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プロフィール |
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894 |
性別 |
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自己紹介 |
ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。 「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。 映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。 目指せ1000本! |
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1. パンズ・ラビリンス
《ネタバレ》 ファンタジーの本質を突いている。閉鎖的で暗澹とした現実を打開するための武器となるし、ただの現実逃避用の慰み物にもなる。この映画では後者よりだ。非力な少女によって紡ぎ出された幻想は現実に蝕まれ、グロテスクで歪んだ悪夢的な世界の中に美が孕んでいる。本心では彼女は生きたかったに違いない。救いのない結末だが、ある意味で非情な現実から勝ち逃げしたとも言える。悲惨な自殺や理不尽な死が蔓延する現代社会に通じるテーマであり、世界中に星の数ほどいるオフェリア達の叫びだ。叶わない妄想の果ての無残な最期だとしても死は救いかもしれない。[映画館(字幕)] 8点(2015-11-21 18:04:19)
2. バベル
「頭の良い馬鹿ほど受けやすい映画」と誰かが言った。ブラッド・ピットと日本目当てで観たミーハーのほとんどは憤慨し、さしづめ神の怒りに触れて崩壊したバベルの塔のようだ。実のところ4つの物語が深く密接に関係することもなく、その構成を象徴するかのように、言葉も人種も宗教観も価値観も散り散りになっていく地球人のディスコミュニケーションに警鐘を鳴らしても、「だから何だ」で済まされる可能性が高く本末転倒だろう。ただ、2時間半に及ぶ長尺を冗長なくまとめた演出力は評価。賛否両論だが聾唖の女子高生を聖人君子として描かなかっただけ良い方。今の日本も映画のようなディストピアになってきているよね。[映画館(字幕)] 5点(2015-04-09 19:51:44)
3. バルド、偽りの記録と一握りの真実
バルドとはチベット仏教用語で"中陰"。
「死から転生までの間の魂の浮遊期間」のことを指すという。
アメリカで成功したジャーナリスト兼映像作家のメキシコ人監督が、
祖国に戻っても居場所のない疎外感、メキシコ人としての帰属意識とアイデンティティの揺らぎ、
家族とのわだかまりを描いている辺り、イニャリトゥの半自伝的作品であることは確か。
問題はそのシンプルなストーリーを物凄く難解に(いやストーリーの繋がりすら放棄している)、
現実と空想とメタ演出が曖昧のまま、何の方向性も決まらずに単調でダラダラ描いているだけだった。
これがテレビ司会者の主人公の作品に対する批評と重なる。
要は中身がない。
拝金主義のアメリカに対する風刺やメキシコの抑圧された歴史を盛り込んでも、
知ったところで何の感慨もなかった。
オスカーを4個も取って、「本当の俺はこうではない」とモヤモヤした部分はあったのだろう。
ネットフリックスだからこそ好きなように撮られたそうだが、受け入れられるかは別の話。
(事実、ヴェネチア映画祭で初公開時不評だったようで、劇場公開時に結構削ったらしい)。
金をかけた同人映画の域でしかなく、イニャリトゥのワースト。[インターネット(字幕)] 3点(2023-01-02 23:49:43)《改行有》
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