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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1446
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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301.  タッチ(2005) 《ネタバレ》 何だよ~、これさ、思い切って原作の後半ブッタ斬って、カッちゃんが亡くなるトコまでにしとけば良かったんじゃないの?でもまあ、原作をリアルタイムで読んでいた世代ではなく、「タッチ」の輪郭だけは何となく知ってますっていう長澤ファンの10代がもともとターゲットだったっていうんであれば、そんなに腹も立ちません。あの主題歌が流れるタイミングがあまり良くなかったんで、クライマックス試合のシーン「♪ね~え、だ~れか彼につ~げて 愛がずっとひとりぼ~ち、よっとおおお~!♪(←曲名未詳)」とマイBGMでひとりぼっちで盛り上げちゃいました(←寂しい・・・)  [地上波(邦画)] 4点(2006-08-26 13:11:45)《改行有》

302.  男はつらいよ 寅次郎と殿様 「男はつらいよ」シリーズの中で、影の薄いマドンナベスト3は「寅次郎頑張れ!」の藤村志保、「春の夢」の香川京子、そしてこの作品の真野響子だと個人的に思ってます。(作品・女優としての評価とは全く別です)この三作品において彼女たちに共通して言えるのは、人間としての性格が殆ど与えられていない事。あるいは脇にもっと強烈なキャラクターが控えてたとか。真野さんは淡白でアクのないおキレイな女優さんなので、ごくごく淑やかな女性という設定になってしまったのかと思うんですが、でもそれだけじゃねえ・・・。寅さんとのやり取りもイマイチ弾けないし。マドンナの陰影が濃ゆければ濃ゆい程、作品自体の出来も必然的にUPするっていうのは、シリーズ全作品を通しての法則だったと思います。でもまあ、この頃の寅さんはまだ気力充実、元気一杯で観ているだけで楽しいから良しとしましょう。[DVD(字幕)] 6点(2006-08-20 12:48:25)

303.  ハチミツとクローバー もちろん原作は未読ですが、これが今一番人気がある少女マンガという事なら画ズラは多少変わったとはいえ、自分が姉貴の「別マ」を隠れ読んでいた二十余年前(くらもちふさこや槇村さとるあたり)とあまり内容自体は進化していないような気がします。登場人物は全員なんだか「植物性乳酸菌」ぽい。原作じゃ多分一番魅力的に描かれてるキャラに違いない悪ぶってる伊勢谷先輩ですら、野獣化する事もなくいともご清潔な言動に終始。不思議系蒼井優も「大和」の方が数倍魅力的でした。男女のキレイな部分だけの上澄みを掬い取ったような感じ。原作ファンなら満足するかもしれないけど、映画ファンとしちゃちょっと物足りないです。それにしても美術大学の構内って毎日が文化祭の前の日みたいですね。何か楽しそうだなあ・・・。[映画館(邦画)] 5点(2006-08-11 12:11:45)

304.  新幹線大爆破(1975) 健さんが演じると、この手の犯罪者ですら何かいわく有りげな過去を背負った立派な人格者に見えてくるから不思議。にしても、健さん以外の共犯者若干二名が間抜けすぎで興醒めです。という事は、結局は彼らを統括してる健さんに問題有りという事になるのかもしれないけど・・・。ヒロシの過去やら、山本圭との出逢いやら、回想シーンに無駄が多すぎてせっかくガーンと盛り上がりそうな、新幹線内のパニック描写の流れを堰き止めているような気がしてなりません。志穂美悦子や多岐川裕美の扱いなんて最近の「イン・トゥ・ザ・サン」栗山千明並みに酷い。予告編じゃあ台詞があるちゃんとした役どころのように思わせておいて実は・・・っていうのが、昔から豪華キャストが呼び物の超大作を売る為の映画会社のやり方なんですね。[DVD(邦画)] 6点(2006-07-14 17:46:39)

305.  男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋 この映画のいしだあゆみって、枯山水のお庭の隅のジメジメした所に生えてる白くて美しい隠生植物みたいな雰囲気なんですよ。ひょろひょろとはかなげなのに実は毒を含んでる、みたいな。他作品じゃ類をみないタイプのマドンナという事で非常に印象深いです。ロケーションも、丹後あたりの入り組んだ入り江の家屋の情景が美しかった。でも・・・、数あるシリーズ他作品と比べて好きかって聞かれると・・・実はそうでもないというのが自分の意見。吉永小百合=歌子マドンナ同様、寅さんが言葉につまって黙りこくってしまうのをみてるのが、多分自分には辛いんだと思います。鎌倉あじさい寺での満男を含んだやり取りとかも、何かもどかしくてスカッとしない。異色作として鮮明に記憶には残るけど、あまり観返したくはない作品のひとつ。[DVD(邦画)] 7点(2006-07-08 13:19:27)(良:1票)

306.  ゲド戦記 《ネタバレ》 なにしろジブリ作品って「猫の恩返し」しか観た事のない自分にとっては(←友人にそれは根本的に間違ってるとゆわれました)他の作品と比較してどうかとか、父親の世界観と比べてどうかなんて事は論じられません。アニメとしてフツーに楽しめました。岡田准一、田中裕子、その他の声優陣の方は文句なし、特に相当努力されたとおぼしきアレン=岡田君のキャラクターとの一体化は素晴らしかったです。ただ・・・ゲド役の菅原文太さんが・・・、自分、役者としての文太さんは尊敬してますが、作品に箔をつける為とは思われるけど正直この起用は失敗だったと思います。しゃべるたんびに文太さんのお顔がちらついてちらついて・・・。冒頭アレンが父王を殺した理由について、もっともっと、心理的に複雑な理由やら事情でもあったのかと思いきや「世界全体の均衡が崩れてきてる」とか「自分の中のもう一人の自分が・・・」という内容の台詞には唖然。これじゃ某殺人事件の容疑者が、「自分の中に悪魔が入ってきて云々」と同じ言い分じゃんかとつい鼻白んでしまいましたね。ジブリ作品としてどうか等は他のレビューワーさんにお任せします!![試写会(邦画)] 6点(2006-07-07 15:29:55)

307.  ターン/TURN 「時をかける少女」に唯一10点満点付けているワタクシと致しましては、この手のタイムスリップものジャンルはどうしても点が甘くなってしまいます。何で?どうして?っていう理論的屁理屈は、あえてこの映画なら不要でしょう。もうちょいファンタスティック(?)な演出も欲しかったかなあって欲もあるけどまあ及第点。どちらかと言えば淡白な展開と出演者の中、途中から登場してくる北村一輝の濃ゆさが画面に張りを与えてくれてます。倍賞さんの巧さも相変わらず。「自分が飲んだものでもない空き缶をきちんとゴミ箱に捨てる」というヒロインのちょっとした動作が最後までキャラクターとして物語に生かされましたね。[DVD(邦画)] 7点(2006-06-30 11:53:26)

308.  神阪四郎の犯罪 裕次郎や小林旭登場「以前」の日活は、割りと渋めの文芸作品や、社会派映画を製作していた会社だったという事は知ってましたが、地味だけどこんな面白い映画が埋もれていたとは実は思ってもみなかったです。黒澤「羅生門」を現代版に翻訳したようなストーリー、むしろ自分はいささか力みすぎって印象が残った本家より面白かった位。若き日の森繁をはじめ、うさんくさい人物ばかり登場し自分に都合の良い事実だけを証言していく裁判劇、けれども一体真実はいかに・・・?というストーリー。成瀬の「女の中にいる他人」を先に観ている自分としては、新珠三千代が「只の」貞淑な妻であるわきゃあないって、出てきた途端思ったし、同じく内田吐夢監督「飢餓海峡」を先に観た方なら、左幸子は激情型の女性を演じるのがこの時分から巧かったんだっていうのを観る楽しみもある訳で。とにかく当時の曲者実力派俳優達の演技合戦としても非常に見ごたえ有り、昔の日本映画好きな方におすすめ!![DVD(邦画)] 8点(2006-06-25 12:22:24)(良:1票)

309.  波の塔 《ネタバレ》 この映画の有馬稲子は出てくる全ての人を不幸のドン底へと導いていく、正に「死神ヒロイン」ですね。終始辛気臭い表情で画面を占領しているので、観てるこちらまで気が滅入ってくる事確実。彼女の明るい美貌はこういう暗めのサスペンスメロドラマでは生かさせていなかったような気がするなあ。映画界に見切りをつけ、さっさと舞台女優として活躍の場を移された理由もなんとなく解る気がします。 [DVD(邦画)] 5点(2006-06-16 13:50:22)《改行有》

310.  サイレントヒル 《ネタバレ》 自分、ホラーは正直守備範囲外なんですが、遊びゴゴロたっぷりのこの映画は楽しめました。キャストに殆どお金がかかってない分(有名どころなんてショーン・ビーン位?)主舞台となるサイレントヒルのセットや美術に相当予算かけてるなあって印象。おどろおどろしいシーンなのに、突如「スリラー」でも踊り出すのか?っていうヘンな瞬間があったり、ゲームソフトがそもそもの原作という事で、追跡シーンや逃走シーンにもゲーム感覚でハラハラ楽しめる要素がたくさん詰まっていて面白かったです。ただストーリーについては・・・う~ん、何がなんだか途中で訳わからなくなる事もあったけど「フォーガットン」「フライトプラン」に続いてまたしても「いなくなった娘を探し出す!」っていうヒロインの行動に一本筋は通っているので脈絡がなくなる事はなかったですね。トイレで用務員のミイラから謎の鍵となるメモを取り出すシーンがあったけど、さすがにそこだけは「何で口ン中に入ってんのが解ったんだろう???」って疑問が最後まで残りましたが、ま、いいでしょ。アメリカじゃこれ大ヒットしてましたけど日本じゃどうですかね~?[映画館(字幕)] 6点(2006-06-11 10:59:55)

311.  黒い雨 お風呂場で、田中好子の髪の毛が原爆の後遺症で抜けていくシーンが印象的。抜けていく髪の毛をマジマジと見つめる彼女が、何とも形容しがたい凄みのある笑みを浮かべるんですよ、もうゾーっとしましたね、このシーンは。キャンディーズ時代からのファンだったスーちゃんのヌードを実は期待して観てた、自分のよこしまな感情なんか吹っ飛んでしまうほどのモノクロ映像の強い力を感じました。それにしても今年は映画人の方の訃報が続きますね。ワールドカップで浮かれているテレビ局だけど、追悼番組として今村監督の代表作ひとつ位は放映してくれてもいいのに・・・。[ビデオ(邦画)] 7点(2006-06-10 10:52:25)

312.  銀座旋風児 「渡り鳥」シリーズと並ぶ日活小林旭シリーズものの第一作。残念ながら「渡り鳥」シリーズは他の作品も観てみたいっていう魅力が感じられたけど、こっちはイマイチでした。出演者もヒロイン浅丘ルリ子に宍戸錠といつもと変わらぬメンツで新味なし。小林旭には女性からの歓声を浴びさせたり「国家の為に不正を正す!」なんて正義漢的役どころは似合いませんね。そういうのは偉くなった裕次郎先生に任せておいて、基本的にアウトローな風の吹くまま気の向くまま(←その辺が寅さんと似てるんだよなあ)キャラが彼にはお似合いだったと思います。あまり意味ない変装シーンにも失笑。そもそも浅丘ルリ子が変装したって男に見えるわきゃなあないって・・・。[DVD(邦画)] 5点(2006-06-09 13:32:51)

313.  間宮兄弟 《ネタバレ》 う~ん、もったいない!!これ、終わりどころを見つけようとまごまごしてる間に結局出遅れ、形を崩して着地しちゃったっていう最悪なパターンの映画。この内容で二時間はどう考えても水増し過ぎです。ほのぼのした雰囲気がいいって言う人もいるかもしれないけど、かなり好き嫌いが分かれそう。端から観たらかなりヘンな兄弟、仲の良さをデフォルメした結果こういう究極な兄弟像になっちゃったんでしょうけど。それにしてもこのベタベタぶりはいかがなモンでしょう?わりかしカッコいい兄と、不細工な弟との対比かと思ったらそうでもなくって兄の方もかなりヘンなヤツ。弟が昆虫のように笹蒲鉾を食べるシーン、なんか生理的に自分はすごく嫌でした。常盤貴子が出てきた頃、なんてこの世には小顔の女の子がいるんだろうと思ってたのに、今回並んでみたら一世代下の沢尻エリカ(かわい)の方がまた更に小さくなってる!うっひゃ~!どこまで日本人の小顔化は進むんでしょうか・・・?[映画館(邦画)] 5点(2006-05-15 14:24:57)

314.  東海道四谷怪談 同監督の「女吸血鬼」なる怪作と一緒に鑑賞。スタッフ、キャストともかなり被っている「女吸血鬼」の方は本当に下らない、スリルもサスペンスも感じられない無味乾燥な駄作だったのに対し、こちらはこれ本当に同じ監督の映画なん?って思う位、いかにも日本的怨念怪談噺になってました。へちょちょ様が↓で述べられている通り、この映画は突然変異的に生まれた秀作としか思えないですね。しかも一時間半に満たない時間枠の中にあの原作を収めてしまったというのは正に職人技。天知茂のニヒルな伊右衛門、お岩を演じた若杉嘉津子という女優さんの所作一つ一つ、特に伊右衛門に妙薬と偽られて毒薬を飲まされるシーン、夫を信じきってるが故の哀れさがうまく表現されていたと思います。風鈴の使い方も巧い!池内淳子がこの時代、いかに軽んじられた扱いを受けていたか、この二作を観ただけでも良く解ります。う~ん、でも本当はこういう映画は、真夏の暗い映画館で観たほうが雰囲気が出ていいんだろうなあ・・・。[DVD(邦画)] 7点(2006-05-07 11:10:59)(良:1票)

315.  口笛が流れる港町 「渡り鳥シリーズ」第二作目。毎回やってる事も言ってる台詞も一緒じゃん、って馬鹿にしつつもついつい観てしまう、何やら不思議な魅力というか中毒性がある作品。どうしてかなぁ?小林旭がギターを爪弾きながら、脳天鼻抜け発声法で主題歌なんかを歌うと画面全体から、なんとも言えない詩情が漂ってくるんですよ。脇に瞳パッチリな浅丘ルリルリが控えてたりしたら、もうこれは完璧な一幅の絵になってます。多分このシリーズが何作か連作で作られたのは、宍戸錠の白黒はっきりしないおかしなキャラクターが脇にいたせいでしょうね。「寅さん」が好きだって方なら、もしかしたらこのシリーズも割と柔軟に寛容に受け入れられるかもしれないです。騙されたと思って一度ご一見を!ロケ地宮崎なんて港町でもないのに、タイトルにちゃっかり謳ってるミスマッチも可笑しい。[DVD(邦画)] 6点(2006-05-06 17:20:21)

316.  男はつらいよ 花も嵐も寅次郎 珍しく寅さん映画の中で、沢田研二と田中裕子の観覧車内でのキスシーン(←なんてベタなんだろう・・・)があった事位しか印象にないですね。これも含め、寅さんの恋愛指南役シリーズは画面自体も、台詞の応酬も弾まないのが観ていて辛いです。でも当時のイケメン代表格、沢田の女性に不器用な動物飼育係というキャラクターは面白かったので、「恋愛塾」より評価は上にします。[DVD(字幕)] 5点(2006-05-05 10:38:20)

317.  Kids Return キッズ・リターン 好きな映画です。好きな映画なんだけど、自分は北野作品でこの一本というんなら、やっぱり「あの夏、いちばん静かな海。」を選びます。北野作品って、どうしてヤクザがやたらとハナシの中に絡んでくるんですかねえ?この作品だってマサルが横道に逸れてく過程を描くのに、別にヤクザ絡ませなくたっていいじゃん?ってついつい反撥してしまうんですよ。単に映像的に見せ場を作りやすい世界だから?一般人には興味がある世界だから?凄む兄貴的キャラクターが迫力あるから?う~ん、その辺が俺にはどうしても納得出来ない。[DVD(字幕)] 7点(2006-05-05 09:48:59)

318.  雪に願うこと 《ネタバレ》 昨年の東京国際映画祭で観ました。地味なこの映画が何とグランプリ受賞という結果に驚き。キャストはすごい豪華だけど、ストーリー自体使い古されて擦り切れそうなよくある展開。都会での挫折→田舎に帰って自己を見つめなおす→家族との絆を再確認→また立ち直るという本当にありふれたモノ。思うに日本映画の最大の弱点っていうのは、観客にストーリーの先読みを軽く許してしまう事だと思うんですが、この映画も残念ながらその弱点から一歩も出ていないです。正直最初の十分で、ラストまでの展開が予測できます。それをどうカバーするかが演出脚本と演技の見せ所だと思うんですが、この作品はなかなか健闘してました。ばんえい競馬場での日々の訓練風景も興味深いし、佐藤浩市はじめ出演者も達者な方ばかり。ただ、賄い婦を演じる小泉今日子は地味な格好をしてても、やっぱり目立ちすぎですね。彼女だと、もしや彼らに別の賄いを・・・?なんて不埒な考えをオイラはつい起こしてしまいました。自分のイメージだとこの役は松田美由紀あたりがベスト。ラスト、伊勢谷扮する主人公が、特に急いで切羽つまってとも思えないのに、なんで皆に別れの言葉もかけず東京に戻ってしまうのかが最大のナゾ。「結局、おめー何も変わってねーじゃん!!」ゆえにマイナス1。でも丁寧に作られた佳作である事は間違いないと思います。[映画館(邦画)] 6点(2006-04-29 16:09:51)(良:1票)

319.  吸血鬼ゴケミドロ 《ネタバレ》 ホームドラマが基本路線の松竹にしては、珍しいホラープラス宇宙人ものだけど、やっぱなんとなく畑違いというか、東宝同系列作品のほうに一日の長有りって印象です。本職はシャンソン歌手という、高師直みたいな名前のゴケミドロに最初に侵入された方のお顔が生まれながらの異形という印象で、特殊メイクなしでも充分怖かったです。どうでもいいけど主人公はさっぱり頼りにならないヤツですね。丁度いい具合に青バケツにガソリンが入っていたり、鍵がかかってたはずのコックピットがいきなり開いてたり、後半かなりいい加減なズタボロ状態になってしまってたのが残念。金髪のおねいちゃんにはもっと活躍してもらいたかったけど、まあいいや。↓観た方によって連想する作品が違うみたいですが自分は「マタンゴ」(←極限状態の人間模様)と「ボディスナッチャー/恐怖の街」を思い出しました。[DVD(邦画)] 5点(2006-04-24 14:24:42)

320.  銀座化粧 《ネタバレ》 戦後の一時期大スランプ状態だった成瀬監督復活のきっかけになったと言われている作品。先に後年の同系列題材の派手目な「女が階段を上る時」を観た目には、この作品はごくシンプルな展開に思えます。ストーリーそのものより見所は当時の銀座や築地あたりの路地や家屋、町並みをロケーションとセットを巧みに組み合わせ生き生きと捉えた点に尽きますね。営業中の夜中のバーに、花売りの子供や流しの歌手が何の違和感もなしに入り込み、かつ溶け込んでいるという情景は、かつては何の変哲もなかったのかもしれないけど今見るとかなり新鮮。ヒロイン田中絹代がほのかに思慕を寄せ始めた青年が、妹分の香川京子に乗りかえるっていう結末はあまり後味が良くないですよねえ。しかも一目見た瞬間、恋に落ちちゃうなんてひどい。でも当時の香川京子が相手じゃ誰でも敵うはずないですよ。彼女の周囲約1メートルにだけ爽やかな高原の風が吹いているみたいな印象だもん。「この、泥棒猫がぁ!(パシーン!と平手)」的ドロドロ展開にまで至らなかったのは成瀬監督の品格ゆえか。[DVD(邦画)] 7点(2006-04-21 16:55:50)(良:2票)

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