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コメント数 885
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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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141.  シャーロック・ホームズの冒険/ボヘミアの醜聞<TVM> 《ネタバレ》 150年前の今日この世に生を受けたコナン・ドイルの生んだ人物は、今も私たちを魅了してやみませんが、彼をより身近な存在にしてくれたのがこのグラナダ・テレビ・シリーズでしょう。オープニングを飾るこの作品ではエレーナ(イレーネ、アイリーンとも)アドラーが登場。ホームズの裏をかいた女性として有名な彼女は、かつての愛人であるボヘミア国王の結婚の妨害工作というストーカー紛いの行動(これ自体はあまり褒められたものではないと思いますが)に出たためにホームズと関わりを持つことに。ホームズは彼女のこの点は気にとめず、自分を出しぬいた彼女の頭のよさだけを評価していますが(これも人の見方として正しいかどうかは別として)女嫌いの彼が唯一エレーナにだけ与えた呼称‘The Woman’(あの女(ひと))はladyやdameとは違う響きのあるものです。グラナダ版では気丈で執念深くも見える彼女の印象を、自分の保身のために持ち出した国王との記念写真を船上から海に捨てる場面を挿入して和らげています。新しい愛を得て、過去は水に流して。彼女に対する国王の不遜な言葉を受けてホームズが返す辛辣な皮肉(levelという言葉が二通りの意味で使われています)も実に痛快。[地上波(吹替)] 8点(2009-05-22 05:13:48)

142.  ハムレット(1996) 19世紀に居を遷したHAMLET。 監督・主演ケネス・ブラナーの魂の入ったハムレットは、気合が入りすぎている感はなくもないが存在感あり、長ゼリフをしゃべり倒す気迫には圧倒される。 くるくると渦を巻く金髪を肩に垂らしたケイト・ウィンスレットの演技もオフィーリアに値するが、ミレーの絵のように儚げというわけではない。(この映画のように、秘かにハムレットと契っている彼女を主人公とした「オフィーリア」(01)のような小説もあり、その中ではガートルードも早くからクローディアスと通じている) デレク・ジャコビ(15才のブラナーが初めて目にしたハムレット)のクローディアスは、歌うかのごとき流麗な台詞まわしが悪役には惜しいほど、心弱き王妃ガートルードはジュリー・クリスティ。 エルシノア城の外観は壮麗なブレアム宮殿(最近ではジャック・ブラックの「ガリバー旅行記」の舞台)が使われるが、個性として印象づけられるのは内観の白黒の床、その上に集う華やかな宮廷人たち、その面前を歩む新王と王妃、彼らに降りかかる紙吹雪、そしてそれらを冷ややかに眺める喪服の王子の後姿であろうか。 物語の全貌を描くため、剣術試合の背後でノルウェー軍のデンマークへの侵攻も行われ、それを率いるフォーティンブラスは若きルーファス・シーウェル。 命を落さずともハムレットの道は閉ざされていたかのような重層の悲劇性が浮かびあがる。 綺羅星のごとくのゲスト・スターたち(米英仏問わず)がこぞって小さな役で出演しているのも、原典の大きさを感じさせる4時間。[映画館(字幕)] 8点(2009-05-21 03:52:38)

143.  ハイジ(2005) 《ネタバレ》 アルムのおじさん! 「エクソシスト」の時にもおじいさん役だったから、ぜんぜんトシとってないみたいに見えるわね! 今までこの役はことわってきたってきいたけど、あなたがもどってきたハイジをすぐには受けいれないのが、今までのとちがうとこですってね! あの茶髪の子がハイジ? ちっちゃくてかわいいけど、アタシは黒髪がイイのよ! 犬のヨーゼフがいないと思う人もいるかもね! ペーター、あんたはアニメとちがって暗くていいんだけど、この映画ではちゃんとクララの車椅子を谷底につきおとすのね、えらいわ! そうじゃないと「ペーターのクララに対する憎悪が皮肉にも彼女の運命を救った」ってことにはならないもの。 クララ、あなたはもうちょっと……いえ、なんでもないわ! ゼーゼマンさん、あなたが歩けるようになったクララをだいてクルクルまわすのはお約束ってかんじだわね! セバスチャン、ずいぶん若いけどチネッテにあわせたのかしら? チネッテはチネッテって感じよね! チャップリンの娘さんがロッテンマイヤーさんていうのはハクがついていいわ! それにあなたがキャスティングされたおかげで他の人もスムーズに決まったっていうじゃない? 感謝しなくちゃね! 馬車からおりてらしたのはどなた? あなたジェームズ・ボンドの花嫁だった人よね! それがクララのおばあさまって! いえ、気品があってすてきなおばあさまよ、でもね、ちょっとショックなの…[映画館(字幕)] 7点(2009-05-20 00:38:20)(笑:3票)

