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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
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1.  コレクター(1965) 《ネタバレ》  これほど有名な作品でありながら、あらすじを聞いて二の足を踏む作品もないであろう。自分自身がそうであった。今回、ようやくDVDで鑑賞した。観終わって率直に思った。もっと早く観ておくべき作品であった。そして、何度でも観たくなる作品である。  巨匠ウィリアム・ワイラーがなぜこのようなエキセントリックな犯罪作品を、しかも新人に近い若手キャスト二人を起用して製作したのか?実に興味深い。  貧困と孤独を背負って育った主人公フレディが画学生のミランダに対して抱く、ソフトでいてねちっこい征服欲。その背景にみえるのは、英国における階級社会の軋轢であったり、インテリに対する不信であったりする。例えば、ピカソの絵の解釈をめぐり、こんな絵は駄作だと唾棄するフレディに対し、傑作だと反論するミランダ。フレディはそれを権威になびいているだけだと一蹴するところは、“わかったつもりで優越感に浸っている”インテリの欺瞞性を衝いているようで面白い。いずれにしても、普段なら鼻も引っかけられないインテリ学生をここぞとばかり論破(?)することで権威や流行を貶め、留飲を下げているかのようだ。だが、現実にこんな風に紳士面を脱ぎ捨てて突然キレる男と二人きりで暮らさなくてはならないミランダの恐怖は想像を絶するだろう。その豹変ぶりを物凄い眼の演技で表現するテレンス・スタンプが素晴らしい(本作でオスカーを獲っても不思議ではないのに、ノミネートすらされていないのは首をかしげる)。  衝撃の結末には、「この世に悪が栄えたためしはない」という言葉が空々しく聞こえる。否、フレディはそれほどの「悪」ではないのかもしれない。ワイラーはフレディをおぞましき精神異常者として描いてはいないのである。例えば、フレディがミランダ誘拐に成功して喜びのあまり雨の中を駆けずり回るシーンは、サスペンスに不似合なほんわかしたBGMが流れ、まるで青春映画のひとコマのようですらある。ごくわずかではあるが、フレディの冗談にミランダが吹き出すシーンなどは、友好的なムードになるのかなと思わせたりもする。察するに、ワイラーは、誰もがフレディのような欲望を潜在させていることを暗示しているようにも思える。恐るべき青春映画である。[DVD(字幕)] 10点(2021-01-11 17:41:33)(良:1票) 《改行有》

2.  街の野獣(1950) 《ネタバレ》  数あるフィルムノワールの中でも屈指の傑作といってよい。賭博と詐欺に明け暮れてその日暮らしを続ける若い山師。プロレス興行で一攫千金を目論むが、彼を取り巻く腹黒い人間たちとのペテンや裏切りの応酬で徐々に自分の首を絞めていき、悪循環の沼にはまり込む。明瞭なストーリーとよどみないテンポで、緊張感が終始、途切れない。裏社会と結びついたプロレス興行の内幕を描いたところも面白い。  今回のリチャード・ウィドマークがいつにも増して素晴らしい。例によって死神のような憎たらしい笑顔で善人たちをはめていく、肝のすわったクズ野郎っぷり、そして鼻たれ小僧がそのまま大きくなったような夢見がちなチンピラが自業自得で追い込まれていく狼狽ぶりが秀逸である。  また、本作で特筆すべきは、20世紀前半のプロレス界の立役者であるスタニスラウス・ズビスコが往年の名レスラー、グレゴリウス役で出演している点である。プロレスマニアにはお馴染みのレジェンドであるが、現役時代の映像は未見であり、まさかこんなところでその姿を拝めるとは夢にも思わなかった。当時で70歳を過ぎていたとは思えない肉体で、やはり元レスラーのマイク・マズルキ演じるショーマン・レスラーとの道場での死闘は圧巻である(ただし、尺を取り過ぎた感はあるが)。  ギリシャ移民のグレゴリウス(演じたズビスコもポーランド移民)の息子が英国のプロレス興行を牛耳るマフィアであるという設定も、裏社会と移民の関係を通じて移民国家イギリスのひとつの実態を反映しているのであろう。  惜しむらくは、メアリーに横恋慕する芸術家アダム、フィルの遺産を独り占めする花屋モリ―、この二人の人物像が掘り下げられていない点である。そのため、二人が結末であっと驚く役割を演じるのが、だいぶ唐突に映る。  とにかく、犯罪映画の定番である「最後の笑うのは誰か?」という展開にならないところが、いい意味で観る者を裏切ってくれる。もっと多くの人にこの破滅の美学を味わってもらいたいものである。  なお、DVDで視聴したのは米国公開版であり、英国公開版を編集したものである。[DVD(字幕)] 10点(2021-01-03 20:28:30)《改行有》

3.  ソフィーの選択 《ネタバレ》  ナチスのホロコーストというと、ユダヤ人の悲劇が思い浮かぶ。だが、この作品では、ポーランド人でホロコーストの標的にされながら、何とか生き延びた女性が主人公であり、その生死の分かれ目を決めた「選択」とは何であったのかという回想を通して、ナチスの非人道性、異常性を浮き彫りにする。回想と現在とでソフィー役のメリル・ストリープの容貌が別人のように異なるのには全くたまげてしまう。  だが、どうしてもそれ以上に脳裏に焼き付いてしまうのが精神障害をもつネイサンの存在である。逆上した時も平常心の時も、ひたすらケヴィン・クラインが怖すぎる。この作品で初のオスカーを獲ったストリープといえども、正直言って、クラインとの絡みでは刺身のツマになってしまうほどのインパクトが彼にあるので、これは演出のさじ加減が間違ったというべきか。  深々と胸に刺さる、素晴らしいヒューマン・ドラマであるのは確かであるが、どうしても拭えない疑問がある。それは、あれほどの過酷な「選択」を経て自らの命を守った彼女が、なぜさんざん振り回されてきたネイサンと添い遂げることを最後の「選択」にしたのか。いよいよ発狂した彼に殺されるという恐怖のなか、何度も救いの手を差し伸べてくれた好青年のスティンゴの誘いを拒んでまで、ネイサンの下に戻って仲睦まじく最期を迎えるという結末は、彼女がネイサンのどこにそこまでの魅力を感じているのかが語られないため、モヤモヤしたものが残った。いかんせんホロコーストという肝心な主題との結合性がみえない結末になった感がある。まあ、そこはまだ自分の解釈が甘いのかもしれないが。[DVD(字幕)] 9点(2020-07-09 20:32:33)《改行有》

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