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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 三十九夜 逃走劇を基本としつつもサービス精神旺盛で、様々な場所で様々な工夫を凝らした出来事を起こし、時にギャグを挿みながら90分足らずという時間でまとめ上げ、抜群のテンポで見せてしまうヒッチコックの手腕はさすがで、ここにはヒッチのやりたかったことがほぼ詰まっていると言っても過言ではありません。 唯一、欠点を挙げるとすれば主人公のロバート・ドーナットがやや魅力に乏しいことで、口ヒゲも手伝って軽薄な男に見えてしまいます。[DVD(字幕)] 7点(2011-03-28 18:29:34) 2. サボタージュ(1936) 《ネタバレ》 このあたりの年代の俳優さんについては良く知らないのですが、このシルヴィア・シドニーという女優さんは出演作を何本か見る限り、純真な美しさが魅力的で一本芯が通ったような印象があり、やや童顔なところも男の守ってやりたい精神をかきたてる方です。映画館の窓口で八百屋で働く刑事にニカッと微笑みかけるシーンを見ればコロリとなっても致し方がないと思います。しかし、ということは逆にイジメてやりたい精神も働くわけで、可哀相なことに弟君を爆殺されてしまい(ユーモラスな歯磨きのシーンまで入っているのにまさかだ!)、あの衝撃の食卓シーンへと導かれることとなります。本来ならば穏やかな食卓が緊張感につつまれ、思いつめたシドニーが食事をナイフで切り分けていると、当人も自分が手にしているものが凶器になると気付き慌てて放り出す…。この食卓の殺害シーンが出色です。[DVD(字幕)] 8点(2011-01-11 18:29:53) 3. サブウェイ123 激突 《ネタバレ》 デンゼル・ワシントンとジョン・トラボルタの対決はアクションを伴うものではなく会話劇で、しかも面と向かわずになされるのですが、その攻防の緊張感が何とも凄く、むしろ二人が顔を会わせて直接対決が開始されるあたりからの方がつまらなくなります。しかもこの会話の内容というのは知的攻防戦と言う程でもないのに、ピリピリの状況にしてしまっているあたりがトニー・スコット監督の手腕でしょう。デンゼルとトラボルタ以外の人物は基本的に呑気で軽口をたたいているのですが、そのイイカゲンなシーンを挿むことによって二人の対決と地下鉄内の緊迫感をより高めていますし、いささか乱暴な見せ方ではあるものの時間を絶えず提示することによって圧迫感を生み出しています。 それから最後に市長の車の申し出を断り地下鉄で帰宅するシーンのデンゼルの晴れやかな表情が素晴らしく、感動的ですらあります。地下鉄の人間模様を巧みにちょこちょこ見せながらも深入りせず、これを106分でまとめあげてしまったスピード感も良い。[映画館(字幕)] 8点(2009-09-07 18:30:10)《改行有》 4. サンシャイン 2057 《ネタバレ》 筋はあるものの観念的なストーリーはあってないようなもので感覚で味わうという印象が強いです。ですからセンスの一致如何で見る人を選ぶと思います。個人的にはアジア人がクルーの中心であったりする未来的さや、それとは反対に宇宙服などが非常にレトロなデザインなのにクスっとなりつつ、雰囲気の盛り上げに一役も二役も買っているサウンドにクルーらと共に宇宙空間に居るような気分にさせられましたし、冷めた演出、イカロスの神話をなぞった結末は好きです。・・・ただしかし、本作では太陽光に限らず〝光〟がかなり重要な要素を担っていると思うのですが、どうもそれがしっくりこないのです。光というのは、例えば船長やサールが望んだように気分を高揚させたり恍惚とさせるものとして捉えているのに、多用される暗闇に懐中電灯の光一つとってもあまり刺激的に感じられず心動かされません。そのせいか物語は極めて深刻な状況であるのにちょくちょく退屈なシーンがありました。さらにサブリミナルは効果的としても忙しなく切り替わる画面は観難いです。もちろんダニー・ボイルのことですから確信犯で心理的揺さぶりをかけてきているのでしょうが、それが過ぎているので疲れてしまいます。・・・・・ところで、この退屈さどこかで味わったことあるなぁと考えてみたら私の苦手な「2001年宇宙の旅」でした。そう言えば手緩いHALが登場しますし、ラストシーンに映る黒いあれってモノリスでしょ?[映画館(字幕)] 5点(2007-04-23 18:15:38)(良:2票)
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