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プロフィール |
コメント数 |
210 |
性別 |
男性 |
年齢 |
62歳 |
自己紹介 |
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1. 穴(1960)
《ネタバレ》 フランスの刑務所では、食事を部屋で取るようになっているのをはじめて知った。エンドロールの時以外、最初から最後まで、音楽無しで通したことが、仕事の音を際立たせる効果を生んでいた。自分もあたかも仲間の一人になったかのように、物音の大きさにひやひやしていた。当然の選択(自分ならば得られた情報から間違いなく同じ選択をする。つまり、出るにしても、追われる身のままか正々堂々かの二者択一)がなされているにもかかわらず、そうとは思わせず、肺腑をえぐられたような気にさせるのが作り手の腕であり、素晴らしいところである。なお、掘りガラについては、床と地下室の間が空洞になっているという設定なので、そこに落とせば処理できると解釈した。9点(2004-05-14 16:44:55)
2. 赤い手のグッピー
《ネタバレ》 一体何が起こっているのか、登場人物一人一人の役回りが何なのか、また、先の展開がどうなるのかの読みがここまで次から次へとはずされる映画も珍しい。そういう映画が好きな方にとっては無類に面白い作品だろう。とにかく出てくる登場人物がフランスの田舎で日常生活を送っている人々のはずなのにことごとく怪しくみえる。この映画では、偶発的におきた殺人、および、ベットで内緒話をする男二人が最初からグルで意図的に結婚相手の人物鑑定を荒っぽい方法で試みていたこと、という2つの相互に全く関係のないイベントが、あたかも密接につながりがあるかのように出だしから撮られていたために、うまいこと作り手に騙されていたのだと一応の解釈を立ててはみたものの、その解釈で妥当なのかどうかはあまり自信がない。起こった犯罪の種明かしを途中ですべてしてしまうのに、意外感のあるラストが用意されていたのも見事だった。また、宝の隠し場所は、Time is money. というシャレが含まれているような気もするが、フランスにそのようなことわざがあるかわからないので微妙なところである。
8点(2004-11-09 23:31:25)《改行有》
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