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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 未来世紀ブラジル ファンタジックでダークなテリー・ギリアム独特のアイロニーより、一見オーソドックスな全体主義的世界観に見えながら、実は「マイノリティ・リポート」以上の正確さで未来を予見した(現在で言えば現実的な)背景描写に驚かされた。ボトックス注射等で既に一般化している若返り施術(とそれに殺到するハイソなマダム)、一人一台に普及した端末で上司の目を盗んで行われるネット・サーフィン(劇中では映画鑑賞)、極端に進んだセクショナリズム、融通の利かないマニュアル化されたサービス業(とモグリの仕事)、日常的なテロ活動、etc.…。正直、初見時は大して印象に残らなかった(てか、理解できなかった)んですけど、再見して本当に驚きました。これは21世紀の今観てこそ真価の解る作品じゃないでしょうか、8点献上。8点(2004-08-19 19:39:41)(良:3票) 2. ミリオンダラー・ホテル 考えてみたら、私にとって初のヴィム・ヴェンダース作品。「ベルリン・天使の詩」は一度トライしたことがあるけど、未だ通しで観てない。この映画も大挙して有名どころが出てなかったら観てなかったと思う。で、変わり者の集団の中に敵意むき出しの異端者が入り込み、そこに笑えるドラマを紡ぎ出すってのは良くある手ですが、本作のメル・ギブソンは彼ら以上の変わり者。一体、彼の設定の意味は何だったんでしょう? 同様に、この物語で描きたかったことも良く解らない。人生は一夜の夢ってことかな。ま、美しい映像やハリウッド・スターを眺めて飽きはしなかったので、5点献上。5点(2005-03-08 00:18:57) 3. ミニミニ大作戦(2003) 確かに解り易いし楽しい。スター俳優も登場するし、アクションもそこそこ。しかし軽い、軽過ぎる。これは「粋」というのとは明らかに違う「軽さ」。こんなにすんなりと全ての事が運んだら、ハラハラもワクワクも感じられないじゃないですか。ま、ゲスの勘繰りで言えば、ミニのモデル・チェンジに合わせただけのプロモーション映画ってとこでしょうか。それにしても、日本の配給会社はよくオリジナルの邦題「ミニミニ大作戦」を残しましたよねぇ…。旧作だってそんなにメジャーな映画じゃないし、今時なら「イタリアン・ジョブ」の方が断然客を呼べると思うんですけどね。そういうことで、5点献上。5点(2003-10-25 15:41:03) 4. 耳に残るは君の歌声 以前観た舞台で中尾ミエが登場した時、周りがそんなに有名な俳優ではないということを抜きにして、その大きさ(何故かやたらでかく見える)と華やかさ(普段着のような衣装です)と存在感に驚かされたことがあります。この映画に於いてはケイト・ブランシェットが正にそれ。主人公が小粒ということを抜きにして、ほとんど彼女の映画と言っても良いでしょう。ところで【ちっちゃいこ】さん、クリスティーナ・リッチはこれでも大分痩せたんですよ。「アイス・ストーム」観てみてください。「アイス~」のリッチは空気を入れ過ぎたダッチワイフのようですから(下品で申し訳ないですけど、最も的確に表現してみました)。映画の感想としては皆さんと一緒ということで、5点献上。5点(2002-07-09 22:32:28) 5. 魅せられて(1996) 《ネタバレ》 この原題は「眠れる森の美女」のパロディですよね。辺り構わずフェロモンを撒き散らし、男心を“steal”しまくる当時19歳のリヴ・タイラー演じる生娘は、つまり眠ったままな訳です。周りの軽薄な大人達が見当違いのちょっかいを出しても、目覚めることはありません。唯一この眠れる美女を目覚めさせることが出来るのは、王子様の接吻ではなく、ウブな童貞男との性交…って、こりゃかなり陳腐なロスト・ヴァージン・ストーリー。一体、彼女の父親探しはこの物語にどう関わったんだ? そういうことで、初体験から積極的に感じまくるリヴの片パイに+1点、4点献上。[ビデオ(字幕)] 4点(2005-11-15 00:08:18)(笑:1票) (良:1票) 6. 未知空間の恐怖 光る眼 村の時計台から鳴り響く鐘の音だけをBGMにした秀逸なタイトル・バックで期待に胸を膨らませると、以下、余りにも説明不足でショボい物語が展開するので胸は萎んでいくばかり。SFと言うよりはホラーの体裁であるにも関わらず、怖さは皆無。これは現在の目で観た所為ではなく、例えいつの時代に観ようとも同じ印象を持ったと思う。白髪の子供達(実際はプラチナ・ブロンドらしいけど白黒だから白髪に見える)の光る眼のビジュアルがちょっとばかり有名なだけの、所詮B級SF。昔の映画が意味も無く神格化されてしまうという良い例です。という訳で、目を白黒させつつ4点献上。4点(2004-06-17 23:04:00)
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