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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. マリリン 7日間の恋 《ネタバレ》 私くらいの年代の方なら、昔よく深夜のコマーシャルで、明らかにマリリンのイミテーションとおぼしき風体の出稼ぎ外人さんが「聚○よ~♪」と、おエロ気ポーズをキメていたのがご記憶にあるのではないかと。あのCMの影響か自分の中では、マリリンの物まねイコールひたすら「安っぽい」っていう観念が、意識の中に刷りこまれていました。アメリカではあのCMは流れてなかったでしょうから(←当たり前だろ)マリリンに扮する=安いっていうイメージは、おそらく本国においてはそれほどないんでしょうね。もちろん当代きっての演技派若手女優、ミシェル・ウイリアムズが演じただけあって、この映画でのマリリンは決して安っぽくはありません。「何か」に頼らなければもはや自己を保つことができず、でも「スター」として大衆に愛されたいという矛盾に満ちたマリリンの哀しい性は、特にスッピン時の彼女の演技でよく伝わってきました。この映画で描かれた内容が真実かどうかは別として、「王子と踊子」(5点)は、最盛期のマリリンの映画としては凡作だったと思います。ビリー・ワイルダー監督の自伝等でも「アクターズ・スタジオ以降の」マリリンの度を越した遅刻癖やら酷い躁鬱症、病的なまでのストラスバーグ氏への依存症は語り尽くされていたので、こういう事があってもおかしくないだろうなあという気持ちで自分は観てました。エピソードにも、特にこれというサプライズはなし。ミシェル、ケネス・プラナー(巧演!)ジュデイ・デンチと、半ば実力派俳優の顔ぶれの魅力で愉しめる映画だと思います。「グッド・シェパード」にも出てたけど、どうも僕はコリンを演じた役者さんが苦手。ここでも、所詮金持ちのお坊ちゃんが、束の間の自分探しの道楽に映画製作に関わりたかったようにしか見えなかったなあ・・・。彼女の人生とキャリアをスポイルしたのは一体何だったんでしょう?死後50年経ってもその答えはいまだに誰にも見つけられない・・・。[映画館(字幕)] 6点(2012-04-01 21:42:27)(良:2票) 2. マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙 《ネタバレ》 結論から先に言わせて頂くと、これは近年のメリル・ストリープという女優の主演作の中で、最も気合いがかかった、傑出した演技を見せている映画だと思います。去年の末、たまたまこの映画の公式HPで予告編を観た際に、「おおっ!これはっ!」と、ガツンと強烈に「くるもの」があったので、速攻当サイトに作品登録させて頂きました。好き嫌いは別として、今さら彼女の演技の上手さに関して異論を唱える方はいないと思うんですが、この映画の予告編からは、上手さを超える「何か」を自分は感じたんです。最近の「ダウト」や「ジュリー&ジュリア」など、どれも相変わらず巧いなあと感心しつつも、それ以上の何かプラスαはなかった。さてさて、20年ぶり3度目の満を持してのオスカーゲット、キャンペーンでの来日、公開に向けガンガン盛り上がってきました~♪、そして公開初日、仕事の後でレイトショーに駆け付け、鑑賞してきました。いやいや、期待以上!!映画自体、まさに「メリル・ストリープ一色」に塗り潰されているかのような、圧倒的な存在感とパワー。上映後、スクリーンの彼女に向け花束を投げ、「はは~~っ」とひれ伏したくなる衝動に駆られたくらい(笑)メリルの演技ばかりがどうしても話題になってしまいがちですが、過去と現在、現実と幻を行きつ戻りつ、英国初の女性首相サッチャー氏の人生を、主観客観を交えた演出もなかなか噛みごたえあり。自分自身、あるいは肉親の「老い」を、普段身近に感じて生活している(であろう)アラフォーの方にお勧め。政治色は意外に希薄なので、まだまだご存命サッチャー氏の強い政治理念等、深い部分までは知らなくとも十分理解できるはず。ところで、予告で観て気になっていた「紳士諸君(ジェントルマンズ)!参りましょう!」のシーンがなかったのはどうしてなんだろーか?? 私は、メリル自身のキャリア最高の神演技は、「ソフィーの選択」でのソフィー役だとずっと思ってきましたが、あれを越えられないまでも、演技的には同等水準のこの作品でめでたくオスカーを獲得した事、心から祝福したい気持ちでいっぱいです。これからもまだまだ進化し続けるであろう彼女を、一ファンとして見守り続けていきたいですね。メリル・ストリープに関する感想が大半になってしまいましたが、主演女優の魅力で語る映画っていうのも当然あるわけで。この作品もそのひとつだと思います。[映画館(字幕)] 8点(2012-03-17 00:40:50)(良:2票) 3. マンマ・ミーア! 《ネタバレ》 完成披露試写会にて先日鑑賞。オリジナル舞台の演出家による映画化ですが、はっきり言って『ミュージカル映画』ジャンルとしての完成度自体は、秀作「シカゴ」は言うに及ばず、「プロデューサーズ」や「ヘア・スプレー」にも劣る出来栄え。高得点にしたのは何の主義主張も見当たらない(←だがそこがいい!)ノーテンキなストーリーに加え、いささか強引とも思える押しの強さとノリの良さに一種の感動?すら覚えてしまった為。アバが流行っていた全盛期は自分の世代とは微妙にズレているんですが、アメリカ人のみならず私のDNAの内部にも、彼女たちの楽曲は既に体内深く染み込んでいたらしい。この作品に関しては、監督の果たした役割とか完成度云々より、ギリシャの風光明媚な風景、芸達者な出演者のパフォーマンスプラス数々のアバの名曲をひたすら愉しむという鑑賞方が一番正しいような気がします。メリルの歌唱力が玄人はだしな事は「今宵、フィッツジェラルド劇場で」等で証明済みだけどここまで弾けてくれるとは・・・。渋めの演技派コリン・ファースまでもがここまで・・・と、もうワハハと笑い飛ばすしかね~べ。中年6人の男女に重点が置かれているせいか、若手カップルの存在感がイマイチ薄い。ハナシは全く違いますが、ノリの傾向としては懐かしのジョン・トラ&オリヴィアの「グリース」と似ているかも。♪ギミギミギミ~♪♪マニマニマニ~♪はどっちも捨て難い名曲。(追記)サントラ購入し、曲の順序まで覚えた状態で二度目の鑑賞にトライしたところ更に楽しめたので1点追加。映画としては決して出来が良い訳ではない事は、重々承知してはいるんですが(笑)有無を言わさぬ強引さに、惹かれてしまったというべきか。比較的若い世代の方々の辛口なレビュー意見も良く理解出来る。「ディア・ハンター」(8点)の頃から、メリル・ストリープという演技派女優の変遷を見てきた年代の人間からすると、感無量といった気持ちなんですが。いや、そんな事なんざ知ったこっちゃないっていう方には関係のない話なんですがね(笑)[映画館(字幕)] 9点(2008-11-07 11:54:02)(良:2票) 4. マッチポイント 《ネタバレ》 出て来る人物全員、恐ろしく鈍感、呆れるほど無用心、あまりの愚鈍さにウンザリ、始まって三分の一位までは期待できましたが、観ている内に興が醒めていきます。この映画、海外の批評じゃあ「太陽がいっぱい」が引き合いに出されているけど、どちらかと言えば「陽のあたる場所」の下手な焼き直しって言った方が早いです。最初の主人公とヒロイン、スカーレット・ヨハンソンとの出逢いシーンなんて、ビリヤードが卓球に変わっただけでそっくりだったし。でも主人公の野卑た目元周辺と、ヨハンソン嬢の相変わらずのぽってりした口元はやけにセクシーでしたね、これだけは保証!後半あたりからは何だかフジテレビ「こたえてちょーだい!」あたりの再現ドラマに出て来そうな痴話喧嘩的展開になっちゃってるし、アレン先生はサスペンス描写にまだ慣れていないのか、クライマックスの押しの演出もイマイチ弱いような感じを受けます。あと白いテニスウエアの上に字幕スーパーが重なる事が多くて非常に解読しづらかったですね。公開までには修正して貰いたいなあ・・・。[試写会(字幕)] 5点(2006-06-23 11:44:48)(良:1票)
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