みんなのシネマレビュー
放浪紳士チャーリーさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1446
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
212223242526
投稿日付順1234567891011121314151617181920
212223242526
変更日付順1234567891011121314151617181920
212223242526

181.  隣りの八重ちゃん 戦前の日本映画って殆ど観た事がない為、失礼ながら、もっともっとビンボーくさい映画なのかとずっと思ってました。多分今まで観た作品が「馬」「綴方教室」とか、典型的なビンボー映画の秀作だったせいもあるのかもしれません。これは思いのほかモダン(?)で驚き。ヒロイン八重ちゃんの制服とか、不思議な形の自宅の門とか、ことのほか斬新なデザイン。昭和初期、東京郊外の中流家庭ってこんな感じだったんだ~、ふむふむふむ。スタッフに木下恵介、吉村公三郎等、やがて戦後活躍する事になる錚々たるメンツが名前を連ねているのも感慨深いというか。トーキー初期だけあって、日常生活の中の細かい「音」に非常にこだわっている様子が伺えます。ストーリー自体はたわいないもので、特にどうこう言う種のモノでもないですがね。ラストゴロゴロと鳴り響く不吉な遠雷は、平穏な毎日から風雲急を告げ迫り来る暗い時代の訪れを予感していたかのようで、一抹の不安を掻き立てられます。実際その予感は現実のモノとなった訳ですからねえ・・・。[DVD(邦画)] 6点(2008-07-05 11:33:07)

182.  くちづけ(1957) 大映映画一連の現代劇特有のジトっとした日本的湿気がものの見事に払拭され、乾いているけど瑞々しい(←ヘンな言葉)青春映画になってますね。役者だけを替えれば日活映画としても充分通用しそうなドライさ。キャストは川口浩→スリムだった頃の裕次郎、野添ひとみ→芦川いづみ、川口の母→轟夕起子といった布陣で。でもこの頃の川口浩探検隊長の方が、坊ちゃん坊ちゃんしててこの役柄には非常に適役。増村監督がいきなりこの作品をひっさげデビューされた、当時の反響は相当なものだったんじゃないかと推察します。[DVD(邦画)] 7点(2008-06-30 13:32:45)(良:1票)

183.  悲しき口笛 美空ひばり映画の最高作という世評と、あるインタビューで津島恵子さんが「女優開眼した作品」と発言されていたので前から観たかった作品。戦後初期の黒澤映画と同じく、ここにはまぎれもない「戦後の焼け跡風景」の記録がフィルムにきちんと残されていました。まず内容云々より、そちらの方ばかりに目が行ってしまいます。後々の美空ひばり映画は、彼女が歌うシーンをただのんべんだらりんと映しているものも多いけれど、ここでは演出が一工夫されていたのに感心しましたね。特にクライマックス、有名な燕尾服で主題歌を歌うシーンとか特に。戦後すぐの日本映画って生き別れた肉親を探すという内容がホントに多いなあ・・・。美空ひばりという人は、こしゃまっくれのガキからいきなり貫禄有る姐御的キャラに成長してしまったっていう印象ですね。なんだかんだ文句言いながらも、結構彼女の映画観てる自分・・・。[DVD(邦画)] 6点(2008-06-29 15:15:36)

184.  ギターを持った渡り鳥 はっきり言ってバカバカしいにも程がある。けど理屈抜きで楽しい!この手の映画、敬遠しないでどんどん観ましょう!(追記)「銀座旋風児」を5点、「東京の暴れん坊」を6点にした以上、必然的に一番好きなシリーズ第一作なので評価が上がった次第です。♪赤い~夕陽よ~♪滝さん=小林旭と♪俺がいたんじゃお嫁に行けぬ~♪寅さんは永遠の自分の憧れです。 [DVD(字幕)] 7点(2008-06-23 18:29:16)(良:1票) 《改行有》

