みんなのシネマレビュー
K&Kさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 833
性別

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : 香港 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

1.  龍拳 《ネタバレ》 “Doragon's Fist(龍拳)”『龍のこぶし』。劇中主人公の拳法が『龍拳』と呼ばれる描写はないので、拳精に出ていた龍の拳と同類かどうかは解りません。どちらかと言うと中国=ブルース・リー=龍…のイメージをジャッキーに背負わせるよ。って、そういう意味での龍でしょう?おそらく。 アメリカのウェスタン、日本のチャンバラに並び『香港のカンフー映画のスタンダードって、こういうのだよ』って万人のイメージ通りに仕上げた、正当派カンフー映画といえる作品です。なのできっと、正統派ウェスタンが苦手な人なんかには、同様に苦手な作品かもしれません。道場同士の縄張り(覇権?)争いに用心棒として雇われて…なんて、けっこうウェスタンでありそうな展開です。 ジャッキーなのにコミカル要素を一切排除しているのは異例で、出だしも結末も重たいです。だけど主人公ホオウァンの性格は、ふざけないだけで他作品のジャッキーと同じく、温かみのある青年役で、『こんなのジャッキーじゃない!』なんて違和感はありません。 数年間溜めに溜まったホオウァンの怒りが、ジョンの今の姿を見ても収まりきらず、アイ一家の用心棒として、百忍道場の門下相手に暴力を振るうのを容認するのは、とても人間らしく思います。 あ、そうそう、ジョンが作った金ピカの『唐山道場』の看板の登場シーンだけは、唯一笑えました。 しかしこの時代の中国の道場って、いまの拳法道場なんかと同じとは思えない。今で例えるならどんな組織なんでしょうね?マフィア?警察?国?アイ一家、百忍道場の門下生を皆殺しだから…やっぱマフィアかなぁ?じゃあホオウァンの所属する唐山道場もマフィア?うぅ~ん…よくわからん。 最後、劇中あまり目立ってなかったトンファー使い(アイの弟らしい)との闘いがメインなのと、百忍道場全滅の一歩手前で種明かししちゃうのは、強引だなぁ…テクサ ドラゴンフィス トゥサーバーイ♪[地上波(邦画)] 5点(2024-03-02 13:35:55)《改行有》

2.  クレージーモンキー/笑拳 《ネタバレ》 “The Fearless Hyena(笑拳怪招)”『恐れ知らずのハイエナ(笑う拳が不思議なことを招くよ)』。制作順で行けば、翌年のヤングマスターの一作まえ。ジャッキーのカンフーシリーズ後半の作品です。ジャッキーが配給会社やロー・ウェイと、作品の方向性の違いで揉めていた時期だと考えると、タイトルに『笑』は絶対入れたかったんでしょうね。 そして私にとってはジャッキー映画デビュー作。最後まで観せてもらえたことから、土曜日(次の日学校休み)のゴールデン洋画劇場だったんだと思います。コミカルなジャッキーの表情、仕草。カンフーの不思議な動きに、一発で魅了されました。私だけでなくクラスの殆どの人にとって初ジャッキーで、学校ではジャッキーの話題でもちきりでした。 初めて観た当時、まだ子供だった私は、八本足は作中の飴細工みたく本当に8本足がある妖怪か何かで、ジャッキーは鉄の爪率いる悪の組織から八本足を守る、正義のお兄ちゃんなんだと思ってました。 ジャッキー・ブームの立役者の本作ですが、拳法のゴッコ遊びでは、笑拳はイマイチ人気が無かったようです。動きにインパクトのある酔拳や蛇拳に比べ、どう闘って良いか解らない拳法だからでしょうか?そう言えばパッケージのあの笑った構えと、泣きながら抱きついてくるカッコ悪い技くらいしか覚えてません。そもそも笑拳って何?って話ですよ。爺ちゃんや八本足が、ニヤニヤ笑ったり拗ねて抱きついたりって、ちょっと気持ち悪い。 笑拳=ジャッキーが創ったデタラメな拳法…ではなくて、洪家鐵線拳がベースだそうです。鐵線拳は、カンフー・ハッスルの、腕に鉄輪をはめたおじさんの技です。実際、鐵線拳に、腰を落として両手を広げて「アババババァ」って声を出して笑う、あの構えがありました。 前作の酔拳がウケた大きな要因に“格闘技とは思えない珍妙な動き”があったと思います。なので、2匹目のドジョウじゃないけど、鐵線拳をコミカルに大幅アレンジして、喜怒哀楽の構えという、珍妙な拳法にしたんでしょう。設定的には対鉄の爪に特化した特殊拳法ってところでしょうか? 久しぶりに観たDVDはブロードウェイ版だそうで、石丸博也さんでなく山野井仁さんでした。 でも思ったよりしっくりしてたわ~~ ハーハッ!クレイジ-マーンキー♪[地上波(吹替)] 6点(2024-02-08 12:09:17)《改行有》