144.  ライラの冒険/黄金の羅針盤 金時計を思わせるゴールデン・コンパスには心ひかれつつ、もう一方のダイモンには懐疑的。子供のうちからベッタリの共生関係なんてね。クマさん対決にも閉口。あんまり興味なくてね。ライラ(B・ブレッシン似?)の髪型は好き。ふつうの巻き毛じゃなくてウェーブなのがね。テーマ曲‘Lyra’はケイト・ブッシュ。低い声、凡庸にも思える歌を聴くにつけ、かつての歌姫を知る者には口惜しいばかり。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-05-15 04:00:06)

145.  ザ・ローリング・ストーンズ/シャイン・ア・ライト 正直、ストーンズ・ファンとはいえない。(彼らが長持ちしているのはカントリーのように変わらないロックをやっているからだと思う) けれども若々しく張りつめたミック、一挙手一投足にカッコよさをチラつかせるキース、永年少年のようなロン、ひとりだけ髪も染めず自然体で年相応なチャーリー、そしてブルース界の大御所バディ・ガイとチャーミングなクリスティーナ・アギレラ。当然だがビルはいない。チョコマカと顔をのぞかせ必死に仕切るべくスコセッシが喋り続ける。腕利きのカメラマンを集めたにしては、すべてのショットが画になっているとはいえないが、ファンだけが愉しむにはもったいない音と映像の2時間。[映画館(字幕)] 7点(2009-05-05 06:08:21)

146.  チャタレイ夫人の恋人(1995) メラーズ(森番)役がショーン・ビーン、コンスタンス・チャタレイ役のジョエリー・リチャードソン(V・レッドグレーブの娘さん)も素晴らしい美女であるうえ、彼女の夫クリフォードもジェームス・ウィルビィと美男美女には事欠かず、目の保養になる95年版。自分が見たのは編集された映画版ではなくてTVバージョンだった気がするけれど、デリケートでいい作品だと思う。メラーズがコンスタンスを見つめる憧れと欲望の入り混じった眼差しが印象的。それぞれに孤独な2人の心が初めて寄り添う、鶉の雛のシーンが好きだ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-05-11 13:47:24)

147.  ミス・ポター 「恋は邪魔者」コンビで綴るポターの半生。「優良映画」らしい素直なつくり。ピーターはじめキャラクター達がぴょこぴょこ動くのも、安直で邪道かもしれなけどやはり胸躍るし、美しいまま保存された湖水地方や本物のヒルトップ農場を見られるだけでもタメ息。この時代ビジネスマンは商売人と言われていたのですね。ビアトリクスの家も家柄は良くても貴族ではないのに気位が高くて、この時代の冷厳な階級(クラス)意識も垣間見られる。よどみなく物語はスルスルと進んで、ラストはちょっと物足りない気もするけれど、湖上を流れる空気の感触が残って悪くない。[映画館(字幕)] 7点(2007-09-19 06:57:31)(良:2票)

148.  欲望(1966) サスペンスフルな哲学ワールドを、青いギンガムチェックのシャツと白いパンツ姿のD・ヘミングスが迷走する。花形ファッション・カメラマンの地位にも倦んだ彼がふと手にした1本のネガは、退屈な日常から奇妙な世界への扉の鍵となる。V・レッドグレーヴの謎の美女、クラブで演奏するツインリードのヤードバーズ、グルーピーよろしくカメラマンに纏わりつくJ・バーキンといった布陣も華やかに作品を彩るが、本質は極めて観念的。見えたもの見えないもの、在るもの在ったはずのもの。見慣れた風景も突如新しい顔を見せ、彼は自分が物事の表層しか見ていなかったことに気づく。わずか一夜でその世界はまた閉じるのだが、一度中に入った彼には開かれたままであり続けるのだろうか。オースティン・パワーズにも影響を与えたスタイリッシュな幻惑。(この映画のJPはまだ使用前て感じですが、ジェフは殿堂入りした今でもこの頃と全然変りませんね)[映画館(字幕)] 8点(2007-07-16 13:24:21)

149.  レッド・ツェッペリン/狂熱のライブ 07年にリマスタリングがなされ、音楽映画として良質なサウンドが望まれていたが格段に良くなり画質もいくぶん向上し、パッケージもポスターを使用した黒いジャケットに変えられたのはよかった。 これがゼップの最上のライブというわけではないしセットリストも5枚目まで、アコースティック・セットもなくステージングも大掛かりなものではないが、唯一映画の形式で残され、彼らの多彩な音楽嗜好に一通り触れることはできる。 3日分の素材を編集し映像が足りない部分はスタジオでセットを組んで撮られたが、補填された部分は大方溶け込んでいる。 特徴的なブロンドのパーシー(ロバート・プラント)は若々しく声量もあり一見彼がフロントマンと見えるが、パーシー自身が認めるように主役はギターのジミー・ペイジ。 典型的なロック・リバティーンであり悪趣味なアウトフィットを身につけたペイジの特異なプレイが、MSGアリーナでも彼をステージマスターにしている。 一夜の公演に見えないのは、黙々とベースを刻むジョンジーが一人だけ着がえているのが最大の要因なのは反省すべきではないだろうか。 ボンゾのドラムセットはまだこの時期はステージと同じ高さに据えられているが、どこにいようと威力にはさしさわりがない。 ファンタジー・シーンはパーシーのが一番曲とマッチし、アーサー王的な世界に飛びこんでもそれほど違和感はなし。 彼らを支える豪腕マネージャー、ピーター・グラントや彼らの裏側まで知るリチャード・コールの姿も見え、チャーター機スターシップの下ではロック・フォトグラファーのボブ・グルーエンが彼らをとらえようとして待ちかまえているのも興味深い。(彼の作品は公式カメラマンのニール・プレストンに並ぶ) 解散後プラントは永の時間をかけてソロの地位を築いたが、ペイジはゼップ遺産の管理者としての立場にいる。 かつてこんな凄絶なロードライフを送った彼はそれでいいのかもしれない。 (11/2/19 RW)[DVD(字幕)] 10点(2007-07-01 09:38:55)(良:1票)

150.  秘密の花園(1993) 同じバーネットの優等生的な「小公女」「小公子」よりドラマ性の強い物語。(でもあちらも好きです) 不器量な設定のメアリー(ケイト・メイバリー)はともかく、コリンとディコンは本のイメージそのまま。 ディコンと(花園と対照をなす)原野の比重が小さいので脆弱なイメージではありますが、ガーデニングが盛んな英国らしい作品。 小説の最後はコリンと父親だけの世界になっていて不完全だったのは補充されており、メアリーが庭園の鍵を見つけるあたりも本より自然な流れです。 厳格な家政婦メドロックは、マギー・スミスが演じるだけあって終盤はいい場面も用意されており、医者やディコンの母親など削られているキャラクターもいますが、無難にまとめて原作好きな方は十分満足されそう。[映画館(字幕)] 6点(2007-06-16 16:02:57)

151.  戦場のアリア お国の事情で戦地に駆り出される兵隊たち。母国は違っても彼らの心情はそう違いはない。音楽を愛する心も。故郷や家族を思う心も。本当は敵など要らないし憎くもない。そんな彼らの聖夜。小さな交歓の数々が彼らの冷え切った心を一時でも溶かしていく。D・クルーガーの美声は吹替えだけれども、男たちの戦場に降り立つ音楽の女神として魔法の時間を紡ぎだす。「リトル・ダンサー」の父親役が有名なG・ルイスが国と信仰の挟間で苦悩する神父として、宗教のもつ狭量さに疑問を投げかける。[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-06-02 17:19:59)(良:1票)

152.  Vフォー・ヴェンデッタ うわ、好き!ちょっと文学寄りで気取ってますが、そこも魅力。何たって仮面モノだし。Vをエドモン・ダンテスになぞらえるあたり、作者はかなり古風なロマンチストじゃないかと。ナタリーも今まで美貌が表情を覆い隠してたきらいがあったけれど、マルガリータな頭もあいまって今回は凄みも哀しみもにじんでる。キスシーンは「KIKAIDER THE ANIMATION」でミツコさんが(ジローの時じゃなくて)キカイダーに接吻するのに似てますね。外見はどうでも中身にしたいっていうのが。サトラー議長のジョン・ハートは「1984」つながりですよね。それとS・レイとS・フライ、2人の英国人スティーブンがいい味。[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-05-27 08:15:46)

153.  ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ! すでに完成の域に達していた短編を長編化する際にかならず起こることが(W&Gであっても)起こっているのだけど、それを承知で作ったのでしょうし、このクォリティ、全然文句なんてナイです。けど美術が精巧でリッパになってて、片田舎の劇場でやってたモノをブロードウェイに持ってきたみたいな一抹の寂しさはアリ。これだけ見る分には全く問題ないけど。[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-05-19 10:46:13)

154.  クィーン 父王ジョージ6世の乱れた髪を演説前に整える少女エリザベス・ウィンザー。 忘れられない光景だが、あの頃からこの女性は「自分がしっかりしなきゃ」という使命感のようなものが無意識のうちにあったかもしれない。 レディ・ダイアナ存命中の一時的・爆発的な人気とは違い、即位50年をこえるエリザベス2世への信頼と愛着は英国に深く根ざすものであるが、その信頼が失われかけた危機的状況にあった日々を外からではあるが描いて興味深い。 細身で容貌も似ているわけではないヘレン・ミレンは違和感なく女王の佇まいや言動を体現し、本人の心情もここで描かれているのとそれほどかけ離れてはいないのではないかという思いを観客に抱かせることに成功している。 女王がご覧になられたら笑みをもらされるだろうか? 逃げ出さないこと、あるいは持ちこたえることの価値を静かに示す。[映画館(字幕)] 8点(2007-05-12 13:22:39)(良:1票)

155.  キングダム・オブ・ヘブン 「グラディエーター」は素晴らしかったが、どこかR・スコットらしくないと感じた。大方が感動できるようにきっちりと抜かりなく作られていたせいか。これはそういう意味でははるかにスコットらしく放縦といえる。主人公バリアンのアバウトさも感動など強要しているわけではないし、矛盾をはらんだ彼は実に人間臭い。戦闘シーンの描写はますます芸術的といってもいいほどだが、それにかぶさる音楽は勇壮ではなくまるで鎮魂歌。虚無と寂寥が漂う。常に雲が輝く空も天の王国という具象を思わせ、かつてS・ヤングを最高に美しく撮ったように、美女E・グリーンをレンズにとらえるさまは監督の深い悦びが感じられる。クルセイドを題材にしても歴史絵巻的なものにはならず、スコットの美意識に貫かれた、それだけに脆弱さも内包する作品ではあるが。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-04-29 17:52:58)《改行有》

156.  007/ダイ・アナザー・デイ グネグネしたハル・ベリーやしたり顔のマドンナに興味はない。正式にQ宣言したジョン・クリースも本性かくしてて物足りない。光学迷彩カーやこれがデビューのロザムンド・パイクは良しとして。でもこれが自分に特別なのはボンド&マネーペニーの40年越しのサプライズがあるから。ウイットと慈愛にみちた初代のロイス・マックスウェルはどのような感慨をもっただろうか。[映画館(字幕)] 6点(2007-04-15 15:10:54)

