|
1. 少年義勇兵
《ネタバレ》 1941年12月8日って聞くと、もう真珠湾しか出てこなくなってるけど、マレー半島上陸ってのもあるんだよな(マレー沖海戦は10日)。歴史の記憶って、どうしても太字で記されることしか残っていかなくなっちゃう。でも細字の歴史もやっぱり歴史なんだ。タイはすんなり日本軍に道をあけてくれたわけでなく、半日の戦闘があった。他国の軍隊が通過するにはそれなりの屈辱があったわけだ。別に反戦映画ではないので、そこにのみ焦点が当たってるわけではないが、このけっきょく無意味だった戦闘の徒労感が重く残る映画。弟の学資のために日本人と結婚している姉という設定など、微妙に現在にまで通じているモチーフなのかもしれない。中盤にあるのどかな軍事演習シーンが、後半の手持ちカメラ多用のドキュメンタリー的な戦闘シーンに向けて、対比の効果を挙げていた。[DVD(字幕)] 6点(2008-02-09 12:21:58)
2. 心霊写真
《ネタバレ》 心霊写真の楽しみは「どこかなーどこかなー、あっ、いたー」っていう空間への集中、ホラー映画の楽しみは「でるぞーでるぞー、わっ、でたー」っていう時間の切迫。もともと種類の違うもので、心霊写真を題材とする映画では怖さをどう配分するのか、と思ってたが、まあごく普通のホラー時間が経過していくのだった。ただ終わりのほうで、数枚のスチール写真をパラパラめくるとその動画のなかで霊体が動いて見えてくるってのがあって、ここで写真系の怖さと映画系の怖さがちょっと重なりかけたか。[DVD(字幕)] 6点(2007-07-25 12:19:05)
|