3.  カンニング・モンキー/天中拳 《ネタバレ》 “Half a Loaf of Kung Fu(一招半式闖江湖)”『カンフー半分でも無いよりマシ(半人前の世渡り)』でしょうかね? テレビのロードショーでジャッキー映画がバンバン流れて、学校で流行ってた時期に公開された作品です。 親に連れて行ってもらって観てきた友達が羨ましかったぁ。 当時テレビで観たんですが、普通に面白かった印象。「ジャッキーがー、拳法の秘伝書をー、カンニングしながら闘うのがー、面白かったです!」って子供みたいな感想で、あまり印象に残ってないのが正直なところ。どんな内容だったっけ? 今回観たのはレンタル版DVDで吹替無し。冒頭、演舞というかコントをするジャッキー。それがすごく長っっがい。意味の分からないコントが5分もだよ、何だこれ?なんかシュール。子供だったら飽きてしまうな。 主人公ゴン。出てくる度に前髪パッツンのオカッパだったり、センター分けだったり、ボサボサだったり、マユに掛かるほどの毛量だったりと前髪が安定しない。ラスボスがカツラだったのもあるし、もしかしたら当時の香港でカツラ・ネタが流行ってたのかもしれない。 登場人物がたくさんで覚えきれない。って思うけど、結構上手に処理されてて、「あれ?あの人どうしたっけ?」ってことが少ない。何かデッカイ事してくれそうな、銀魂の神楽みたいなオレンジ髪男もアッサリ負けたっけ。 師匠の弟子(ゴンから観て兄弟子ポジション?)のディーン・セキが結構活躍してるのも珍しい気がする。 だけど敵も味方もこんなに沢山出した意味は解らない。この時期のジャッキーはシリアス路線からコメディ路線に舵を切りたかったそうで、「俺に共鳴してくれるカンフー俳優仲間が、こんなにいるんだぜ」ってアピールするための映画だったのかも? 妄想だけどジャッキー派の地固めの第一歩で、そのためロー・ウェイが面白くなくて公開を遅らせた…として考えると、少し興味深い。 う~ん、これは吹き替えで観てナンボな作品かもねぇ~ア~イマ カンニンマンキーャ ハッピ カンニンマンキー♪[地上波(邦画)] 4点(2024-01-13 13:01:38)《改行有》

4.  キャノンボール 《ネタバレ》 “The Cannonball Run”訳すなら砲弾レースでしょうか。'70年代にアメリカで実際に開催された、非合法の大陸横断レースの映画化です。公道を警察に捕まらないように工夫しつつ、ゆる~くゴールを目指すレースで、同様のレースは'80年代以降も開催されていたけど、回を重ねる毎に、スピードとテクニック重視の、いわゆる“しょっぱい内容”になっていったようです。 映画は同レース初期のコンセプトに沿っているため、正攻法のスーパーカーもあれば、忍者のようなハイテク四駆やボンドカー、警官が止めにくい救急車なんて各チーム工夫のあとが出てます。 子供の頃この映画が大好きで、ゴールデン洋画劇場で放送される度に観てました。ジャッキーがコミカルに活躍するのが嬉しいし、カッコいいムーア・ボンド本人が三枚目を演じるのもイイ。ドクターが顔は不気味だけどお茶目なところとか、キャプテン・ケイオスの登場シーンなんて、こういう明るいおじさん、子供は大好きなんです。 ピチピチ衣装の美女コンビ&黒いカウンタックの組み合わせが最高だけど、それ以上にノーブラ童顔のファラ・フォーセットがエロ可愛い。 スーパーカー、豪華俳優陣、セクシーな美女。オープニングからワクワクする要素が詰まりまくったこの映画。レンタルレコード(当時そういうのがあったのよ)で借りてもらったサントラをカセットにダビングして、あのオープニングをステレオ(ラジカセでしたが)で聞いたら、もうテンション爆上がり。 またエンディングののNG集が、撮影現場のゆる~い空気を感じさせてくれて、ホンワカしていい感じです。今回DVDを安く手に入れたところ、嬉しいことに吹替版が入っていて、懐かしい超豪華声優陣に感動してしまいました。アドリブ満載。意訳たっぷり。吹き替え現場もきっと、撮影現場並みにホンワカ・ゆる~く楽しく録ってたんでしょう。 あのカッコいい映画ポスターもゆるくて、何故か美女コンビのピンク(タラ・バックマン)の衣装を着たファラ・フォーセットが真ん中でババ~ンと…カウンタックも赤だし…もう見栄えが良ければ何でもアリです。 バート・レイノルズにはトランザムに乗ってほしかったけど、カッコいいJ.J.と明るいビクター、天然ボケのパメラと変態ドクター。レースより4人の珍道中がメインなので、この映画では救急車で正解でした。当時は気が付かなかったけど、J.J.ほとんど運転してないのね。9割ビクターが運転してたわ。 ジャッキーは「ニホンの~イチバンの~カーレーサー」です。ジャッキー&日本車と言えば三菱のイメージだけど、本作ではハイテク装備のスバルレオーネ。あんな小さい車体に四輪駆動って、当時はまだ珍しい先端技術だったんですね。 最後まで三枚目のボンド。画面に出る度に助手席のボンドガールがコロコロ変わってるのが芸が細かい。「すご~い!私がジョージ・ハミルトンの車に乗ったなんて!!」を吹替版では「ショーン・コネリー」に変えてるのがもう100点満点! 思い入れたっぷりだから映画は7点!サヨナラ~!バイバイ!![地上波(吹替)] 7点(2024-01-05 13:04:53)《改行有》