157.  さらば青春の光 「トミー/Tommy」に続いてザ・フーのアルバム「四重人格」を映画化した作品。 この映画の苦味は強烈である。 フィル・ダニエルズはかつてのイギリスの労働者階級の若者「モッズ」を体現したせいで長きにわたって彼をこのイメージに縛りつけることとなった主人公ジミー。 スティング演じるエース・フェイスは地に堕とされるための偶像であり、ジミーに一時(いっとき)の快楽を与えるステフも彼をたぶらかす妖婦にすぎない。 冒頭で海からやってくるジミーは、最後にエースのヴェスパを駆ってブライトンの白い崖から体よく海に飛びこんだものの、無様にも陸に上がってきた姿なのだ。 永遠に繰り返される空虚な青春に冷え切る思いをしながら、その鮮烈さと鳴る音を今も忘れることができない。[映画館(字幕)] 8点(2007-04-08 13:37:06)

158.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット ハーマイオニーいわく「みんな変わっていくのね・・・」でもセンチメンタルな意味でなく、このシリーズがいい方に変わっていっているのかは見当もつかない。今回はわりと殺伐としてましたが、救いは舞踏会。ハーマイちゃんの初めてのピンクのドレスかわいいし、口には出さないけど、誰も申し込んでくれなくて壁の花になるのはイヤ!って心理も女の子らしい。ハリーの初恋の彼女はちょっと意外な感じ。西洋人にはああいう子がエキゾなんでしょうか?[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-03-18 19:38:41)

159.  敬愛なるベートーヴェン シェイクスピアにフェルメール、そして今度はベートーヴェンに架空のミューズが舞い降りる。クールなE・ハリスしか目にしてきていない。当確といわれながら「アポロ13」でアカデミー受賞を逃した時も顔色ひとつ変えず、弱味や見苦しい部分を見せたくない人に思えた彼が、無様なまでに人間的なベートーヴェンを演じてとても新鮮に感じた。バサバサの髪に丸い鼻、脂肪でたるんだ体といった外見的な変化のみならず、頭に奇妙な器具をつけたままアンナと対面した後も、大声で話し感情の起伏が大きく思い込みの激しい豪放なキャラクターはBTTFのドクのようで、実際かなり楽しい。苦悩もジメジメしておらずどこかカラリとして、アンナに信頼と好意を寄せながらエロスを漂わせるでもない。作品の華である感動的な第九も、観客に彼を楽聖と信じこませるための通過儀礼に過ぎない気さえしてくる。ベートーヴェンにさしたる思い入れのない向きにむしろ親しめる作品ではないか。D・クルーガーも若い女性の硬質な初々しさをよくだしていて蒼い空気のように部屋の一角を占める。[映画館(字幕)] 7点(2007-01-28 16:51:23)

160.  名犬ラッシー(2005) エリック・ナイトの「ラッシー」の映画化。(吹替版なので彼らのヨークシャー訛りを聴くことはできなかった) ラッシーのスコットランドからの600キロの旅をそう長くはしていないが、ロケーションは素晴らしく、このような作品でなければお目にかかれない荒野が眼前に広がる。 終盤はクリスマスに変更され、降りしきる雪の中やせおとろえた体でトボトボと家路をたどるラッシーをよりいじらしく見せている。 たいがい90分前後と決まっている児童文学ものの制約のせいか、ジョーとラッシーの強い絆のかげで、ラッシーをあきらめた人物のうち一方が削られているのが惜しい。 ピーター・オトゥールの誇り高く矍鑠とした、だが道理と情けを知る老公爵のように、旅の途中で倒れた彼女(LASSIEは若い娘の意)の命を救い、手元におきたい気持ちを抑えて送りだす老夫婦のエピソードは一番心に残るエピソードであったので。 彼らがラッシーをわがものと主張していた時期は自分本位で嫌な人に感じるのだが、その執着を捨てた際には立派な人に思え、気の毒にさえなる。 人間でも動物でも感情のあるものに対して、これは自分のものなどと思うのは愚かではあるだろうし、原作がすばらしいのもそのあたりがよく書けているからだと思う。 [映画館(吹替)] 7点(2007-01-20 19:10:06)《改行有》

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