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1. ヒューゴの不思議な発明
《ネタバレ》 少年と老人の心の救済物語をやりたいのか、映画万歳!をやりたいのか、はっきりすべきだった。どっちもやりたいなら2時間では足りず、結局どっちつかずでスッカラカンという印象。月世界旅行というポイントがいきなり現れ、偏屈ジジイは伝説の映画監督だったという超展開の後は、物事が一気にご都合主義的に動き出し、結局は「自分の映画が売れなくなって拗ねたジジイが、案外ファンがまだいることを知って機嫌を直した」ってただそれだけの映画になっている。ここまでスッカラカンな感じになるのは、人物の描き方が良くないと。原作がどうなってるか知らないが、ヒューゴがジョルジュにノートを取り上げられたとき、誰だって「僕の父親の形見だ」と言やあ済むだろと思うところを頑なに口を噤んでいたシーンが象徴的で、他にも色々あるが当然取るはずの行動を取らないことに対して何の背景も描かれず、あれじゃヒューゴはただただ頭の回らないブサガキで、その他お話の都合に沿って各人物が動いているという印象で、苛々することこの上なかった。それと、本屋のじいちゃんとかロビンフッドとかオートマタになってしまう夢とか「ただ出てきただけ」の事物が多すぎる。何かあるのかと思わせておいて何もない。ああ消化不良。評判の美術も3Dメガネの薄暗い画面で色彩が殺され、さりとて2Dでもう一回見ようとも思えない出来で、ただただ消化不良。[映画館(字幕)] 3点(2012-03-30 01:23:20)(良:2票)
2. ビーン
テレビ版の「英国風小粋なブラックジョーク」が「アメリカ的な分かりやすい笑い」に寄ってて、それが低評価の原因なのかなぁ。決してつまらない映画ではないと思うけど。でも、テレビ版の方が良いのは確か。5点(2002-11-02 10:03:28)
3. 日の名残り
「海の上のピアニスト」に通じる所がある、というかこれを参考にしたんじゃないのか?徹底的に「私」を捨てて主人に仕えることしか知らない男。父親が死のうと、密かに好意を寄せる女性が泣いていようと、仕事があればそちらが優先。哀しい。だけど格好良い。屋敷の外では生きていけず、屋敷の中で死んでいくであろう男。この映画を観てやっとアンソニー・ホプキンス=ハンニバル・レクターじゃなくなった。9点(2002-10-23 22:48:20)
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