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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 私は二歳 劇中山本富士子が、飄々のほほんダンナの船越英二に向かって「あなたはエゴイスト」って言い放つシーンがあるんです。私はそれを聞きながら、この台詞はもしや監督夫人脚本家和田夏十が、実はダンナの市川監督に向けて言いたかった、強烈なアッパーカット的一言じゃないのかと深読みしてしまいました。というのも以前、女優有馬稲子著自伝「バラと痛恨の日々」を読んでいて、その中にこれは市川監督のことを書いたとしか思えない、エピソードの数々が記されているのを読んでいた為。もちろん人間にはいろいろな面があるのは当然で、読後も私の市川監督の映画監督としての評価はいささかも揺るぎはしないのですが。もし仮にそうだったとしたら和田夏十という女性恐るべし!・・・まあ、興味がある方はお読みください。さて映画ですが、岸田今日子やら渡辺美佐子やら曲者をほんのちょい役で使っていても、彼女たちの個性をひらめかせる巧みな演出が光ってましたね。赤ちゃんがビニールを被る事故後の、船越英二が二人がかりで責められるシーンが最高です。韓国映画のようにバタバタと無意味に人を死なせなくても、浦辺粂子おばあちゃんに不意に訪れた突然の死、これたったひとつだけでも充分に尊い「生」の意味は伝わってきましたね。これがこの年のキネマ旬報ベストワンという評価はちと高いかなあとは思うけど、観ていて気持ちの良い佳作に仕上がっていると思います。物心ついた頃、目覚めた時に山本富士子みたいな美人のお母さんが目の前にいたら、その後の私の女性観は大いに変わっっていたかも(笑)[DVD(邦画)] 7点(2008-04-19 10:05:49)(良:2票) 2. わが町(1956) これまで大阪人を描いた作品では、同じく織田作氏原作『夫婦善哉』が最高作かと思ってましたが、これも浪花下町を舞台に笑いとペーソスが散りばめられた秀作に仕上がってます。川島監督独特の特異な感覚はここではやや陰を潜め、ロケーションを最大限に生かし、今のニッポンにおいてはもはや絶滅種と思われる、豪快に生きたある一人の浪花日本男児の一代記が綴られていきます。最初あまりにディープな大阪弁を聞き取るのが難しかったほど。この男の生き様をただただ肯定的に描くのではなく、後半孫娘(南田洋子←美しい!)に批判させる事で、人物像に奥行きが出て一本筋が通った作品になったのではないでしょうか。それより何よりも当時の大阪下町の町並み、風物、風景こそがこの映画の最大の魅力でしょう。主役のタアやん=辰巳柳太郎はじめ、隣のおっちゃんおばちゃんを演じる殿山泰司、北林谷栄等脇役もすこぶる充実。一般受けする大スターは出てないけど、巧いバイブレイヤーを使う事によって、温かな雰囲気が滲み出せたのは川島監督の手腕によるものかと思います。好きなシーン、町の写真屋の前で子供たちとマラソン大会の写真をみつめるシーン、あとは・・・、やっぱりラストのプラネタリウムの南十字星かなあ・・・。う~ん、また大阪行きたくなってきた・・・。[映画館(邦画)] 8点(2007-07-14 13:09:13)(良:1票) 3. 私をスキーに連れてって このタイトルを見ると真っ先に思い出すのは、箪笥の奥に大事にしまっときたい位にカワイイ(←アブナイ)当時の知世ちゃんの「BANG!」でもなく、今ではすっかりサイコ系三上博史(←もしや日本のアンソニー・パーキンスかっ?)の翳りのない好青年ぶりでもなく、亡き沖田浩之の「とりあえず」でもなく、原田姉の妙に色っぽいスウィートボイスでもなく、「♪恋人はサーンコーン、背の高いサーンコーン、ニカラグアから来た~♪」嘉門達男氏のダミ声という私は皆さんと微妙に価値観がズレてるんでしょうか・・・?[映画館(邦画)] 7点(2007-03-12 13:00:39) 4. 若い人(1962) 「若い人」は戦前の最初の映画化版、豊田四郎監督、市川春代=江波恵子のものが一番の秀作らしいです。それを観る事が出来ないのは原作ファンとしては残念です。当時の顔パンパンではちきれそうな風船顔の吉永小百合よりは、自分には瞳パッチリはかなげ浅丘ルリルリの方が自分には魅力的に映りましたけどねえ。裕次郎の選択にも納得。桜田淳子版リメイクもあるみたいですが、妙にコブシのきいた台詞回しが目に浮かんでくるようです。[地上波(字幕)] 6点(2006-04-01 13:32:59)(良:1票)
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