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プロフィール |
コメント数 |
1276 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。 【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。 【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。 5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。 また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。 |
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1. THE レジェンド -伝説の勇者-
《ネタバレ》 邦題が俗な感じで全く信用する気にならない。原題の“Stara baśń. Kiedy słońce było bogiem”は英語でいえば“Ancient Tale: When the Sun Was God”のようで、要はポーランドにキリスト教が導入される以前、太陽を信仰していた頃の昔話である。
この辺の歴史はよく知らないが(それをいえばどこの歴史もよく知らないが)、ポーランド王国の最初の王朝「ピャスト朝」につながるピャスト家の創始に関わる映画であるらしい。年代としては9世紀あたりのようで、日本では平安時代に当たる。史実とも限らないが全部が創作ということでもなく、年代記に書かれた内容をもとにして、英雄とか恋愛とか当時の風習などの見どころを加えて娯楽性を高めようとしたものらしい。大昔の話ということで若干のファンタジー感も出してある。
話の大筋としては、部族連合の長?だった王が絶対権力を得ようとして失敗し、代わりに皆の支持を集めた者が王になって、サクソン族やバイキングといった外敵に対抗する体制を整えた形になっている。王の専制を否定する点で、後世のいわゆる「貴族共和国」のようなあり方を目指していたようでもある。
しかし実際見て思うのは著しくスケールが小さいことで、せいぜい田舎の村同士で抗争している印象しかないが、逆にこの時代のこの場所では実際この程度のものだった、というようにも取れる。少々古くさい映画に見えなくもないが、それでもCGを入れたりしているのは一応21世紀の創作物である。
考証的に正しいのかわからないが興味深かったのは、夫が死ぬと妻が生きたまま一緒に火葬される風習(本当か?)やバイキングの行動様式といったものである。湖水に守られた木造の城塞は目を引くが、これに当たるものが実際にKruszwicaという場所にあったらしい。また舟で渡る聖堂の島はアルノルト・ベックリンの「死の島」を意識していたように見える。ほか王が籠城を決めた後に、何が行われているかをしばらく説明せず、王子の死で一気にわからせるといった少し気の利いた展開もあった。
登場人物としては、ヒロイン役のマリーナ・アレクサンドロワという人はハンガリー生まれのロシア人で、NHKの「坂の上の雲」では可愛らしいロシア女性を演じていたが、この映画でも注目せずにはいられない可憐な美女になっている。主人公の男もけっこう格好いいのでヒロインとはお似合いだと思ったが、この男に横恋慕した船着場の娘はかわいそうだった。[DVD(字幕)] 5点(2018-06-04 21:25:50)《改行有》
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