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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
201. ルパン三世 カリオストロの城 《ネタバレ》 過去に何度も見たけど、レビューのために見る。何度も見たことがあるのにも関わらず、記憶がおぼろげになっても見ている間は最後まで飽きなかった。難攻不落の城を型に囚われない伸縮自在のアクションと奇策で潜り抜ける知的好奇心と、助かるとは分かりつつも普通なら転落死するだろう高所での活劇はいつ見ても手に汗握る。ルパンが恋心を抱いたクラリスを抱き締めようにも躊躇う演出の絶妙さから銭形警部のあの名セリフまで結末に は文句も付けようがない。最後まで娯楽に徹し続けた意味では、初期の宮崎アニメの真骨頂と言えよう。思い出補正もあるかもしれませんが。[地上波(邦画)] 8点(2015-01-17 11:00:39)《改行有》 202. グッドナイト&グッドラック ハリウッドがこれほどなまでに民主党支持者が多いのは、この黒歴史の反動が大きいのだろう。ただ、赤狩りの知識がないとかなり厳しい映画で、全編室内のみで展開するならまだしも、淡々どころか大きな変化もないまま終わるため、マッカーシズムに対抗する記者たちの奮闘と功績を実感できなかった。インテリが好みそうなまさにアカデミー賞受けの作品だと思うが、ここまで来ると独り善がりの感じが否めない。 [DVD(字幕)] 3点(2015-01-17 10:53:36)《改行有》 203. 仏陀再誕 《ネタバレ》 映画館以外で見る機会はほぼないと言っても良いが、レンタルショップで偶然発見してしまったので冷やかし目当てに観賞。やっぱり酷い映画だった。キャラデザは現代的でアニメオタクを信者にさせる魂胆であるものの、平凡すぎるため見事なまでに空回り。また、この世とあの世の話の最中に絵がヘタだとか唐突なギャグを捻じ込む地点で脚本のセンスが微塵もない。ライターならともかく、コネで息子が書いている地点で仕方ないね。挙句の果てには、幸福の科学は良い宗教、創価学会は悪い宗教と謳うようなネガキャン展開で、双方ともイメージ最悪で逆効果。予算がなくなったのか終盤の特殊効果が初代プレステ並みになったり、宗教嫌いのヒロインの父親と悪玉宗教のボス(池田大作)をたらし込んで洗脳させていく過程は失笑もの。自分自身を美化し、ブッダの生まれ変わりとほざく偽善者・大川隆法のナルシストぶりにもうついていけません。こういうのは自分達の施設だけで上映、自画自賛してください。人に欲望があるからこそ文明が発達して便利な物質社会があるわけだが、楽してベンツを所有している詐欺師に愛とか心の豊かさとかを言われる筋合いなんてない。[DVD(字幕)] 1点(2015-01-10 19:38:00) 204. 恋空 《ネタバレ》 ここまで褒めるところのない映画も珍しい。上下巻に分かれる長編を2時間強にまとめても、さらに薄っぺらいという。感情移入する暇もないままシーンが矢継ぎ早に飛び、かと思えば様々なエピソードもどうしようもないくらい空虚。「俺の愛の力だ」とか笑わせる場面なんですか、これ。経験したこともないレイプ、流産、恋人の病死等をダシにして、不幸のヒロインとして周囲から崇められたい作者(=主人公)の過剰な自己顕示欲が見えて怒りを通り越して呆れ果てた。せめてそのストーリーで通すなら、新垣結衣がオールヌードで濡れ場を演じたり、三浦春馬も10kg減量して頭髪抜くくらいの役作りでもしてくれたら3点ほど加点しても良い。もっとも事務所がそれを許さないし、脳内お花畑な女子中高生をカモに突貫工事で映画作っても儲かることをある意味証明したようなものだ。あの『ダークナイト』の2倍の興行成績というあたり、粗製乱造でも大ヒットしてしまう邦画界の未来は暗い。エンドロールに流れるミスチルのスコアが虚しく響き渡る。[DVD(邦画)] 0点(2015-01-10 19:27:47)(良:1票) 205. ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う! 《ネタバレ》 タイトルからして終末もののSFコメディかと思っていた。 エドガー・ライト×サイモン・ペッグ×ニック・フロストのトリオなので、 やはり田舎町が"異端者"に支配された異色コメディだった。 『フロム・ダスク・ティル・ドーン』を彷彿とさせるムチャクチャ感はなんだかんだ言っても楽しい。 