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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. INTO THE ARMS OF STRANGERS ホロコースト:救出された子供たち ユダヤ人迫害が拡大する第二次大戦下のヨーロッパに於いて、せめてユダヤ人の子供達だけでもイギリスに疎開させようとしたプロジェクト“Kindertransport”を追った、2000年度アカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞作品(ホロコーストを扱えば簡単にアカデミー賞が獲れるって説は信憑性がありそうです)。私は本作を観て、初めてこういう試みのあったことを知りました。しかし映画で観る限り、各国とも余り積極的に推進した訳ではなさそうです。また、事情を飲み込めなかった当時の子供達にとっても、原題にある「他人の手に委ねられる」のは苦痛だった模様。預けられる家によって待遇が違ってくるのも疎開の常。ドキュメンタリーとしては取材源が少ない様にも感じましたが、勉強にはなったので、取りあえず6点献上。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-06-02 00:01:53) 2. ボクと空と麦畑 《ネタバレ》 本作はほのぼのとした邦題とは裏腹に、ゴミ収集業者のストライキで文字通りのゴミ溜めとなった町に生きる、イギリス最底辺家庭の子供の現実を描く、暗澹とした映画となってます。本物のゴミ溜めの中での暮らしは、自分達の生活自体がゴミ溜めだったことを一時、忘れさせてくれたものの、町からゴミが一掃されると、残った自分達はゴミ溜めに巣食うネズミと同等であったことを嫌でも認識させられてしまう。こんな暮らしに未来は無い。しかし暮らしは、ゴミの収集の様に役所が何とかしてくれる訳ではないのです。「モーヴァン」よりは良かったものの、ラストは死に行く少年の妄想なのか、実際の引越しなのかが解り難い(私は妄想だと思う)。テーマ自体も、私には不鮮明に映りました。ということで、4点献上。[CS・衛星(字幕)] 4点(2006-05-08 00:01:56) 3. ぼくの国、パパの国 「ベッカムに恋して」は現代のインド系家族の話でしたけど、こちらは70年代のパキスタン系家族の話(私はこっちの方が酷い邦題だと思う)。ことさら宗教等を意識しなければ、封建的な父親と家族の葛藤という、日本人にも馴染み深いテーマだと思います。私的に不満なのは、父親と母親の関係に今一踏み込みが足りなかったこと。これだけ祖国の文化にこだわる男が、そもそも英国女性を娶ったのは何故なのか?(しかも、経営してる店は選りにも選って「フィッシュ&チップス屋」) 多分この父親は自分の過去を後悔し、子供達に同じ轍を踏ませたくないんだと思う。対して母親の方は初志貫徹、理不尽な伝統を振りかざす男に最後まで着いていく覚悟。どんな文化に於いても、かくも男は弱く、かくも女は強いのです、6点献上。[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-05-25 00:08:05) 4. ぼくのバラ色の人生 日本に入ってきてなかっただけかもしれませんけど、まず典型的なサバーブを舞台にしたヨーロッパ映画ということが珍しかった。そのライフ・スタイルはほとんどアメリカのそれと一緒、そして住人が極端に保守的であるという点も同じ(舞台はベルギーなんでしょうか、フランスなんでしょうか、若しくはパロディなんでしょうか?)。性同一性障害だろうが、女装趣味だろうが、ゲイだろうが、息子をそのまま受け入れてあげたい気持ちと、社会常識を振りかざす世間の目との間で苦悩する家族。映画としてはラストに救いをもたらした感もありますが、基本的にはある共同体から排除される異端者家族を描いている。しかし、まるでリカちゃんハウスの様な女性化への幼い憧れは、物語の主題を不明確にしてしまったと思います、6点献上。6点(2004-10-13 23:14:38) 5. ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ 姉妹にとっての「ターニング・ポイント」を、それぞれがロンドンへの「帰宅」とドイツへの「演奏旅行」に別れる朝に定めた、「ほんとうの愛と喝采の日々」。まず姉の視点で物語を進め、そこに欠落した「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」という謎で引っ張る巧みな構成で、愛を得る為に才能を開花させ、才能の為に愛を得られなかった女の、哀しく皮肉な生涯が描かれていく。動きの少ない題材だからか、カメラの方が動き(回り)過ぎるのが玉に瑕ですけど、ジャクリーヌの主観映像・音響等も凝っていて、彼女の孤独は充分伝わってきます。それにしても時代が違うんでしょうか、既に一流の音楽家だったジャクリーヌに付き人もつかず、言葉も通じない外国での演奏に一人で出されて、孤独に苛まれていたというのには大変驚きました。という訳で、7点献上。7点(2004-10-05 00:16:10)
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