185.  西の魔女が死んだ 《ネタバレ》 原作童話未読。映画を観た後、原作ではここはどうなっているんだろう?と気になる箇所が多々有り今度文庫で読んでみようと思いました。西の魔女役=シャーリー・マクレーンの実娘サチ・パーカーおばあちゃんの、柔らかなあの森の日差しのような物腰と存在感がこの映画の全編を支配しています。母シャーリーのかくしゃくぶりを最近の出演作で観ても、彼女はシャーリーの妹だって言われても決しておかしくない老けっぷり。私の記憶では、確か彼女の名前「サチ」の名付け親は、亡き小森のおばちゃまだったはず。映画としての起伏が乏しいのは如何ともし難いが、何か捉えがたい雰囲気が有るので最後まで観られます。クライマックスに魔女が起こすような、いわゆる「奇跡的」なスペクタクルでも待っているのかと思いきや、そうでもなく結末もごくあっさり。もしそれがあったらあったで雰囲気ぶち壊しですが。主役の女の子は可愛く映る時と、つまらなく映る時の差が激しいですね。結局映画を観終って脳裏に残るのは、日本的な美徳と西洋的な美徳両方を兼ね備えたこのおばあちゃんの面影という事になります。点数的には6点ですが、僕はこの作品好きです。[映画館(邦画)] 6点(2008-06-22 12:05:00)

186.  お嬢さん社長 東宝の「三人娘」シリーズを既に制覇していたので、当時の大衆が求めていた「美空ひばり映画」とは、大体こういうものだと心得ていました。それ以上でもそれ以下でもない作品。美空ひばり主演映画というより、川島雄三監督の作品として観たかったんですが・・・、美空ひばりという人の強烈な個性に、松竹時代の川島監督は土俵から押し出されてしまったという印象です。数年後日活で開花する一連作品での、この監督の特異な感覚が、残念ながらここではまだ全く散見されませんでした。いや逆に、何をやっても彼女自身にしか見えない、「美空ひばり」というヒトの存在の吸引力がそれだけ大きかったんだと思います。別にファンでも好きでもないのに、なんだかんだ言って彼女の映画を数多く観てしまっている、俺がその典型的な吸引サンプルかと(笑)「特別出演」とクレジットされていた、佐田啓二と月丘夢路が単なる顔見世程度の出演かと思いきや、結構重要な登場人物だったのには驚き、序列順で一揉めあったのかと勘繰ったりして(笑)脚本が意外に大人の鑑賞に堪えるちゃんとした出来だったのでこの点数。「喜劇」と呼ぶには笑える箇所がないのは残念でした。[DVD(邦画)] 5点(2008-06-21 10:27:14)

187.  女であること オープニングの若き丸山明宏大先生のヘンテコな主題歌、自転車で京都の街を颯爽と駆け抜けていく久我美子の後ろ姿を捉えたショットを見る限りでは、観客ははなっからこれはコメディーだと思ってしまうはず。ところがところが、本編が始まると内容は結構シリアスゆえ面食らってしまいます。私は以前「挽歌」(7点)という映画で、久我嬢が中年男森雅之を翻弄しまくる同音異曲小悪魔キャラをすでに観てしまっていたせいか、ここではそれを関西弁でなぞってる二番煎じにしか見えませんでした。しかも!彼女の衣装(特にラストのレインコート!)といい性格といい、どこかオードリー・ヘプバーン「昼下りの情事」のセンを狙ってるのがミエミエで、なんか自分は嫌でしたね。お目当て香川京子も清楚でキレイにはキレイだけれど、性格がはっきり描かれていないせいか、判決を待つ受刑者の娘らしい薄幸な様子がどうも伺えない。うすボンヤリしてる割りに突発行動的、どこぞの大金持ちのご令嬢?みたいなお洋服をいつも着てるしwまあ、ここでは実力派のお二人といえども、御大原節子の毅然とした貫禄には太刀打ち出来なかったと断言しておきましょう!原節子と久我嬢の♀同士の接吻シーン、不意打ち的でなかなかの見物でしたが。(池袋文芸座「香川京子特集」にて)→[映画館(邦画)] 6点(2008-06-13 17:04:20)