しかし、ハシゴ酒とエイリアンの組み合わせが活かされていないので、 双方とも取って付けたような消化不良さが否めない。 在庫処分的に消えていく主要キャラの使い方もイマイチ。 テーマとして、グローバル社会とテクノロジーをエイリアンが牛耳っていた風刺ものであり、 グローバル社会に適応できない主人公の逆切れにエイリアンが委縮して地球崩壊というのも安直な気がする。 便利さと引き換えに物質社会と制度に支配された人類への痛烈な皮肉。 物や制度、逃避のための酒から解放され、流れ者になった主人公が生き生きとしてて毎日が楽しそうだ。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-01-07 23:32:18)《改行有》 206. パッチギ! 《ネタバレ》 別に良いんじゃないでしょうか? 偏った政治的要素を前面に押し出そうが、大衆が自分の価値観を信じて、彼らに歩み寄りたいのなら肯定も否定もしない。今やヘイトスピーチが問題になっているが、グローバル化が避けられない以上、大衆が多民族との共生を望むのであれば、この結末のように個人レベルから仲良くなれば良い。それはともかくとして、娯楽として見るなら、自分には政治的云々以前に合わない。役者のパワーがあっても、暴力シーンを無意味に強調させるのは如何なものかと。描くにしても最低限留めてくれるならまだ見れた。つまるところ、偶然脚本が良かっただけで監督のセンスがなかったということ。俳優陣の熱演に+1点で5点が限界。[地上波(邦画)] 5点(2015-01-02 18:06:54) 207. 自殺サークル 冒頭の集団飛び込み自殺シーンで一気に引き込まれる。この掴みからどう展開させるか見どころだけど、中盤のライブから雲行きが怪しくなって、ラストで「ハアッ!?」と叫んでしまった。謎を残したまま終わった映画は数あれど、これはただ意味不明なだけで、それすら投げ出して崇高な芸術と自画自賛しているあたり、かなりタチが悪い。[DVD(邦画)] 1点(2015-01-02 11:34:42) 208. 舟を編む 辞書作りという、長い年月の掛かる非常に地味な作業を、綿密なプロセスと堅実な演出で上手く見せる。下手にギャグに走るようなユーモアがないことも好印象。しかしながら無味無臭。淡々としているが故に際立つような余韻を感じることはできなかった。[地上波(邦画)] 6点(2014-12-29 23:08:57) 209. HK/変態仮面 リアルタイムで読んだクチで、そのフォルムと立ち回りが強烈な印象を残す怪作漫画だった。まさかの実写版の再現度は文句なしで、良い意味で下らなさ全開だけど、これほどワンパターンだと正直退屈さが勝る。この手の内容なら80分弱に縮めた方が気楽に見れそう。[DVD(邦画)] 4点(2014-12-28 13:52:51) 210. ノルウェイの森 原作既読。日本のようでそうでなさそうな、原作特有のふわりとした空気感が上手く再現されているが、原作自体が印象に残らないので映画も御察しの通り。原作を読まないと唐突すぎるシーンもあり一見さんお断り。主演三人はまずまずの好演であれど、いざ映像になると"僕"として同化できないから他人事に見えてしまう。あの世界観は活字でしか表現できないと実感させられた。[DVD(邦画)] 5点(2014-12-28 13:28:35) 211. キル・ビル Vol.1(日本版) 高校生の時、「暴力描写が吐き気がするほど強烈」と聞いていたので覚悟はしていましたが、表現が漫画的である分、そこまで嫌悪感はありませんでした。ハイテンションでそうさせる暇すらない。むしろ時間軸シャッフルやアニメパート、表現としてモノクロ・シルエットの多用とありとあらゆる技巧を詰め込み、更にはプッシーワゴンから青葉屋までの美術の素晴らしさが行き渡り、相変わらずの選曲センスもあって、最後まで飽きさせないサービス精神で楽しめました。ただし、一見さん及びモラリストお断りの闇鍋パーティー。容赦ない人体破壊で笑いを取るのが許せない、意図的に日本を茶化す表現(エスニックジョーク)も許せない人にはまず無理ですし、劇画の世界なんだと許容できる人向けです。 今鑑賞したら評価が変わるかもしれません。[映画館(字幕)] 8点(2014-12-20 23:19:59)
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