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1. 幸せのレシピ
《ネタバレ》 ヒックス監督のオリジナルに対するリスペクトが伝わってきて、○。キャサリンも、公開当時は「絶対にこのキャラには合わないでしょっ!(怒)」と思って「見るもんか」と思っていたけど、予想外に健闘。そこも○。むしろ「あなたにはムリ」なんて思っちゃってゴメンチャイって感じ。あと、オリジナルよりいいかも、と思ったのは、姪っ子ゾーイ。繊細な彼女の表情は、「この子役、将来どうなっちゃうの!?」と心配にならないでもないけど、とにかく彼女の演技は一級品であることは、間違いない。但しオリジナルの面白さの大きなファクターである「ドイツのフレンチ・レストランで働くドイツ女性らしーい女シェフと陽気なイタリア男」の取り合わせの妙や、その二人が歩み寄るプロセスのドキドキ感は、本作にはないなあ。アメリカ人どうしだもんねえ。国民性の違いといった背景はないわけだから、緊張感の度合いが違う。ただ、ラストシーンのいかにもアメリカ映画らしいまとめ方は、あれはあれでGOOD。オリジナルの最後の見せ場とエンディングのほうが好きだけど、(※オリジナルのネタばれ、削除しました。今までごめんなさい)あの展開は不可能だから、どうオチをつけるかのアイデアとしては、上出来かな、と思いました。あーだけど、残念ながら、料理はもっとおいしそーに撮ってほしかったなー。だから7点か6点か迷いましたけど、見終わったときの感想そのままに7点とします。[映画館(字幕)] 7点(2010-07-07 19:25:02)
2. シャーロック・ホームズ(2009)
予告編からじゃ、この味はわかりませんやね~。予告編を見た限りじゃ、シャーロック・ホームズには程遠いでしょ、それに、「ロック、ストック・・」ヤ「スナッチ」の頃のアホ面白さは薄そう、とたいして期待してませんでしたが、友が「どうしても見たい」というので、しぶしぶついていったら、意外と楽しめました。人をくったようなガイ・リッチー節も健在だったし(むしろパワーアップ!?)、フェロモン系男二人は見てるだけで心地よかったし、テンポは速いし。今までジュード・ロウあまり好きじゃなかったんですけど、今回は「俺が、俺が」的じゃなくてよかったです。まあ、もっと「俺様」度の高い(笑)ロバート君に張り合っても意味ないし、主役はホームズだし、ワトソンは少し控えめにしたほうが光るキャラだしね。そうそう、原作のキャラに意外と忠実だよ、の声に、自分がかつて読んだ「ホームズ」は子ども向けに潤色されたものだったことに気付きました。続編、絶対に見に行こう! と思ってます。[映画館(字幕)] 7点(2010-04-30 11:20:16)
3. シャイン
実のところ、この作品はいつも涙なくしては見られません。
あそこまでの抑圧を受けたわけではないけれど、私自身が親の望むコースに抗えなかった一人なので、他人ごととして受けとめられないのです。
しかも、私の涙をさらにしぼるのは、監督が、泣かせよう、という作り方をしていないから。父親の描き方があざとくなくて、父のほうもいっぱいいっぱいだったのがよくわかる。
その悲劇性も心にしみます。
でも、いくら愛情から出発したことでも、個人の人生を抑圧しちゃいけない。
そちらのメッセージのほうが上回っている。
だから、その人間理解の深さ、監督が人間に寄せる愛の深さに、余計に泣けるのです。
このストーリーを、芸術家の特異な人生、と読む人も多いかもしれないし、それも間違いではないと思いますが、普遍性をも描ききれたからこその、名作だと思います。
過去を浄化する力も持っている音楽の力にも感動しますが、それ以上に、後半、運命的に出会ったパートナーと交わす、シンプルで豊かな愛情表現に心打たれました。[ビデオ(字幕)] 10点(2003-03-21 04:18:35)(良:1票) 《改行有》
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