188.  喜劇 男は愛嬌 とにかくパワフルな渥美清にどうしても会いたくなってこの作品をチョイス。5月からずっと体調を崩していて、覇気も元気も全く失せていた状態だった為。期待通り、いや期待以上の出来で大満足。同年製作同監督作の、本家「フーテンの寅」より面白かったくらい。「外伝・男はつらいよ・オケラの五郎初登場!」といった趣。長い旅(マグロ遠洋漁)に出てきた男が故郷にフラリと戻ってきて、平穏に暮らしていた人々の生活をかき乱し、騒動が一段落すると又海へと戻っていく・・・というオハナシ。これは完璧に「寅さん」のバリエーションですね。実直な弟=寺尾聰は、博=前田吟に相当する役どころ。ただ森崎監督だけあって、登場する女性が皆一筋縄ではいかないところがミソ。ヒロイン倍賞美津子はもとより、五郎の母親(桜むつこ)に至るまで、みんな何事にも動じず生命力がやたら旺盛。何よりあの渥美清節を随所で聞けた事が自分は大満足。亡き渥美さんから自分はまた元気を分けてもらいました。初期から中期の「男はつらいよ」シリーズがお好きな方は是非! 倍賞千恵子・美津子姉妹って全然似てない姉妹だな~って昔っからずっと思ってたけど、若い頃は意外に似てたんですね。新しい発見。[DVD(邦画)] 7点(2008-06-13 12:59:27)(良:2票)

189.  黄線地帯 く、暗い・・・。これが当時からカルト的人気を博した「地帯(ライン)シリーズ」ですかあ・・・。お好きな方にはたまりません的世界観の好事家向きの映画ですねえ・・・。同時期に日活で大量製作されていた小林旭や裕次郎主演「無国籍映画」と同趣向の映画。ただどこまでも明るく乾いたタッチの日活映画と違うのは、こっちには徹底的に暗い情念が画面に漂っているという点でしょう。これは「新東宝」という会社が持つ体質的な暗さなんでしょうか?中川信夫監督の「怪談映画」にも通じるものがこの作品にも顕著に見受けられます。主役のニヒル天地茂氏の顔なんて、いつ吸血鬼に変身してもおかしくない。神戸のカスバ(!)迷宮街に巣食う売春組織の巨悪との対決というのが本筋みたいだが、ストーリー自体はどうでもいいような感じ。この圧倒的暗さの中、カスバのネオンとけばけばしい真っ赤な帽子を被った、あっけらかんヒロイン三原葉子だけが渋い輝きを放っている。あの混沌とした迷宮街ってロケなの?セットなの?一度は訪れてみたい気が(笑)[DVD(邦画)] 6点(2008-06-08 14:51:44)(良:1票)

190.  岸和田少年愚連隊 ナイナイ好きです。岸和田の街自体には行った事は無いけど大阪と関西弁大好きです。井筒監督の「パッチギ!」には血湧き肉躍りました。でもこの映画での「眼には眼を」「やられたらやり返す」、ただそれ「だけ」に終始する構図は僕はちょっと苦手(←虚弱体質ゆえ)。その反復の無意味さがこの作品の良さだって解ってても苦手。ボケ台詞の的確な間合いとか、秋野暢子扮するオカンの存在感とか、部分部分については感心したけれど。テレビで見かける矢部っちが最近とみに老けたように見えるのは、髭剃り跡がやたら濃いせい?映画の中の大阪って商店街の路上でいきなり喧嘩が始まっても、周囲の人はみ~んなクールつうか無関心なんすね。なんでか不思議。もう日常茶飯事であまりに見慣れた光景だから?[DVD(邦画)] 4点(2008-05-31 16:52:17)(良:1票)

191.  妻は告白する 《ネタバレ》 これは観客(主に男性)の被虐性というか性的嗜好が直に試される映画だと思います。(←キッパリ断言)全編37.8度位の熱にうなされ続けているような、エロ度MAXヴォイスの人妻若尾文子様をもっともっと責めさいなみ、とことんいたぶってみたいと素直に思われるSか、流石に美人の彼女をここまで堕としめるのはやりすぎなんじゃないか?と思わず同情してしまう側か。後者なら、私と同じくおそらく「赤線地帯」や「しとやかな獣」等での悪女的役柄のしたたかな彼女に、一度は手玉に取られてみたいと思うM体質のはず。裁判シーン、彼女に縄を巻きつけた状態での実況検分?は、まるで白昼堂々の公開SMショーみたいでドキドキしてしまいました。脚本担当井手雅人氏、増村監督のお二人は揃って相当のSだとお見受けしたが如何。そもそも川口浩探検隊長に、あそこまで彼女がのめりこむほどの男性的魅力があるのか、という疑問もつい浮かんでしまうが。まあ性的嗜好がどうであれ、この映画では誰もが若尾文子という女優の圧倒的魅力にひたすら平伏さずにはいられないはず。この作品、まだ女性のレビューが皆無のようなので、是非女性側の意見を伺ってみたいですね。[DVD(邦画)] 8点(2008-05-11 16:16:57)(良:2票)