5.  カンフーハッスル 《ネタバレ》 “功夫”『カンフー』。これは良いとして英題“Kung Fu Hustle”『カンフーぺてん師』??…ハスラーのハッスルだと思うんだけど、こんな訳で良いのかなぁ?まぁ、シンはハッタリだけのチンピラ。豚小屋砦の達人5人も正体を隠してた。最強の火雲邪神も奥の手はインチキ。シンに秘伝書を渡した仙人も…だからまぁ、これで良いのか。 少林サッカーが大好きなので、この作品も素直にハマれました。斧頭会に囲まれて絶体絶命の場面で3人の達人が立ち上がるシーンは鳥肌ものの格好良さ。DVDでここばかり何度もリピートしてしまいます。シンと相棒も安定の面白さ。痛面白いナイフ投げのシーン最高。アイス売りの娘から小銭を奪うところ、相棒がラムネを差し出すところで胸がジーンとなってしまう。 少林サッカーと比べ、序盤のボス殺害シーンがちょっと残酷で少々鼻に付いてしまうけど、琴の暗殺者が猫を切るシーンがまたセンス良くて、ここは良い意味で裏切られた気分。このシーンのミスリードのために序盤に残酷シーン入れてたのかなぁ?って思えるくらい。猫上手い。 漫画チックに脚をクルクルさせてのチェイス・シーンとかは、まぁ、私はあまり得意ではありません。気持ちがすとんと落ちたところで唇ブルブルのシン。こういうのも、ちょっと…達人3人のカンフーは素晴らしかったけど、それを凌駕する大家夫婦のカンフーが体技ではなくCGメインなのも、最初ちょっと残念に思ってたっけ。今ではそんなに嫌いじゃないけど。 火雲邪神は強敵感があっていい味出していたわ。シンとの対決もアツいものがあったけど、やっぱ最後はCG合戦かぁ。 シンは大家夫婦の死んだ息子。って訳じゃないんだよね?たぶん。 ただね、ツッコミどころはいっぱいあるけど、キラリと光るセンス。他の映画じゃやらないであろう、ウケるかスベるかギリギリのギャグ。観終わった後の満足感。笑いあり涙ありの99分間。少林サッカー同様、当時のチャウ・シンチー映画には不思議なパワーがあるんですよ。[地上波(吹替)] 7点(2023-11-22 22:53:29)《改行有》

6.  ジョン・ウィック:チャプター2 《ネタバレ》 2作目ともなると、どういう映画か解っているぶん、素直に楽しめました。ジョン・ウィックの無双。技のキレ。銃撃の正確さ。華麗さ。全てが前作より増していたような気がしました。 もう飽きるくらい多彩なガンアクションが長時間堪能できます。ジョンにアッサリと殺されるあいつら、それなりに訓練を受けたマフィアとかなんだろうけど、あぁも簡単に死んでしまうんだな。 ジョンの体術と銃さばきをミックスした、流れるようなガンアクションを観ていると、一部マニアに人気があった“ガンカタ”が頭に浮かびます。燃えよドラゴン張りに『鏡の間』をクライマックスに持ってくるところからも、“銃を使った格闘技”を再び世の中に浸透させようという意図があったのかもしれませんね。なんで前作でピンとこなかったんだろう? 陰ながらジョンを助ける役で、ローレンス・フィッシュバーンが登場したのには、おぉ~~~ってなった。きっと次作で活躍するのかな?犬は無事かな? この映画の世界は殺し屋があまりに多すぎるのと、ジョンと同等の殺し屋が出てきたために、ブギーマンの絶対優位性が薄れてしまった気はするけど、1→2の時より続きが気になる創り&終わり方だったのは好感。[インターネット(字幕)] 6点(2023-06-28 23:31:51)《改行有》

7.  九龍の眼/クーロンズ・アイ 《ネタバレ》 “警察故事 續集”『警察物語 続編』。え待って九龍は?九龍城が舞台でないの?これ?最後まで九龍城砦いつ出てくるんだろう?って期待してしまったよ。前作の『国際警察』ってタイトルのいい加減さはwikiで見たけど、これもかい。エンディングの歌が『英雄故事』だったので、今回観たのは日本公開版だった模様。 出る車出る車ほぼ三菱の自動車。警察も悪党も一般人も、トラックもワゴンもセダンもハッチバックも三菱とことん感謝祭。メインスポンサーだからだけど、当時の香港にきらめくシチズン、富士フィルムのネオン。キヤノンのカメラ、ソニーのオーディオ。日本企業が元気で、良いものをどんどん取り入れる香港の元気さが溢れてます。いまのスマホの時代に、地球の裏側のニュースを即時に知ることよりも、日本製品があふれる当時の映像の方が、世界との距離が近くに感じられる気がします。 前作の直後から始まるストーリーで、チェン(チャン?)と警部と署長のやり取りが面白く、それぞれの立場で部下や上司を動かす工夫とかが、上手いなぁって思う。警部の「私が居なければ署長はあまり怒らない」とか、実際会社でもそういう場面ありますもんね。『私は死んでも市民を守る覚悟です』の3連打なんて最高です。この警察署の物語をず~~っと見ていたい気持ちになりました。あ、みんなで一面ピンクの文字だけ新聞読んでるの、なんか変。 ストーリーは、中盤からの路線変更の大手術の影響がモロに出ていて消化不良。もともと、この頃のジャッキー映画にストーリーを期待してはいけないんだけど、やっぱり“撮りたいスタントシーンありき”で、それらを繋げ合わせた感を強く感じます。ポリス・ストーリーなのに。ジャッキーが特別班(一見ゴロツキだけど…?)のリーダーになるけど、彼らの目立った活躍は取り調べで女性3人が大暴れするところくらいで、あれだけ人数出したのに活かしきれてないかな。 前作に引き続き、出るたびに痛めつけられるメイ。爆竹投げられたりバイクで車に突っ込んだりと、今回も酷い目にあってるけど、映画的に一番酷いのは水鉄砲をチェンが避けて自分に掛かるシーン。あれ銃だったらチェンのかわりにメイ死んでるし。 ジャッキー映画ではNGシーンはお約束だけど、マギー・チャンの流血はドン引きしてしまう。う~ん…彼女が無事生きてたってだけで、ビックモローの事故並みにショッキングな映像でした~~~ホンチ!![インターネット(字幕)] 6点(2023-06-03 14:07:25)《改行有》

8.  ドランク・モンキー/酔拳 《ネタバレ》 “Drunken Master”『大酒飲みの達人』。ジャッキーのカンフー映画黄金期の作品はほとんど好きだけど、一番完成度が高いのがこの酔拳でしょうか?いろんな格闘技がある中で、酔っ払いの動作で敵と闘うって発想が凄い。ダンスのような酔拳の動きは小学生にも真似しやすく、カンフーの組手ごっこは、プロレスごっこみたく痛くないからか、男子はみんなやってましたね。 殺し屋の鉄心良いですよね。生意気な飛鴻をさんざん痛めつけるけど、殺したりしないオトナな対応。たぶん初めて見る酔八仙に対し、封じ技の無影拳で対抗するのは殺しのプロらしくてカッコいい。 あと棒のオッサンが結構好きです。相手が蘇と聞いて帰ろうとするトコが最高。腹から出血してたけど、生きていてほしいなぁ。 今改めて見ると、ストーリーは結構雑です。街で見かけた可愛い娘が従姉妹、叔母さんは拳法の達人だけど2人の出番は前半のみ。個性の強い師範代(ディーン・セキ)も出番は最初の方だけ。街で喧嘩したキザ男の父親が飛鴻のお父さんの商売敵だったけど、特に掘り下げなし。殺し屋鉄心を倒して…商売敵とのその後は?飛鴻とお父さんのその後は? なんかツギハギだらけの話でモヤモヤしそうだけど、一切ご心配なく。華麗なカンフーの動き。だんだんランクアップする敵。観たこともない修行方法。合間に入るコメディ要素。CGの無い時代、人間の身体能力のと華麗な組み手が、観ていて飽きさせない、観ていて疑問を感じさせない、観ていて退屈させない、すごく前向きで明るくてパワフルな、素晴らしい娯楽映画だと思います。 やっぱりジャッキー映画は石丸さんの吹替版が良いよね。カーーーンフーージョーーーーnデデッテーーーーン♪[地上波(吹替)] 10点(2023-05-20 20:19:04)《改行有》

9.  ブレードランナー 《ネタバレ》 “Blade Runner”レプリカントを処分する職業の名称なんだけど、なんか『非合法な医療器具(メスとか)の運び屋』って意味の小説タイトルから拝借したそうな。医者(警官)じゃないけどガン細胞(レプリ)を見つけて切り取る(処分する)仕事。ってニュアンスだろうか? 初見はサイバーパンク目覚ましい'80年代後半。近未来リアルSFの金字塔として超有名な本作。ターミネーターみたいな派手なSFだと思っていたのが、思いのほか静かな映画で驚いた。近未来が舞台のハードボイルド映画なんて想像してたのとあまりに違った。 火を吹き上げる工場の煙突。薄暗いモヤモヤの空(光化学スモッグ?)。身体に悪そうな雨(酸性雨?)。空飛ぶパトカー。動く写真。奥行きのある写真。ウロコに書かれた製造番号。大画面で映される芸者風の女性。強力ワカモトがコカコーラと同等に映される。ゴルフ用品?怪しい日本語表記。中国っぽい自転車の行列。ネオンの「ジッジッ」って音。傘の柄にもネオン。箸で器用にうどんを食べるハリソン・フォード…これこそ私達の近未来。 和洋中ごちゃ混ぜな世界観。'70年代まで主流だった便利で明るい未来とは別な、退廃的な未来像。漠然とした不安を感じさせる世紀末以降の世界として、どこか説得力と力強さがあった。あの時代によくこんなワケ解んない世界を映像化したよ。凄いよリドリー・スコット。 そうそうレイチェルの凄い髪型。あれってきっと芸者の日本髪から着想したんだろうな。物凄い肩パットとともにレトロ感を感じさせるようになってしまった。もちろんあの凄い髪型から、どうやったか謎だけどウェービーな下ろし髪にした際の可愛さアップにホッとしてしまう。 舞台は2019年11月。いつの間にか現実が近未来を追い越してしまった。サイバーパンク世界の時代はついに来ること無く、ブレードランナーですら過去の物語になってしまっていたわ。 色々なバージョンが有るこの作品だけど、私が当時何回も繰り返し観ていたのは、レイチェルの寿命について説明のあるバージョン。ビデオには“完全版”って書いてあった気がしたけど、多分こっち。 いわゆる“完全版”も、どこかで観た気がするんだけどなぁ。 ~『ブレードランナー/ディレクターズカット<最終版> 』へ~[ビデオ(字幕)] 9点(2023-05-06 20:36:13)《改行有》

10.  ブレードランナー/ディレクターズカット<最終版> 《ネタバレ》 ~『ブレードランナー』の続き~ 「(同じ作品のレビューは)2つで充分ですよ~解って下さいよ~」ってことで、最近DVDで買ったのが〈最終盤〉と書いてました。 良く解らない『フォークト=カンプフ検査』。裏返しの亀とか茹でた犬とか突然のインパクトある言葉から、人間でも絶句してしまうけど、レプリはそれ以外の反応が出るんだろうな。何度観ても良く解らない。 今さらながら“赤目”に気がついた。レプリは角度によって目が赤目現象になるのね。きっと撮影の時、赤目になる照明に視線の角度を合わせて撮っただろうから、偶然の産物ではなく、故意に赤目にしてたんだろう。 「(俺じゃない)誰かが追うだろう」ってセリフの時にデッカードも赤目になる。こっちは偶然だったろうけど、ここからデッカードもレプリって後付(ウラ)設定も出来たんだろうな。原作も読んだけど、ネットが普及するまで、そんな設定思いも付かなかったわ。 非武装のゾーラ(女)を背後から撃つデッカードと、それを観て驚きと怒りを表すレオン。撃たれて苦しむプリスにとどめを刺して、苦悶の表情のままのプリスを放置するデッカードと、キスをしてプリスの舌を納めるロイ。感情豊かなレプリに対し、人間味の薄いデッカード。透明な酒(チンタオ)を濁す赤い血が、彼が人間である証明とでも言わんばかり。過去が造り物と知り涙するレイチェルに対しては人間臭さを見せるデッカード。 寿命が来て静かに死んでいくロイ。手には釘(痛み、争い)と白い鳩(平和、自由)。鳩の側でなく釘の側の手でデッカードを引き上げる。ロイの遺言、自分の生きた証を、自分達を創り出した人間に語ったのか、自分達とは違う寿命のない新型レプリに語ったのかで、解釈も変わってくる。私はデッカードは人間であってほしいと思うなぁ。 一番最後のドライブのシーンがない。重たい空ばかりの未来映像のなか、開放感ある最後のあのシーンが、この映画の清涼剤として機能していたんだな。って思ったわ。だからたぶんDVD買い直すわ。その際未見の〈FC版〉にしようか迷うところだけど…[DVD(字幕)] 8点(2023-05-06 14:44:28)《改行有》

11.  グリーン・デスティニー 《ネタバレ》 “臥虎藏龍”『伏せる虎・隠れる龍』=まだ世に出ていない才能の持ち主。みたいな意味のようです。邦題はムーパイの碧名剣を表したんでしょう。まぁ、竹林や野山の緑が目に鮮やかなので、本作の映像を脳内で蘇らせる邦題になっていますね。 私の中では中国の歴史ファンタジー物の先駆けの印象が強いけど、『武俠映画』というカテゴリ分けがあったのは今回初めて知りました。 ジャッキー・チェンがカンフー+スタント映画に傾倒していった一方で、ワイヤーアクションとCGをミックスして、こんな美しい映像を創るなんて!と、当時驚いたものでした。 アクションは見応え充分。もちろん本格カンフー映画じゃないから、役者さんの演武と言うより演舞かな。最後のイェンが空を飛ぶCGを観ての通り、まだあのレベルのCGの時代に、ワイヤーを駆使するなどして、とても綺麗な舞に仕上がっていたと思います。武術家とイェンの食堂の乱戦はテンポも良くてカメラもバッチリ決まっていたし、シューリンとの姉妹対決は色んな武器の特性を活かした闘いが観られて、割と長時間なんだけど飽きさせない。この場面の重たい棍棒が持ち上がらないの、可愛い。続くムーパイとの竹林の舞も、綺麗なんだよな。竹の細い部分にちょこんと乗っかってるのが幻想的。登場人物が空を舞う時に余計な効果音を入れないのも、ファンタジーっぽくって良いですね。 ストーリーは正直良くわかりません。あまりにも良い所で出てくる神出鬼没のムーパイ。名前も容姿も中ボス・クラスなジェイド・フォックス。あとやっぱりイェンの行動がとにかくメチャクチャで…結婚式から家を飛び出して、気が付けばさすらいの剣士みたいになってるのって、急展開過ぎてどこか観飛ばしたのかと思ったわ。まぁでもそういうご都合主義っぽい所も、ファンタジーっぽくて良いですよね。 ストーリーより何より、今考えると中国・香港・台湾・米国の合作ってところが一番ファンタジーかも?[地上波(吹替)] 7点(2023-04-12 23:50:56)《改行有》

12.  ポリス・ストーリー/香港国際警察 《ネタバレ》 “警察故事”『警察物語』…あ~このタイトルにしなかったんだ。刑事物語もあるし、紛らわしいからね。 ジャッキーの現代版映画の代表作ですね。あと個人的に、ちゃんと観た最後のジャッキー映画かもしれません。修行してカンフーマスターになるジャッキーのアクション映画が好きだった私は、現実の街並みを舞台としたジャッキーのスタント映画にあまり興味がなかったようです。正直この作品も、他のジャッキー現代劇とゴッチャになってます。当時の記憶だと坂の住宅を走るカースタント。2階建てバスを追いかける。デパートのシャンデリアをスルスル落下…しか覚えてませんでした。 で今回改めて観たけど、私の記憶もそうハズレてないというか、スタントの見所はだいたいあの3ヵ所だったわ。だけどそれ以外にも電話を使ったコントっぽいアクションとか、サリナとの会話テープを法廷で流すところとか、笑えるシーンも多いのね。大抵のアクション俳優は売れるとカッコいい役しかやりたがらないけど、こういう三枚目な役もこなすのが、ジャッキーの憎めないところ。 ストーリーはねぇ…麻薬組織のボスを追うってのが一応あるけど、オマケのようなもので、やっぱりウリはスタント。シャンデリア3連発はちょっとクドく感じるけど、それ以外のスタントも『どうしてそんなシーン撮ろうと思ったの?』って、ガラスをバリバリ割って、とんでもないところから落下してってのが連発します。物語は唐突に終わるけど、そもそもこの映画を観る人って、スタントなりアクションなりを、観たい人だと思うから、アレでいいんだろうな。エンディングとともに流れるNGシーン集ももうジャッキー映画のお約束。 あと印象的な主題歌ね。あれはぜひ覚えたい。そして同年代が集まるカラオケでみんなで熱唱したいわぁ~~~メンチ!![地上波(吹替)] 6点(2023-03-04 15:23:23)《改行有》

13.  少林サッカー 《ネタバレ》 “少林足球”邦題まま。わかりやすくて面白い!この単純だけど難しいことがしっかり出来ている映画です。観る度に元気が出るというか。WCアジア初開催で盛り上がってたサッカー。CGたっぷり、ワイヤーアクション少々の味付け。隠し味はジャパニーズアニメ。当時下火になっていたカンフー映画を、国際的に売り出すのに申し分ない盛り込みようでした。私のなかの『第二次映画鑑賞ブーム』の中で、かなり衝撃を受けた作品。そうそう、香港映画を劇場できちんと観たのはコレが初めてだったと思う。 欠点が無い訳ではなくて、歌とダンスを思いついて、チンピラに絡まれるところまでが長く感じる。そして『下品だなぁ、香港ではこんなコテコテの昭和ギャグが、未だにウケてるのかな?フフン♪』って。でもそんなクドさすら無くなったら、国際的な娯楽映画として無敵じゃないか香港映画!って、驚異に感じてしまった。ファンの立ち小便から名刺入りの空き缶を見付けるまでなんて、まるでサイレントコメディのお手本のよう。 ただのコメディとしてじゃなく、素晴らしいカメラワークにも注目したい。シンがチンピラ相手に本気出したときの、ファンの驚きは、ぐわんぐわん回るカメラで表現。シンの壁リフティングがどんどん上達する様子や、最初の本試合でキックオフシュートを決めるトコなど、ボールが如何に非常識なスピードで動くかは、固定カメラで客観的に観せる。少林チームの連戦連勝は本当の試合のように遠景で。圧巻は決勝の魔鬼隊戦を前に、主要メンバーの顔アップ。みんな右側に目線を送り、カメラも右にゆっくりスクロール。その先には優勝トロフィー…こんなの観せられたら心震えてしまうではないか。 最後のボロボロのシューズ、ムイの予想外の活躍に涙が出てしまう(私だけか?)のは、この映画が真面目にしっかりと創られてるからだと思った。 今後どれだけ面白い映画を創ってくるんだ?恐るべし香港映画界!…って思ってたけど、あの年代辺りがピークだったようで、正直残念に思う。 またこんな楽しい映画を創ってくれないかな。[映画館(字幕)] 9点(2023-01-22 21:01:34)(良:1票) 《改行有》

14.  燃えよドラゴン 《ネタバレ》 -ENTER THE DRAGON- “ドラゴン現る” ~龍争虎闘~実力が互角の者同士が雌雄を決する戦い『竜騰虎闘』をモジッたものみたい。 日本で公開されたブルース・リー主演作品の第一弾で、ゴミゴミした大都会・香港と、空手とは違う独特の構えのカンフーを日本に広めた作品だと思う。 我が家には兄が集めたライダーカードとブルース・リーカードが沢山あったっけ。ジャッキー世代の私は、子供の頃に作品を目にする機会こそ無かったけど、あの奇声と蹴りのスピード、ヌンチャクなどの特殊武器のアクションの存在は、しっかり認識していた。 高校の頃に初めてみたけど、修行して強くなるジャッキーと違い、既に弟子に指導する“師匠”ポジションのリーが格好いい。なんか如何にもカンフー映画の第一人者って貫禄が感じられる。 コントっぽいお笑い要素なんて無い真面目なアクション映画。敵は007シリーズっぽい悪の組織。「銃を使えば?」ってリーから提案することで、銃を使えない理由、格闘技1本の闘いに説得力を与えている。 妹の死の真相…ってか、お父さんがあの時まで黙っていたのが逆に不思議。今回久しぶりに観たけど、初見時にこの設定を忘れていたのか、あの有名な『切ない顔(芸)』の意味が、何となく理解(妹よ、仇は取ったぞー!!って顔なのね。)出来た。 最後はリーとハンの一騎打ち。印象的なマジックミラー対決だけど、外は白服の悪者と黒服の浮浪者軍団の乱戦になってたのね。白と黒が互角の戦いしてるのは謎だけど、こういう映画の影響で、中国人はみんなカンフーが使えるって思っちゃうんだよね。 サモハン、ユン・ピョウは解ったけど、ジャッキーとチャック・ノリスは解んなかったなぁ。忘れた頃にもう一回見よう。[地上波(吹替)] 7点(2022-09-09 22:55:12)《改行有》

15.  燃えよデブゴン 《ネタバレ》 -Enter The Fat Doragon- “太ったドラゴン現る” ~肥龍過江~コッチはドラゴンへの道(猛龍過江)をモジッてて、“太ったドラゴン海を渡る”。英語題と中国語題で意味がチグハグなんで、興味があればwikiを。 “燃えよ~”要素は小舟で海を渡るところと、ボディガード3人が似た人持ってきてるくらい。骨格は“~への道”要素のが大きいっぽい。 燃えよドラゴンのオープニングでリーと戦う太った格闘家。細いリーと比べ重たそうな男が、まさか映画の主役になるなんてね。 でもデブゴンって言うほど、太ってるかな?まぁ痩せちゃいないけど。顔なんてちょっとむくんだ塚本高史みたいで、よく見ればカッコいいかもしれない。しかし身体に似合わず上段蹴りとか素早くてキレッキレで、そのギャップに驚く。 偽ブルース・リーとの闘いはかなり見応えあり。「リーに近づきたかったら、もっと頭を使え!」・・・え?「考えるな、感じろ」じゃないの? コメディ要素はイマイチだったけど、教授のエビ子(字幕より)に対する歪んだ欲望を産んだ回想シーンはちょっと面白かった。 この映画、字幕より吹き替えで見たほうが面白かったんだろうな。 デブゴン・シリーズってたくさん創られてたと思ったけど、沈黙・シリーズと一緒で邦題だけ統一した別作品なんだ。へえぇ~~。 今回始めて観たんだけど、小学生のころ「チャイニーズ!カンフー!ナンバーーワーン!!」ってネタが流行ってたの。 私はその映画観てなかったけど、フレーズが面白いんで、一緒になって真似してたっけ。そうか~、アレの元ネタはデブゴンだったんだ~。 ユウシくん、元気だろうか。[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-09-06 21:43:24)《改行有》

16.  龍の忍者 《ネタバレ》 -Ninja in the Dragon's Den- “龍の巣の中の忍者”。 シャカニンジャー!!インパクト大なテーマソングと『忍者の平凡な毎日』みたいな、夢たっぷりなオープニング映像。何やら濡れ衣を着せられる伊賀忍者の皆さん。興味津々に見ていたら、アッという間に舞台は中国に移って、偽ジャッキー映画みたいな話に変わってしまう。 偽ジャッキーなんて失礼な書き方だけど、コナン・リーのアクションは華麗さと重みがあって格好良い。のに、個性を殺され、髪型も雰囲気もジャッキー・チェンっぽく、そう演じるよう指導されてるっぽい。何とも勿体ない。 お祭りだ。竹馬に乗った仙人と、牛魔王が、なんか、戦って、いるよ。知らんけど。使用人のケイをイジって遊ぶジン坊っちゃんのコントとアクション。もう最初の伊賀忍者のこと忘れてる。 って言ってる間に玄武登場。JAC仕込みの真田広之、全盛期のアクションはキレッキレ。マスクしてるから全部本人か解らないけど、中盤以降のノーマスクのアクションもキレッキレ。茜役の津島要も可愛いし、きちんとバランス見ながら編集したら、面白いストーリーになっていたように思う。 ジンと玄武のバトル。痛い身体をかばって戦うのとか、互角な感じで面白い。「バイチャ」かぁ、そんな時代かぁ。 何の前フリもなくジャッキー映画でおなじみの悪役、ウォン・チェン・リー登場は盛り上がるところ。映画最後の大ボスなのに、フザケた技ばかりでお茶を濁すのは、ちと残念。 でもヤムチャvs透明人間の元ネタっぽいおっぱい光線は笑った。[インターネット(字幕)] 5点(2022-02-05 15:43:43)《改行有》

17.  ヤング・マスター/師弟出馬 《ネタバレ》 -The Young Master-“お坊ちゃん”・・・本当かぁ? -師弟出馬-“弟が出かける”怪しいけど間違いではないか…どうだろ? 当時一番印象に残ってるのが、手足を使った壁のぼり。当時みんなでトライして、けっこう高い所まで登れたものだったわ。あとあの“腕の力だけでロープ上り”体重の軽い小学生とは言え難しい技だったけど、1人だけ出来る子がいて、私の中で彼はヒーローだった。 獅子舞い、扇子を使った拳法、ユン・ピョウのイスを使った拳法、スカートひらひら拳と印象的なシーンも多く、モンキー・シリーズに負けないくらい面白いんだけど、きっとジャッキーの拳法に動物を取り入れたりの特徴がないためか、当時の印象が薄い。テレビで流れた回数が少ないせいもあるけど。 今の目で観るとキム兄貴の足技は華麗で、関節をグリグリ決める技も、今までのテンポよく拳を出し合う舞いのようなカンフー映画より実践的。後半ロンも相手の武器である脚や腕を集中的に攻撃したり、こちらも実践的。かと言ってガチな闘いに傾倒するでなく、相手を蹴り飛ばすシーンにワイヤーアクションを入れたり、映画として新しいものを取り入れている。 最後は水タバコのニコチン水(とか言って、実はアヘンか?)のドーピングで勝利とか、勝つには勝ったけどロンがミイラ状態の自虐的なエンディングとか、他のジャッキー映画でも観られるメチャクチャ・パターン。 長時間に及ぶ最後の戦いは、途中でセコンド気味にメガネのおっさんが水を飲ませたりと、まるでボクシングみたい。当時はアメリカの、ボクシングやストリートファイトの映画が流行っていて、この映画にはそれを取り込んだように思える。ジャッキーは純粋なカンフー映画に限界を感じてたんだろうか、今にしてみれば次作のバトルクリーク・ブローの下地作りにも思える。そしてジャッキーの代名詞だった一連の『昔むかしな清朝カンフーアクション』は、本作が最終作(※醒拳は含まない)となってしまった。ちょっと残念。[地上波(吹替)] 5点(2022-01-22 16:43:19)《改行有》

18.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地争覇 《ネタバレ》 -獅王争覇- 獅子舞の王者決定大会。 オープニングの、紫禁城での多人数の獅子の舞いが圧巻。主人公たちとは関係ないけど西太后も出てきて、タイトルに相応しい清朝の歴史が垣間見れる。フェイフォンとイー叔母との関係も進んだようで、そこにカメラの送り主のロシア人将校も登場し、フェイフォンの嫉妬、八つ当たりが可愛いと言うか、大人げないと言うか… カンフーは特撮が増えてリアリティは減ったけど、鬼脚の動きは面白く、足技中心だけどカポエイラともまた違って『あんな拳法もあるんだぁ』って感心した。3つの流派の争いを止めるフェイフォンも、ゲームの“○○無双”みたいで格好良かった。 街中での獅子大会予選も大迫力。オープニングの綺麗な舞いとは違い、相手の獅子を攻撃する荒々しい争いは、獅子舞いの別な一面を見せてくれた。 怪我をした鬼脚とのエピソードも涙を誘うし、「アオラプユー!!アオラプユー!!」英語教室とか、前作よりコメディ色が強調されてきたと思う。イー叔母の表情も豊かで可愛らしい。キャストに愛着も出てきた3作目だけに、ただ眺めてるだけで楽しめて、本作が一番私の好みかもしれない。 イー叔母の「中国の未来は私達が決める!」西欧やロシアなどの列強国に良いようにされていた中国人のたくましさ、意地が感じられて格好良かった。 最後は獅子大会なんだけど、獅子舞いは予選でお腹いっぱい堪能したから、ちょっと食傷気味になる。 たぶんシリーズ鑑賞はここまで。歴史に沿った冒険譚として面白いシリーズでした。[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-15 12:32:36)《改行有》

19.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地大乱 《ネタバレ》 -黄飛鴻之二: 男兒當自強-“黄飛鴻その2:男は自らを鍛え強くなれ” みたいな意味らしい。またこの映画の印象的なテーマソングのタイトルでジャッキー・チェンが歌ってる…そうだったのか。邦題は『熱き血潮』 フー役がユン・ピョウから別の人に変わり、イム師匠が総統役で出ていたりと、ちょっとこんがらがった。 イー叔母とウォンとフーの三角関係。「フー何してる?その役は私がやる!」って、なんかウォンが大人げないかなと。嫉妬して可愛いって見方もあるけど。 白蓮教教祖のクン大師、ノドに当てた刀を横に引くのは観てて怖い。前作のイム師匠を倒した銃すら効かないのは、強敵感も強く期待値が上がる。外国語学校の焼き討ちは、建物にお札をいっぱい貼ったり、死体が転がってたりと結構ショッキング。 白蓮教って実在したらしいけど、怪しい新興宗教感が強い。この映画が制作された'92年前後は、日本ではオウム真理教とか統一教会とかが話題になってた辺りで、香港ももしかしたら、そういう新興宗教がリアルタイムで話題になっていたのかもしれない。 ラン提督に見覚えあると思っていたら、ドニー・イェンか。ビュンビュンしなる棒術、布を固めて棒状にした武術は、迫力と美しさがあって見事だった。実際、後半の対決より、中盤の対決のほうが見応えがあり、カンフー映画の醍醐味に思えた。 後半のクン大師、ラン提督との連戦は、リアリティは無いけど観ていて楽しい。“香港のスピルバーグ”と呼ばれていたツイ・ハークの本領発揮で、当時の流行だったワイヤーアクションを多用した漫画みたいな戦いと、(恐らく)当時はマンネリ化で時代遅れになってきていた、本格カンフー映画を見事に融合させていたと思う。[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-14 13:26:37)《改行有》

20.  ボーダーライン(2015) 《ネタバレ》 -Sicario-スペイン語、メキシコで“暗殺者”を意味するそうな。 オープニングのFBIとSWATの突入シーンから緊張感が高まる。35人以上の死体が練り込まれた家ってどんなだろう?って思ったら、ニュースで上空映像入れてくれる親切さ。 フェニックス州の乾いた土地の普通の家に、あんな沢山の死体と爆弾のトラップがあるなんて。 エンドレスで掛けたら滅入ってしまいそうな音楽も、緊張感を高めてくれて素晴らしい。 あれよあれよと“修羅の国”フアレス市に突入していく展開が見事。メキシコと言えばソンブレーロ被った陽気なメキシカンがタコス食べてコロナビール飲んでる印象だったけど、ネットの怖いサイトに、マフィアの処刑動画とかがいっぱい出てて、近年ガラッと印象が変わってしまった国でもあり、そんな“怖いメキシコ”を題材にしたこの映画は、ネットで見た現実とリンクした恐怖と緊張感を感じさせる。 国境を超えたギレルモ引き渡し作戦は、まるでブラックホーク・ダウンのような緊張感。デコボコの道。高架に吊された死体。市民はスカッシュして遊んでる。「爆竹じゃないぞ」銃の音。「危険なのは国境だ」。並走してたパトカー消える怖さ。国境越えて渋滞で進まない車列。先手必勝は違法行為。凄い。 テッドの豹変も怖かった。国境を超えたこちら側にも犯罪は根を張っている現実。麻薬カルテルをコントロールするためにFBIを利用するCIA。夕闇に消えるデルタ部隊の映像の美しさ。ケイトたちに見せる予定の派手な銃撃戦。見せるつもりのなかったその先。汚いものの先に更に汚い現実。銃を突きつけての誓約書のサイン。 トランプ元大統領が国境に壁を作るって言ってたけど、この映画見たら反対する理由が思いつかない。 本当によく出来た怖い映画だ。[インターネット(字幕)] 8点(2022-01-09 17:37:56)《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS