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21. ノッティングヒルの恋人 《ネタバレ》 離れたはずが、偶然と必然によって何度も顔を合わせてしまうという腐れ縁で繋がった男女と、彼らを見守り励ます良き友人たちの映画ですね。本筋である主人公の恋愛は王道パターンでそれほど目新しい物ではありません。主人公とヒロインの成長もほとんど感じられません。最後の最後で少し勇気を出して停滞から抜け出したといった印象です。ですが脇役である友人たちは個性的で楽しく、そして理不尽な世界に暮らしながらも強く人生を生きている姿を見ているとそのような友人を持つ主人公が羨ましくなります。本筋とは離れた友人たちとの交流に対して6点を。[地上波(吹替)] 6点(2010-09-20 14:12:13) 22. 堕天使のパスポート 《ネタバレ》 サスペンス仕立てにしたために、全体的に言いたいことがぼやけてしまった印象の映画です。この映画におけるNYは移民たちが作り出した幻想の楽園ですよね。辛い現実を耐えるための夢というか。そういった移民たちの夢にはほとんど触れず、サスペンス部分とラブストーリー部分だけに注目して作られているので移民たちがNYに憧れる切実さがいまいち感じられません。なぜNYなのか。とにかく現状から脱出出来ればどこでも良いのか。その部分がまったく描かれていません。辛い現実ばかり並べ、だからNYに行きたいんだと言われても説得力に欠けます。といったように全体的にピントがずれて惜しい感じのする映画でした。[地上波(吹替)] 5点(2010-06-15 13:03:42) 23. ソフィーの選択 《ネタバレ》 人間の業を描いた話なんでしょうね。ソフィーは自らに罰を与えることでかろうじて過去を背負って生きていられた。傷をえぐることでしか生き残った自分を許せないというマゾヒスト的な傾向というか。ネイサンから罵倒されることもソフィーにとっては心地よく、安定剤として必要なことだったのかなと。ネイサン自身も誰かを傷つけなければ自分を保てない。歪なりに閉じた輪の中で一種の共依存に陥っていたんでしょうね。そこに投げ込まれたスティンゴという石によってもたらされた波紋と露わになる秘密。稚拙な若者の一途さで過去を背負って一緒に生きようとするスティンゴですが、結局ソフィーはネイサンを選ぶ。最後は死という選択をしなければ自分を許せなかった。悲しい救済と、喪失によって大人への一歩を踏み出した若者の物語だと思いました。[地上波(吹替)] 8点(2010-02-12 18:28:23) 24. ハンニバル・ライジング 《ネタバレ》 凡作です。レクターの過去というわりにはまるで知性を感じない。行き当たりばったりで美学もなく、単なる復讐劇に終わっています。何より残念なのは、起点にあたる妹に関するエピソードが思ったよりもありきたりだったこと。あの程度のエピソードだったらなくしてしまって、快楽殺人者としての成長をねっとりと描く方がレクターに相応しいと思うのですが。せめて復讐の幕開けとしてレディムラサキを食うくらいの狂気は欲しかったです。[映画館(字幕)] 3点(2007-08-11 20:50:40)
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