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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. ゆきゆきて、神軍 この映画は、主人公、奥崎 謙三をヒーロー扱いする目的ではありません。 ニューギニアで起きた当時の不当な処刑を道徳的に告発するものでも当然ありません。 もしドキュメンタリーが正確な記録だけが目的なら、 知らせずに隠し撮りすべきです。 カメラが入ると場に影響を与えます。それは主人公が一番良く知っていて利用しています 黒沢監督の「羅生門」では、真実は藪の中でしたが、 ここではカメラと型破りな奥崎謙三のパワーが、 藪の中状態から多少なりとも関係者が真実を口をします 人類が消してしまいたい原爆の放射能汚染をゴジラが思い出させるように、 日本人が消そうとする戦争の真実を奥崎謙三が思い出させます この映画はそんな日本人の「日本人的」反応を記録した映画です[インターネット(邦画)] 9点(2021-03-14 11:54:30)《改行有》 2. 幕末太陽傳 面白いと思った映画でも結構退屈なシーンが幾つかはあるものですが、この映画は本当にだれる箇所が無くラストシーンを迎えます。スピード感のある小気味良いテンポが 素晴らしいです。登場人物のフランキー堺や裕次郎も躍動感があり、まさに活きています。[DVD(字幕)] 9点(2006-01-21 14:42:51)《改行有》 3. 晩春 初めて原節子と組んだ作品。この後家族について似たようなテーマの作品を 小津はとり続けることになります。ただ、本当に言いたかった事は分からない。 「娘を嫁にやる父親の寂しさを表した」。ストーリーは確かにそうかもしれませんが、 そうなのかなあ?この静かな作品は観る度に考えさせられる謎に満ちた映画です。 9点(2004-09-26 13:43:30)《改行有》 4. 椿三十郎(1962) 面白い。用心棒とどっちが面白いと意味の無い議論をしたくなるのが ファンの楽しみかも。9点(2004-09-26 13:29:26)《改行有》 5. 用心棒 面白い。見ていて全く飽きない。 色々と監督や評論家が御託を並べる面白くも無い映画を ありがたがって見る人たちがいるが、まず面白くなくっちゃ、映画は。 ストーリーやキャラクター、セリフなど全てが最上のエンターテイメント。9点(2004-09-26 13:16:35)《改行有》 6. 幸福の黄色いハンカチ 《ネタバレ》 余りにも有名なので、黄色いハンカチがあるかないか健さんと同じ気持ちでドキドキしながら見ることはできませんでした。 それでも、実際に見ると感動しました。 洗濯干していた妻が健さんに気づく場面では、当然抱き合って キスくらいするのかなと思ったのですが、健さんは鞄を渡しました。ハリウッドとはちょっと違う日本映画らしい静かな感動でした。9点(2004-03-05 22:08:26)《改行有》 7. 彼岸花 最近、大昔に観た小津の「秋日和」「秋刀魚の味」、そして本作を続けて観直しました。小津の作品は、ある意味ハリウッドの冒険スペクタクルと同じ、絶対に映画でしかありえない映画です。観ていると段々映画の世界の中に入り込んでいくのが分かります。それが心地良いです。 3作ともそれぞれ味がある良い作品ですが、他の2作と比べて本作は「岡田茉莉子ロスト」でした。どうも他2作を見てすっかり岡田茉莉子がお気に入りになっていたようです。監督が彼女を1番バッターと読んだのも納得です、と出ていない女優の話を書いてしまいましたw[インターネット(邦画)] 8点(2023-01-28 18:08:12)《改行有》 8. 座頭市血煙り街道 なんか見終わったなぁって満足感がある。勝新はカッコ良く、剣は凄く、娘は可憐で、悪役はいかにもの様式美の時代劇。 雪降るなかでのラストの決闘は見ごたえ充分。[インターネット(邦画)] 8点(2023-01-14 14:41:21)《改行有》 9. 秋刀魚の味(1962) 遠い昔、学生時代に名画座で見た記憶が「魚偏に豊」の台詞で蘇ってきました!当時は短い期間に小津作品を一気に見たので「また同じ話かぁ」という印象で見たことをスッカリ忘れていました。 今小津作品を見直すと毎回同じような話だけれども1つとして同じものは無い。本作では瓢箪先生が秋刀魚のわたのように人生のほろ苦さの象徴です。[インターネット(邦画)] 8点(2022-12-25 16:30:00)《改行有》 10. 秋日和 端正で全く人工的なこの映画を観ていたらいつの間にか入り込んでいたのには自分でもビックリ。そして岡田茉莉子演じる百合子にかなり共感していた。寿司屋の娘という粋な設定、サバサバしているけど思いやりに溢れた温かい心の持ち主。江戸っ子ってこういう感じを言うのかな?小津の映画はいつもの世界、いつものテーマだけど少しづつ違う。本作だとこの百合子かな。[インターネット(邦画)] 8点(2022-12-11 16:13:31) 11. 座頭市物語 脚本が後期のようにコテコテしてなくて、見終わった後、風呂上りのようにサッパリした気持ちの良さ。[DVD(邦画)] 8点(2006-09-20 17:06:16) 12. ニッポン無責任野郎 登場人物が突然歌いだす外国のミュージカルには違和感を覚えるが、 この作品の植木等には気がつけばどんどん引きずり込まれていた。 結構、人間の感覚っていい加減というか、無責任だなあー。[DVD(邦画)] 8点(2006-08-17 08:20:18)《改行有》 13. 東京暮色 《ネタバレ》 英語で映画はMovieです。 派手なカーチェイスやアクション等の「動き」は小津の映画にありませんが、 何故か退屈せずに最後まで見てしまいます。 現在の視点から見ると、長女(子供の為に離婚せず夫婦生活を続ける)と 次女(映画でははっきりしないが自殺と思う)の選択は 疑問に思う人もいれば、今でも同感という人もいると思う。 かなり昔の作品ですが、この映画が提示する家族についての問題は永遠に 古くなりません。 蛇足ですが、「決して人が画面を横切らない」「同じ動作をする二人」 「坂を上がって玄関を開けるシーンの繰り返し・繰り返し」など 小津の特徴がこの映画でも見られます。 8点(2004-09-05 23:41:34)(良:1票) 《改行有》 14. 駅 STATION ロス五輪の開会式で、北朝鮮バリの整然とした一糸乱れぬ 行進で日本は入場してきました。ところが最後のアメリカは まったくバラバラ、笑顔で観客に手を振ったり、手持ちのカメラで 記念撮影したり。次のソウルの開会式から日本もアメリカを真似するように なってきましたが、まさに このころから日本人が変わってきたように思います。 この映画では、紅白や円谷選手の遺書、熱燗など 日本人がどこか郷愁を覚える「かつては絶対的に日本人的と思われていたもの」が 効果的に使われています。良い映画だと思います。 良くも悪くも日本人的感性を刺激されてしまいます。8点(2004-06-19 00:08:07)(良:1票) 《改行有》 15. 砂の女 一見ありえない不条理な状況を設定していますが、見ていると 色々な問いを投げかけてきます。 「日々の仕事など意味の無い砂掻きと同じなのでは?」 「帰りたいと思う家など幻想では?」 「生活に不満が多いけど本当は好きでそうしているのでは?」。 怖い映画です。8点(2004-04-18 00:18:37)《改行有》 16. 異人たちとの夏 あまり期待せずに見たため、おもわず涙が出てしまった。 「暖かくて驚いたよ」と両親に言う主人公、 40過ぎて人生を振り返ると、無償の愛を与えてくれたのは 両親だけだった、家族や周りに対して自分は何も与えていないと 自己嫌悪に陥る主人公に対しても消える前にやさしい言葉をかけてくれます。 このシーンは本当に感動です。 8点(2004-04-04 00:21:03)《改行有》 17. 隠し砦の三悪人 威勢のいい姫の台詞が小気味好い。 馬に乗って追い掛ける三船など見所も満載。 一流のエンターテイメント。しかも、 これだけの人が多大な犠牲を払って守ったモノって何? 映画と関係ない事も考えさせられてしまった8点(2004-03-22 20:18:12)《改行有》 18. 遥かなる山の呼び声 《ネタバレ》 映画の冒頭、嵐の夜に母子二人だけで食事、 そこへ戸を叩く健さん、 普通なら絶対に泊めないけどやっぱりあの声で頼まれたらなあ。 人を殺して逃走中にしては暗い影が無いような気もするけど 健さんのカッコ良さがイッパイの映画です。8点(2004-03-17 21:46:38)《改行有》 19. 網走番外地(1965) 厳しい環境の中で育ち、ほんの少しの心の弱さから悪い方へと流されてしまう主人公を演じる健さん、かっこ良かった。 時代の違いからか映画からはある種の力強さと明るさを感じた。 今、同じ内容で作るともっと陰鬱な感じになってしまうのでは。 児童虐待が毎日紙面をかざる現在では、確かに悲惨な環境だけど あそこまで立派に育ててもらえば充分じゃないかと思ってしまった。8点(2004-03-06 21:03:45)《改行有》 20. ドライブ・マイ・カー 原作の映画化は難しい。原作では、なぜワーニャ伯父さんかと言えば、魅力的なのに顔が不細工というところに女ドライバーが共感するところが肝心ですが、映画だと演じる女優さんにはなかなか難しい役どころですね。[インターネット(邦画)] 7点(2023-05-06 17:23:25)
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