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プロフィール
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性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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41.  イン・ザ・スープ 《ネタバレ》 いただけないショットが多い気はするが・・・率直に言ってこれは好きな作品だ。さえない映画屋と協力者の奇妙な友情、モノクロが良い雰囲気を醸し出しているところは「エド・ウッド」と似ているが、こちらの方が少しばかり先だ。真剣に手を伸ばせば届くかもしれないけれど、うたかたの如く不確かな夢。夢を追いかけるのは素晴らしい事だけど、〝誰と一緒に見るか〟というのも大切なんだと思わせてくれる。本作はアレクサンダー・ロックウェル監督が実際に体験した出来事を基にしているらしく監督の思いが詰まっているので、どこか優しい感じがするのだろう。嘘から始まった真の友情、新たな船出に思いを語る中、隣で死んでゆくのは「真夜中のカーボーイ」を彷彿させる、喜劇であり悲劇でもあるが観終わった後、心がほんのり温まる心地の良い作品だ。アルドルフォとジョーの二人の人物造形が実に面白く、ブシェーミのチャチャチャの練習場面やジョーが路地で元気いっぱい踊りまくる場面などとても良い。ユーモアに富む素敵な台詞も随所にありハッとさせられる。ちなみに私の最も好きなシーンはアルドルフォに天使だと言われたアンジェリカが始めて彼に見せる笑顔で、その表情が驚くほど美しい。[映画館(字幕)] 8点(2007-06-04 18:27:22)

42.  姿三四郎(1943) あのように投げ飛ばされただけであんなにボロボロになるのか?とか、三四郎と村井の一進一退の攻防は社交ダンスが始まるのか?とか思ってしまったものの試合シーンは実に工夫を凝らしてありダイナミックに描かれています。これといって波瀾もなくオーソドックスな展開ですが、三四郎と檜垣との対比もはっきりしていて食事をしているところに檜垣が帰ってくる場面など完全な訣別を感じさせますし、最後の決闘シーンも素晴らしいです。ただ残念ながらカット版だったので少々物足りない感じもしましたが、主人公の成長過程はしっかり描かれていますし無駄なシーンが全くなく叙情的で簡潔で、そして何よりとてもパワフルです。[ビデオ(邦画)] 8点(2007-05-14 18:18:00)(良:1票)

43.  インストール 物語の持つテーマだけではなく何から何まで作り物っぽさが漂うヴァーチャルな世界描写、現実味の無さが何とも楽しいです。要は〝現実的には見えない〟ところが面白い。天真爛漫そうな上戸彩ちゃんはとても不登校には見えない。彼女が涎もんのエロい発言をしても卑猥には見えない。純粋真面目そうな神木君はエロチャットをするようには見えない。彼の飼育する微生物は肉眼では見えない。押入れで女子高生と小学生が…という扇情的なシチュエーションがまるでイヤらしく見えない。缶ジュースがずらりと整列したコンビニのような冷蔵庫は日常生活が見えない。整い過ぎているマンションや同色の屋根の街並み、ゴミ捨て場はキレイ過ぎて現実世界には見えない。ポップに仕立て上げられた本作は陰湿でエロチックな世界に足を踏み入れているようには見えない。さらに上戸彩ちゃんのパンツも見えそうで見えない見えない見えない…。[DVD(邦画)] 7点(2007-05-08 18:12:54)(良:2票)

44.  薮の中の黒猫 《ネタバレ》 怪談ものの常套でもある悲劇の物語は概して単純なのですが何とも強い吸引力があります。冒頭の絶妙な構図の藪の中より物々しく現れる野武士の集団に不安な心持ちにさせられ、実際に暴行される母と嫁のシーンの毒々しさは現実さがあり残酷で、ある意味、本作で最も怖い部分と言えます。それに対して妖怪となった母と嫁が復讐を行うシーンは、まるで能を見るような品格を感じさせ美しさすらあるのですが、実行され殺害された侍たちの姿は夢から覚めたようにやはり無惨でギョッとさせられるのです。この幻想的な描写が人間業ではない物の怪の不気味さや怪しさを醸し出しているのですが、これが実に巧いのです。女たちの浮遊感、屋敷と藪の境界線の不透明さ、そして復讐のシーンに限らず銀時と嫁が絡み合うシーンの官能的な美しさなど特筆ものです。この胸の詰まるような物語後半、腕を取り戻しにくる箇所などは渡辺綱の逸話と同じ流れですが、愛欲あふれる母と子の関係だからこそ一際すざまじい情念が渦巻いておりドラマがより劇的なものとなっています。また人間の描き方も良くて侍の捉え方、特に酒呑童子を山賊だったと笑う頼光の豪快なキャラクターが面白いです。・・・ただ一点だけ気になるのは言葉遣いで、なんだか時々あからさまに現代語が入り混じっていたような気がします。[ビデオ(邦画)] 8点(2007-04-28 17:22:21)

45.  剣鬼 《ネタバレ》 花造りの名人にして走れば脱兎の如しという漫画チックな主人公の物語は、いささか精密さや盛り上がりには欠けますが、なかなか良いシーンが多いです。まるでその場に居合わせているかのように肩ごしから撮られた噂話をしているシーンや登城途中の風説で状況を伝える巧さ。そしてラストの幻想的な花畑での怨念渦巻く壮絶な斬り合いは圧巻です。美しいロマンスの花畑が一変してバイオレンスに血塗られる凄さ。さらに、一見、幻のように現れる居合抜きの達人などの素晴らしい構図も随所に見られます。また哀しくも不気味な斑平を演じる市川雷蔵さんが良いです。飄々としていながらも心情をしっかり感じさせてくれます。[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-04-11 18:39:04)

46.  アンビリーバブル ともすれば未来という設定も忘れてしまいそうな近い将来が舞台ですが、これはシュールレアリスムをやりたい監督が冒険し過ぎる危険性を回避して、観客に歩み寄り少しでも物語性を備わせようとしている印象を受けます。なんせ既成概念無視の不可解な現象の連発。説明無し、物語の関連性無しにウガンダ人が空を飛びますし、異常気象を装い夏に雪が降りますし、水が凍結します。この不合理さは未来科学的と言うよりも完全に超現実的であり、同時にその画は詩情的なのです。ですから物語としては不親切と言いますかイイカゲンなのですが、私は何だかとっても惹きつけられるのです。まず最初の異変としてエスカレーターに死体が当たり前のように転がっていてホアキンと共にミステリアスな世界へと誘われる。そして錯覚のようにクレアのそっくりさんが登場するシーンにドッキっとさせられる。この奇妙な謎の数々の答えは提示されませんが、これは〝無人島に行くなら何を持って行く?〟みたいな極論に過ぎず意味など無く、愛についての追求なのだと思います。ショーン・ペンをストーリーテーラーとして使ったのは少々ズルい気がしますが、解り易さも提供してくれるしオトボケ学者キャラは味があります。ホアキンとクレアも役にはまっていますし、特にホアキンの無口で少し困惑気味の表情のアップが良いです。ただこの〝アンビリーバブル〟って邦題はどうなんでしょう?風船の如く空飛ぶウガンダ人だけに捧げられたようで、この題をつけたことがアンビリーバブルです。[DVD(字幕)] 8点(2007-03-30 18:20:48)(良:1票)

47.  heat after dark ヒート・アフター・ダーク 《ネタバレ》 冒頭の足しか映らないシーンと写真の連続だけで現場へと向かうシーン、一部の作り過ぎのキャラクターは狙い過ぎの感が否めませんが、一つの舞台、数人による劇画チックな銃撃戦はなかなかカッコイイ。普通の人はそんな色のシャツ着ないでしょと思っていたら、突如暴れだした渡部篤郎さん。やっぱり普通じゃないのね。二丁拳銃のうえに口にまで銃を咥えて額に血を滴らす姿がとってもクール。しかもその行動ときたらフィルムノワールかってほどの〝漢〟なのです。まぁ全体的にノリと勢いで作られた感じもしますが、お経のような妙なBGMも慣れてくると何だかあっているような気がしてきますし、ネットリとした雰囲気も良いです。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-03-26 18:30:43)

48.  雨あがる 謙虚さや奥ゆかしさは消極的とされポジティブがもてはやされる現代競争社会において、人の席を取らずというのは忘れてはならぬ日本人最高の美徳だと思いますので物語自体は好みなのですが…、映像としてはかなり引っ掛かるところがあります。例えば、宿屋で宴会騒ぎするシーン。おばちゃんが唄を歌い始めると皆で音頭を取り始めますが、この風景はあまりに非現実的ではないでしょうか。弱者の肩の寄せ合いの象徴シーンであるというのは分りますが、これ見よがしに示し合わせたような大合唱では逆に鼻に付きます。それから斬り合いで血がドバっと噴き出すシーンもオマージュのつもりでしょうが本作の世界とは明かに異質で違和感があります。でも個人的に何より納得がいかないのは配役。主人公も含めてほとんどが一見キャラクターに相応しいようで全然合っていない気がします。むしろ演技のよろしくない殿様は本作の世界観にあっていたと思います。何だか偉そうに御託並べてしまいましたが、黒沢時代劇の大ファンとしては黒澤、黒沢と宣伝するものですから期待が大きく膨らんでいた分だけ落差も大きいのです。[ビデオ(邦画)] 5点(2007-01-30 18:08:45)

49.  暴れ豪右衛門 《ネタバレ》 兎にも角にも豪右衛門のキャラクターに尽きます。戦好きで言葉も態度も悪いし頑固っぷりスパルタは兄貴としては願い下げたいのですが、ただの乱暴者ではなく相当な傑物として描かれています。それぞれの長が集まった会議での態度や商人たちと軽口をたたきコミュニケーションをとる様子から感じ取れる懐の深さなど、日常の様子や一連の騒動から人物像が決定付けられていく過程が見事です。只者ならぬ雰囲気、豪快で圧倒的な存在感という特徴は三船敏郎が演じるにも相応しい役であり魅力が十分に発揮されています。ラストの馬群シーンも迫力があり侍にはない彼ら百姓の力強さを感じさせ、この先どうなるの?と無い続きを見たくなってしまうのです。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-01-29 18:09:16)

50.  新・平家物語 冒頭の市中を写すカメラワークの見事さや、視覚に迫る圧倒的な美術、僧兵や市民に至るまで活気のある人物描写は凄い。だが、肝心要の清盛の描写にはやや不満が残る。清盛という人物は不運にも『平家物語』の印象により世間での評判があまり宜しくないが、実際、権力手中後は武家より公家寄りになったのも事実。本作では若かりし頃までしか描かれていないとは言え、武士として打倒公家に闘志を燃やすエネルギッシュな姿を全面に押し出しているだけでは、いささか単純過ぎるように思え違和感を覚えずにはいられない。もちろん続編ありきで、その後の凋落した姿との対比としての清々しさなら一向に差支えないどころか、寧ろ望むべきものであるが本作のみの一本ものだと深みの無い人物にしか思えない。当然個人的な歴史観が入り混じった視点と思うが、私にとってはこの清盛像は消化不良なのである。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-01-05 18:07:23)

51.  武士の一分 《ネタバレ》 原作は短編も短編なので映画化に当って相当変更されていると予想していたが、割りと忠実にシンプルに仕上げている。鑑賞前は現代風の代表のような木村拓哉さんに時代劇なんて似合うはずがないと危惧していたがハウルに続いて健闘を見せている。そして作品そのものがキムタクナイズされている。重苦しくなってしまうところも時に喜劇調を織り交ぜ彼の特性を生かしながらも作風を損なわず融合させたのは見事だ。脇を固める登場人物たちも僅かな登場ながら強烈な印象を残す。剣術道場師範や医者などは物足りないと思うほどだが、主題はあくまで新之丞と加世と徳平の三人が成す家にあるからであろう。気に食わぬ仕事、切腹が待つ厳しい武家社会、冷たい親戚に囲まれながらもささやかで穏やかな幸せに価値を見出している。殊に印象深いのは加世が〝蛍はまだ出ていない〟と嘘をつくところで、しびれるものがある。しかし、思い込みかもしれないが若干気になるのは台詞が説明のように感じられるところ。活字ではない情報量の多い映像なれば必要以上の言葉は要らなかったと思う。ましておしゃべりは嫌いだとあれほど言っていたのだから。無言の中にというのが日本人の愛する奥ゆかしさだと認識しているのだが、もはや時代錯誤なのであろうか。日本人の一分はもうそんなところにはないのかもしれない。・・・・・・ところでシネコンで観たのだがチケット売り場で数人の子どもたちが〝たけしのいっぷん〟と笑いながら連呼していた。そんな映画があったら・・・ぜひ観たいゾ;。[映画館(邦画)] 7点(2006-12-02 23:53:18)(良:1票)

52.  この首一万石 《ネタバレ》 〝侍〟と言えば誉め言葉の代名詞として使われ侍精神には賞賛に値する面もありますが、その反面恐ろしい部分も混在するのが事実。そもそも封建社会のもと(殊に江戸時代)武士道は主君に都合の良いように組み込まれた思想体系。身分制度による差別や、面子・建前を重視し過ぎ生を軽んじるといった醜く残酷で好ましくない面も存在します。そして侍も人間なれば現実には良き面よりも悪しき面を実践していた者の方が多かったのではないでしょうか。酒を差し入れてくれた優しい侍までもが斬りかかってくる恐怖。侍の醜悪さを表面化させたラストの壮絶な大立ち回りはかなりショッキングです。・・・ところでこの物語展開どこかで見た気がするなぁと思ったら、偶然が重なり様々な思惑が絡み合い最後に一つに収束していくスタイルは…『ロック、ストック~』じゃないですか!いや~日本ではこんなに以前にやっていたのですねぇ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-11-27 18:20:22)

53.  注文の多い料理店 《ネタバレ》 迷宮のような山猫軒や猫が女性に化け妖艶なダンスを踊ったり、無声にしたり、暖かくも一抹の寂しさを宿す一風変わった画風にしたりと様々な工夫が凝らされ幻想的な雰囲気を醸し出しています。これはこれで作品として出来が良いのですが・・・、やっぱり賢治の『注文の多い料理店』とは違いますね。言葉を発しないのは面白い試みだと思いますが、そのぶん紳士たちの人物像が曖昧になっています。一応行動で示しますが射的ゲームなどは誰でもやりますし、いきなり鏡の部屋?で乱射ではただの無法者のような印象を受けます。賢治童話には多分に残酷性が含まれていて、この話もホントに恐い怖いものなのに徐々に迫ってくる恐怖がありませんし、最後の強烈なオチである〝紙くずようにクチャクチャの顔〟もドーンと見せるのではなく字面で説明されるだけなので衝撃がないです。ですから〝賢治の〟と言われると疑問符がつきますが、不思議な世界観は見事です。[ビデオ(邦画)] 7点(2006-09-28 18:28:53)

54.  ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ<TVM> 《ネタバレ》 出来具合のイマイチさは近年のルパンに総じて言える事ですが、今回は拍車を掛けて酷くなった印象です。既に出尽くしたストーリーを現代風にアレンジしながらレトロ調のルパン一味にそれ相応の活躍の場を用意するのは難儀であり、もう一年に一本というペースは無理とすら思えます。さらに最近はTV規制のためかルパンの毒気が萎びた風船のようにどんどん抜けています。マフィアの金を盗み組織を潰し、いくら胸が大きかろうがルパンの趣味とは思えない娘を助けるなんて慈善事業じゃないですか。何気なく歩いている時に次元が悪党を倒してみたり、どんだけイイヤツをアピールしたいんですか~。流行言葉風に言えばもはやメチャイイオヤジです。敵キャラも悲しいまでに弱々しく、セブンデイズ・ラプソディなどと洒落た題名がついてますが日割りも効果的とは思えません。文句のオンパレードになってしまいましたがルパンが好きだからこそついつい言ってしまうのです。お許しを!ルパンに免じて5点献上。[地上波(邦画)] 5点(2006-09-17 22:54:46)

55.  LOFT ロフト(2005) 《ネタバレ》 ホラーにサスペンス、恋愛と盛り沢山ですが結局のところ本作の焦点が何なのかよく分りません。煙草は吸いつつも肌を気にする美しい女性が泥を吐くという興味を引く異様な冒頭。泥=永遠の美、ミイラなどの説明がなされて飽くなき美への追求がテーマかと思いきや、進むにつれそんなことはお構い無しになってくる。冒頭以降の礼子は美に固執するどころか気にかける様子も無い。すると何故に彼女は泥を吐いたのか疑問が残る。また、戦前のミイラ観察記録映画は何なのか、吉岡の妄想によるミイラと殺された女子大生との関連性も掴み難い。そして礼子と吉岡の関係も掘り返す場面で突如として吉岡が「礼子」と下の名前で呼び出すが、いつの間に関係が深まったのか不明である。私の理解力の乏しさも手伝って様々意味不明でした。ホラーとしても怖さはなく、ラストの〝洒落〟も使い古された感があります。それでもワンピース姿の中谷美紀さんがおキレイなのでちょっぴり加点。[映画館(邦画)] 5点(2006-09-12 17:40:05)(良:2票)

56.  忍 SHINOBI 《ネタバレ》 原作は未読なので知らないのですが、映画は『グリーンデスティニー』や『LOVERS』を日本でも作ってみるかという姿勢なのでしょうか。とにかくライトで明かにCG全開ですが美景に美男美女を愛でるビジュアル系お手頃娯楽作品です。ラブストーリーも戦闘シーンも一癖も二癖もあるようなキャラクターも、忍が武器にしか過ぎない運命に対する悲痛さも、武器の放棄による平和社会の設立などの重々しいテーマ性も、とにかく何から何まで軽いノリなのです。単純に楽しみたいので難しい話は勘弁という気持ちもあり娯楽に徹しサラッと流してくれるのは好ましいのですが、いくら何でもあっさりし過ぎていて拍子抜けです。しかし、私としてはオイディプスのごとき目から血を流す姿でさえ美しい仲間由紀恵さんが見られただけで大満足なのであります。拙者もし甲賀者ならばただでさえ骨無しなのに、朧に簡単に骨抜きにされ瞳に魅入られ体バキバキの骨砕きとなっていたでございましょう。こりゃ骨が何本あっても足らん。[DVD(邦画)] 6点(2006-08-27 11:21:12)

57.  風の又三郎(1940) 《ネタバレ》 割りと原作に忠実に作られているので賢治の特異な世界観を損なうことなく実写化に成功しています。原作(最も読まれているであろう新編において)と同様に本作では三郎が本当に〝風の又三郎〟なのか明示されません。風の又三郎は大人が信じないような子供社会の伝説の一種です。大人になると無理にでも論理的に説明をつけようとしてしまいますが、子供は濁りの無い目で純粋に信じることができます。そして原作にはない又三郎の鉛筆紛失事件を挿入するする事によって又三郎の存在をさらに不明瞭にしています。しかもこの事件は子供たちにとっては風の又三郎の仕業として永遠の語り草となるでしょうが、観客には妹の仕業という種明かしをしてしまっているのです。つまり観客は全ての答えを提示されたうえで判断を委ねられるのです。童心を忘れずにいられたかどうかを。様々な年代で見たいと思う作品です。  ・・・ところで年長者が年下の子の面倒を見るという分校スタンスは良いですね。一クラスにおける生徒数や教員の多忙さ、学力向上等を考えると様々な問題が生じて無理な話かもしれませんが、週一日や一日一時限だけでも学年混合のクラスがあったら失われつつある昔の大切な人間関係を取り戻せるかもしれないとさえ思わせます。教師でもあった賢治の理想の教育環境を垣間見た気がしました。 [ビデオ(邦画)] 8点(2006-08-25 18:16:41)《改行有》

58.  北京原人 Who are you? 《ネタバレ》 このサイトのワーストランキングで目にして以来、薄々気になっていた作品なのですが、とうとうレンタルビデオ店で鉢合わせし北京原人の〝いわゆる超能力〟とやらに引き付けられて?借りてしまいました。前評判による免疫により、何故にそうなる?という奇想天外な展開にも頑張ってついて行ってたんですが、引田天功さんのイリュージョンでついに私もスッ飛ばされてしまいました・・・。・・・でも・・・ヤバイ、参った・・・酷評されているほどつまらなくはなかったぞ;。テンポが良かったので飽きずに観てしまいましたし、役者さん熱演でしたし、笑うところじゃないのかもしれませんが笑えましたし。タランティーノあたりに見せたら喜びそうじゃありません?とは言えファンタジーにしても、そのナンセンスさは脳天直撃ものでしたので高得点という訳にはいきませんがね。ところでこうなると現時点ワーストワンに燦然と輝く『死霊の盆踊り』なる作品を観たいという余計な衝動がガンガン湧いてくるのです。でも私の行き付けのレンタル店には幸か不幸か何処も置いて無いんですよね。まぁ、楽しみにとっておくとしましょう。[ビデオ(邦画)] 5点(2006-08-15 16:26:40)(笑:2票) (良:1票)

59.  大学は出たけれど(1929) 《ネタバレ》 労働意欲の欠如というのは現代人特有の問題だと思っていましたが、昔からあったのですね。何の変哲も無い日常生活に幸せを見出し、それをモチベーションとして働き始める。当然と言えば当然の結末ですが日頃忘れがちな事です。しかし現代人にとってこの解決方法は難しいのかもしれませんね。満たされた生活、まして田舎に許婚がいる人はほとんどいないと思いますから、守りたい者もなく普通の暮らしと言われてもピンと来ないでしょう。まぁそんな時代だからこそ再確認として見直したい作品でもあるのかもしれませんがね。ところで、かなり短い作品ですので点数付けるのは難しいです。なんせサンデー毎日が一番印象深いシーンですし。ですから一応私の中の平均点の6点としますが大意は無いです。[ビデオ(邦画)] 6点(2006-08-08 18:05:09)

60.  壬生義士伝 《ネタバレ》 新撰組が好きなので小説読んだり資料調べたりしていて、私の中で勝手なイメージが出来あがっているわけでして、ですから沖田より年下で二十歳ほどの斎藤一が佐藤浩市さんというのは失礼ながら年齢が高いのではないかと(実年齢との相違は時代劇の常かもしれませんが)鑑賞前から思っていたのですが・・・観終わる頃にはしっかり斎藤一でした。  いやぁ~それにしても貫一朗は強い人ですね。いわば二度と戻れぬ単身赴任状態なのにいつも笑顔絶やさず、斎藤の凍った心も溶かしてしまうほど周囲に目が届き、守銭奴と罵られても初志貫徹。人間の真の強さというのは、なにも胆が据わっているとかじゃなく過酷な状況下で貫一朗のように振舞えることだと思います。当時お国のために戦った幕末志士たちとは一線を画し、ただただ家族を想い戦い続けた貫一朗は会社との関係が希薄になった現代人にとって共感し易いキャラクターではないでしょうか。・・・ただやはり既に多数の意見が出ておりますが、貫一朗のモノローグは冗長でお涙頂戴的な感じがして興ざめです。しかも聞き取りづらい;。  ちなみに堺さんは大河ドラマの山南の役もピッタリでしたが、この狂気の秘めた沖田の方が似合っていると思います。[DVD(邦画)] 8点(2006-07-14 23:45:06)《改行有》

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