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【製作国 : メキシコ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. モーターサイクル・ダイアリーズ 映画を見る前に原作を読んだ。原作の中のゲバラは普通の若者で、この青年と世界的に有名な革命家はうまく結びつかない。彼は若くてエネルギッシュで楽天的で何より冒険を楽しんでいる。そしてその中で初めて肌で感じる南米の過酷な自然と労働者の現状に「何かおかしいんじゃないの?」と子供のように純粋な疑問を日記に綴っているのだ。この旅はゲバラの闘争の精神が形になる前の、もっともっと根本的な部分を培った旅で、青春放浪記としても面白いし、後の彼との比較も興味深い。更に南米の原始的な荒々しい自然の描写に魅了され、半端じゃなく厳しい労働者の暮らしには考えさせられる。ところが映画はチェ・ゲバラ=エルネスト・ゲバラを観客に納得させる為だろうか、ゲバラが妙に生真面目でナイーブ過ぎて面白みに欠けるというか、バイタリティに乏しい人物になってしまっている。反面、川を泳いで患者に会いに行くなんていう大げさなエピソードの創作は、かえって彼を陳腐なパフォーマーにしてしまった気がした。そうやって劇的効果を付け足した割りには、ゲバラよりも友人のアルベルトの方が魅力的な男に思えてしまったのはなんとも皮肉な話。チェ・ゲバラの青春と南米を舞台にしたロード・ムービーというシチュエーションにあまりにも期待し過ぎてしまったのが私にとっては不幸だったのかもしれない。因みにゲバラは帰国後医学部を卒業し、ハンセン病治療の仕事をする為アルベルトに合流するべく二度目の旅に出る。このとき民族主義革命直後のボリビアでその現実を目撃、次に社会革命進行中のグアテマラへ。グアテマラで反米人物の逮捕がはじまりメキシコへ逃亡、そこで亡命中のカストロと会うのだ。6点(2004-11-07 18:37:04)(良:2票) 2. フリーダ 同じ女性としてフリーダみたいな生き方には憧れずにはいられないです。もう少しアーティストとしての彼女を見たかった気もするけど、そこんとこは絵を見なさいよと言う事か。ところでトロツキーを演じていたのはジェフリー・ラッシュだったんですね。全然気付かなかった。相変わらず化けるっちゅーかカメレオンなオヤジですねぇ。7点(2004-08-31 15:07:19) 3. 天国の口、終りの楽園。 これはビミョーな映画だった。ハマる人がいるのは分かるけど、私にはワザとらしく感じられてかなりイライラした。セックスシーンそのものは妙に生々しいけど、彼らのどこかお利口っつーかバカになりきれてない所にもしらけてしまったし。ただ、ラストは衝撃を受けた。彼女の境遇を考慮して見ると全く違った印象を持つ事は確か。で、よくよく考えてみたけどやっぱこれは反則だと思う。作品の中では全然描けてないと私には思えた。なので「可もなく不可もなく」の5点。音楽は良かった。5点(2004-06-21 11:22:21) 4. ザ・メキシカン 気の利いた笑いを演出しようとして完璧にすべってる(と私には思えた)さむ~い映画。見てる方が恥ずかしくなっちまった。あと皆さん書かれてるけど、ブラピとジュリアは全然恋人同士に見えない。顔あわせば口論、だけどお互いを必要としているカップルっているけどさ、この二人はお互いをマジで蔑みあってるように見えるんもんでストーリーと噛み合わないだなぁ。ギャンギャンうるさいジュリアは例の銃でブチ殺してやりたい衝動に何度も駆られましたよ。話としては悪くないだけに、もちっとスッキリ作れば良かったのに。惜しい!あ、関係ないけど、最後にメキシコに来た組織のワルは素直にクライスラーの車借りてたね。5点(2004-05-17 14:44:21)
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