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プロフィール |
コメント数 |
1252 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。 【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。 【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。 5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。 また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。 |
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1. スペース・タイム 時空を超えた使命
《ネタバレ》 フィンランド映画ということで見た。邦題はともかくとして原題と英題は「運命の書」である。
時代の違う5つのエピソードからできているが、一貫して「運命の書」なるものが存在する時空間の物語である。役者についても主人公とヒロイン役は共通で、時代の違う人物が同じ運命線上にいることが表現されている。各エピソードは下のような構成で、一つの映画で各種ジャンルが楽しめるという趣向らしい。
Episodi 1「トランシルバニア 1773年」吸血鬼映画
Episodi 2「アリゾナ州 1883年」西部劇
Episodi 3「フィンランド カレリア地方 コッラー川 1939年」戦争映画(冬戦争)白黒
Episodi 4「フィンランド タンペレ市 2003年」スパイ映画またはアクション映画
Episodi 5「宇宙 2124年」SF映画またはスペースオペラ
なお登場人物は全てフィンランド語を話している(宇宙人含む)が、西部劇でフィンランド語というのは外国人にとってはさすがに違和感があった。
最初のうちは一応真面目に見ていた(特に3は茶化すわけにはいかない)が、しかし4でシュワルツェネッガーが出たところでもうどうでもよくなった。5ではキャラ設定自体がコメディ調になり、どうせまともな宇宙モノなど作れないのをふざけてごまかした印象になっている。
結果的には軽薄なパロディ映画または各種分野の習作見本市のようだったが、それでも一応真面目に語るとすれば、運命はあらかじめ定められているようでも結局最後は本人の行いで決まるのだ、という意味に取れる。さらにいえば“終わりよければ全てよし”ともいえるが、しかしエンドロールの後に、幻の次回作の予告編が出たのを見て真面目に考えたこと自体がアホらしくなり、最初まで遡って全否定したくなった。この映画自体が終わりをぶち壊しにしている。
ちなみに原案は学生の作だったようで、それを映画にした脚本家と監督も若かったらしい。予算も十分ではなかったようで、そのため日本でいえば「カメラを止めるな!」(2018)と同じ感覚で好意的に受け止める向きもあったらしいが、難点を不問にするほどの才気は感じない。またフィンランド映画の流れでいえば、こういうバカ映画の延長上に後の「アイアン・スカイ」(2012)も位置付けられるのかと思わなくはないが、娯楽性の面でその域に達していない。一つ言いたいのはパロディそれ自体に価値はないということだ。
なお最後の女神さまのようなのは顔が神々しいので嫌いでない。最終的によかったのはここだけだった。[DVD(字幕)] 1点(2020-04-29 11:51:26)《改行有》
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