192.  瞳の中の訪問者 「HOUSE」と同じく、大林宣彦監督のルーツがここにある!ダブルヒロインの輝き(若き日の片平なぎさと志穂美悦子)、過剰なまでの狂おしい「愛」、過剰なまでに鳴り響く荘厳なピアノの音色、後年の大林映画の定番となるある一定の「約束事」みたいな技巧がすでにこの初期作品にも顕著に。通常の映画でならほぼ逸脱する違いない、この監督の今に至るまでの「映画愛」がこの作品にも溢れんばかり。原作は手塚治虫「ブラック・ジャック」の短編「春一番」。昔、これ読んだ記憶有ります。角膜移植を受けたヒロイン(片平)の瞳に映る怪しい男(峰岸徹)の影。彼女に移植された角膜は、殺人事件で殺された女性のものだった・・・というストーリー。ここでのブラック・ジャックはあくまで狂言回し。宍戸錠氏が実写版ブラック・ジャックとしてどうか?という事はこの際どうでも良い。彼はストーリーを進める上での単なる脇役に過ぎません。中盤に間延びする箇所が幾つかあり、映画としての完成度は決して高いとはいえませんが、自分は非常に興味深く鑑賞しました。漫画の映画化を装いつつも、見事な大林監督流「愛の讃歌」になっています。「ねらわれた学園」でキテレツ魔王子を演じた、峰岸徹のルーツも実はこの作品にあったんだ・・・ふ~ん・・・。今や押しも押されぬ二時間サスペンスの女王片平なぎさ、志穂美悦子のご両人は、自分がガキの頃憧れていた「高校生の綺麗な年上のお姉さん」イメージそのもの。これも観ていて嬉しかったっす!前作ほどに有名ではないのは、突っ込みどころが意外に少ないせいか?(笑)「HOUSE」に生理的拒否反応を示さなかった方にはお勧め![DVD(邦画)] 6点(2008-05-10 12:35:55)

193.  男はつらいよ 葛飾立志篇 唯一映画館でリアルタイムで観た寅さん映画。併映は確かドリフのドタバタ喜劇だったはず。親の話だと、自分は当時全盛期のアイドル桜田淳子が観たい観たいと、松竹の映画館の前で散々駄々をこねたマセガキだったらしい。お目当てズン子は、当然の事ながら脇役に毛が生えた程度の扱いであっという間にと~ほぐに帰郷、すぐに暗闇に飽きてしまったガキは映画館の中を縦横無尽に探検ごっこで走り回っていたとの事。どうしようもないクソガキやね・・・。そういう初見の負い目があったので、大好きな寅さん中期シリーズでも、これだけはなかなかレビューする気になれませんでした。んで、これは寅さんの魅力に改めて取り憑かれた後の、二度目の鑑賞時の評価。マドンナが生真面目系列に属する樫山文枝さんゆえか、寅さんのギャグも含め画面がイマイチ弾まないのが惜しまれるんですが、パワフルな寅さんの元気がそんなマイナスを吹き飛ばしてくれてます。むしろ小林桂樹演じるキテレツ大学教授との台詞の応酬のが楽しかったりする。マドンナがとらやの二階に間借りするっていう設定は、過去にもこれ以降にもあったとは思うけど、とらやの人たちとのお茶の間での絡みが自然と多くなるから、それもまた楽しいんですよね。あ~、でもやっぱ威勢が良い頃の寅さんって良いなあ・・・。 寅さんにもう一回逢いてえ~っ!![映画館(邦画)] 7点(2008-05-05 11:52:34)(良:3票)

194.  ノンちゃん雲に乗る そもそもがこれは、夏休みとかに公民館や児童会館で上映されるのに一番相応しいと思われる作品。この手の文部省推薦優良児童映画に点数を付ける事自体間違っていると思うんですが、ついつい観てしまったんで・・・。原節子、初めての母親役という事で当時それなりに話題になった作品らしいです。自分の目的も、小津映画以外の原節子がただただ観てみたかったから。それだけ。その欲求だけは一応満たされました。あの「東京物語」からまだ二年後の作品なんですね、これ。流石に彼女なりの味は出ていると思います。内容は・・・日本映画って昔っからファンタジー描写がたどたどしく下手だったんだなあ・・・っていう感想を持った程度。後年の妖艶時代しか知らない、鰐淵晴子嬢の少女時代を観られるのが一興。もはや僕のようなスレっからしの大人には特に他に語るべき事もないのが悲しい。[DVD(邦画)] 5点(2008-05-03 14:37:20)

195.  ひめゆりの塔(1953) 実際観たのは随分前ですが、なかなかレビューする気持ちになれなかった作品のひとつ。私のひとつの採点基準として、8点以上は「何度も繰り返して観たくなる映画」というのがあるんですが、この映画は再見が辛いという理由から、どうしてもその基準からは外れてしまう。それでもこれは「絶対一度は観るべき映画」。自分、沖縄の「ひめゆりの塔」には一度だけ行った事があります。観光ではなく仕事だった為、それほど時間は取れなかったんですが、沖縄戦でからくも一命を取り留めた方々がボランティア?で当時の悲惨な出来事を、観光客相手に語り継ごうとされている姿が印象的でした。「SPEED」がブレイクし始めの頃で、犠牲になった方々のお名前の苗字に「上原」「新垣」「今井」という名前が非常に多いのを確認し、ああ、あの幼い(←当時)少女たちも沖縄の重い歴史を背負って生まれてきたんだなあっていう、ある種の感慨を持った覚えが。会社と衝突してまでこの作品への出演を熱望したという、生徒たちを最後まで守り抜く宮城先生=津島恵子をはじめとする、役者さんたちの気迫に押されっぱなし。ラスト近くの、防空壕内での息詰まる描写には声も出ません。何度も見たくなる映画の典型、同監督「青い山脈」とは対極に位置する映画だけれど自分には忘れられない映画。この作品を語る上での言葉が足りず、ホントもどかしい。[地上波(邦画)] 7点(2008-04-27 14:25:20)

196.  私は二歳 劇中山本富士子が、飄々のほほんダンナの船越英二に向かって「あなたはエゴイスト」って言い放つシーンがあるんです。私はそれを聞きながら、この台詞はもしや監督夫人脚本家和田夏十が、実はダンナの市川監督に向けて言いたかった、強烈なアッパーカット的一言じゃないのかと深読みしてしまいました。というのも以前、女優有馬稲子著自伝「バラと痛恨の日々」を読んでいて、その中にこれは市川監督のことを書いたとしか思えない、エピソードの数々が記されているのを読んでいた為。もちろん人間にはいろいろな面があるのは当然で、読後も私の市川監督の映画監督としての評価はいささかも揺るぎはしないのですが。もし仮にそうだったとしたら和田夏十という女性恐るべし!・・・まあ、興味がある方はお読みください。さて映画ですが、岸田今日子やら渡辺美佐子やら曲者をほんのちょい役で使っていても、彼女たちの個性をひらめかせる巧みな演出が光ってましたね。赤ちゃんがビニールを被る事故後の、船越英二が二人がかりで責められるシーンが最高です。韓国映画のようにバタバタと無意味に人を死なせなくても、浦辺粂子おばあちゃんに不意に訪れた突然の死、これたったひとつだけでも充分に尊い「生」の意味は伝わってきましたね。これがこの年のキネマ旬報ベストワンという評価はちと高いかなあとは思うけど、観ていて気持ちの良い佳作に仕上がっていると思います。物心ついた頃、目覚めた時に山本富士子みたいな美人のお母さんが目の前にいたら、その後の私の女性観は大いに変わっっていたかも(笑)[DVD(邦画)] 7点(2008-04-19 10:05:49)(良:2票)

197.  東京キッド 物心ついた時からテレビに映る美空ひばりという人には、他の歌手とは格段に異なる「私は偉いのよ」オーラが漂ってました。子供心に、何でこのヒトはこんなに偉そうなんだろう・・・?と不思議に思う事もしばしば。「愛燦燦」という曲だけは良いなあと思っていた矢先、急逝されてしまいそのまま自分の興味もここで一旦フェイドアウト。昔の日本映画を見るようになって、ようやくこの方の人気の所以がなんとなく理解出来るようになった次第。このヒトはガキの頃から「美空ひばり」以外の何者でもなかったんだなあ・・・という感慨が。特に美少女だったわけでもなく、芝居が巧いわけでもない。女優というより、あくまで「美空ひばり」という有一無二の存在。別に好きになったわけでもないのに「三人娘」シリーズ制覇、結構主演作を次々に鑑賞してしまったのはなんでだろう・・・?どこか哀愁漂う歌声が、戦後すぐの風景には合っていたとは思いますが。さてさてこの映画・・・ジャンルとしては「喜劇」のはずなのに、笑える部分はほとんどなし!人情悲喜劇?みたいなもの。日本映画初のハワイロケというのがウリらしいが、ストーリーとは全く絡まない夢のシーンの中でのみ使うなんて。へんなの・・・。「おじちゃん、三ちゃん!」っていうひばり嬢のこしゃまっくれた叫び声がやけに耳に残ります。この時期にはまだ、こんな戦災孤児の子供が巷にも溢れかえっていたんだろうなあ・・・。[DVD(邦画)] 5点(2008-04-12 17:44:11)

198.  江分利満氏の優雅な生活 う~ん・・・残念ながら私はこの映画、イマイチ好きになれないですねえ。鬼才岡本監督のただならぬ才気は認めます。突如画面にアニメーションを取り入れたり、背景をストップモーションにしたり、オープニングにミュージカルの手法を取り入れたり、画面の一人だけにスポットライトを浴びさせたり・・・。それらの技法がコメディとして絶大な効果を上げている。でもね、この主人公に本当に共感できるのって、戦中派の太平洋戦争中青春時代を過ごされた方に限られるんじゃないですか?しかもこの主人公の年齢設定ってこれで36?!マジ!?この若さでこんな演説好きなん?うわああああああ・・・。「自分語り」が好きでたまらない、苦手な上司のたわごとを居酒屋で延々と聞かされているようで正直かなり辛かったっす・・・。ディベート好きの、弁がやたら立つ人間はあんまり信用するんじゃないと、ガキの頃から親に教育されてたんで(笑)すみません、平均点下げます![DVD(邦画)] 5点(2008-04-06 12:42:36)

199.  古都(1963) 最初に市川=山口百恵リメイク版を観てしまっていた分、どうしても比較論になってしまいます。原作の雰囲気、古都京都の情緒、画面の厚み、どれを取ってもこの中村登=岩下志麻版の方が勝っていると思います。京都フェチ人間にはこれはホントにたまらない映画。時折NHK教育みたいなナレーションが入ってくるのだけは不粋だが、これは外国人向けに解り易い解説を施すためか?でも自分は沈んだ画調の山口百恵リメイク版も好きなんですよね・・・。別に百恵のファンって訳でもなかったけれど、この芯の強いヒロインには合ってました。リメイクのダメなトコは、三浦友和の出番を増やしたいがためにいらん人物を創作してしまった事。オリジナルの長門裕之の役をちょっとふくらませれば良かっただけなのに・・・。採点が同点なのは「鬼畜」レビューでも書いたけど、私は昔から志麻が怖いから。もう一番最初に観た時から怖い役だったので、これはもうどうしようもないトラウマ。今さらこの清純可憐なヒロインを見せられても、志麻が演じるからには何か絶対裏があるんじゃないか?双生児を入れ替えて(←「悪霊島」かいっ!)ドロドロのお家乗っ取りを企んで、志麻が暴れ回る展開になるんじゃないか?とつい変な邪推をしながら観てしまったせい。[DVD(邦画)] 7点(2008-04-04 12:00:52)(笑:1票)

200.  催眠 自分が観た数少ないジャパニーズホラーもの。確かこれ、菅野美穂が、「♪ケケケケ・・・・」と不気味に笑いながら病院の廊下を空中浮遊する映画ですよね。菅野美穂ってドラマじゃ当り役がたくさんあるのに、映画だとホント役に恵まれてないなあ・・・。好きな女優さんなだけに残念です。キャスト表見ると結構な豪華キャストだったんだ・・・、でもまるで印象にないや。[映画館(邦画)] 3点(2008-03-24 12:49:04)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS