|
1. 春の惑い
いや~、恐ろしいほど静かな作品ですね。落ち着いたカメラワークの長回しもさることながら、文字通り「音」が聞こえてこない。いっそサイレントでも良かったんじゃないかと思える位。で、確かにこだわりの感じられる美術や衣装(+それを切り取る構図)で映像は美しいんですけど、私的にはそれだけ。【小菊】さんが書かれてる通りの、古臭い「昼メロ的ストーリー」も退屈(中国古典映画のリメイクらしいので、それも仕方ないのかも知れませんが…)。元来派手好きの私は、美しい映像ただそれだけで2時間を我慢できません(映画のタイプは全く違いますが、少し「花様年華」を連想しました)。たぶん芸術性の高い良い映画なんでしょうけど、私には良さが解りませんでした。そんなことで、その「映像」に+1点して、何とか4点献上。[CS・衛星(字幕)] 4点(2006-09-01 00:04:45)
2. 春の日は過ぎゆく
極一般的な恋愛遍歴の1エピソードをそのまま切り取った、切ないラヴ・ストーリー。胸焦がす大熱愛でも運命の大悲恋でもないラヴ・ストーリーが、果たして面白いかどうかは別として、少なくとも本作は、これまでに私が観た恋愛映画の中では断トツにリアル。他愛ない恋愛感情の浮き沈みは、多くの男女の共感を呼ぶ筈(若い人には解らないかな)。特にイ・ヨンエの年相応の老け方と言うか、やつれ方と言うか、盛りを過ぎた等身大の容姿と、リアルに気まぐれな人物造形は秀逸。こういう女性は男の方からキッパリと別れないとダメ。美人なだけに性質が悪い。こうして女の車に傷を付けてた馬鹿な子供も、やがて男になっていくのです(このシーン、私にとっては余りにも予想外の行動だったので、大笑いしてしまった)、7点献上。7点(2004-11-03 12:35:29)
|