みんなのシネマレビュー
なんのかんのさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2336
性別

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1

1.  イタリア旅行 ロッセリーニとバーグマンには申し訳ないが、これ、とうとう引っ掛かってくれませんでした。ただこうエピソードを並べるのが好きな監督だってのは、しみじみ納得した。歴史の地、古代の彫刻、遺跡の発掘、といったエピソードがブツブツと投げ出されていて、それらが化合してくれない、って言うか。フェリーニの映画もブツブツで進むが、彼の場合はかえって寄席の演目が並んでるみたいで、エピソード主義が効果を上げている。フェリーニのトーンとうまく合って、映画とはもともと寄席の芸だったんだ、てなことにまで貫いて納得してしまう。ロッセリーニだと、そこんとこ、変にシンネリしてしまう。ただ、性格を持たない第三者が映るシーンはいいの。バーグマンが一人で車を走らせている街の光景、娼婦なのか太った女が立っているあたりの不安な感じなぞ、やけに迫ってきた。きっとあそこらへんに取っ掛かりがありそうなんだが、申し訳ない、取っ掛かりどまり。[映画館(字幕)] 5点(2013-09-26 09:22:56)

2.  インド夜想曲 『マリエンバート』などの線、ヌーボーロマンって言うの? 何が真実か分からず途方に暮れるってのが芸術になる。各国語が交わされる。英仏独印ポルトガル。その迷宮感。舞台がインドで、行方不明になるにはうってつけの国だ。静けさが続いて主人公はぼそぼそとつぶやく。ゆっくりゆっくりネジを巻いていく緊張感。病院のゆっくり回る扇風機。山積みのカルテ。なんか『黒いオルフェ』にこんな雰囲気なかったっけ。バスの待合わせの占いのあたりから、ミステリアスな雰囲気が高まってくる。あなたはここにいない、というお告げ。そしてラストへ向けてだんだん「彼」の気配が濃くなっていくあたりが見どころと言えば見どころ。そして語りの中で彼と僕とが逆転し…。たしかにこういう物語の枠組みの中で、ある種の洗練を続けた作品ではありましょう。でもこういう世界に対する切実さがこっちにあんまりないもんだから、こういう「上品な洗練」をもっとナマのインドとぶつけたほうが面白いんじゃないか、と思ってしまうほうの人間なんで、やや猫に小判。ナマのインドから逃げて小さな世界に閉じてしまったもったいなさのほうが来てしまう。ちょっと面白かった発見は、インドって中世ヨーロッパが残ってるってことか。シューベルトの五重奏がいい感じなのは、やっぱり下地はヨーロッパなんだよな。[映画館(字幕)] 6点(2013-09-08 09:34:37)

3.  いとこ同志 《ネタバレ》 うまくいく奴とうまくいかない奴の話。うまくいく奴にとっては何でもないことが、うまくいかない奴にとっては大障害であったりする。それぞれの人生ってことで、しょうがないの。“ヌーベルバーグ”と構えていた想像よりは、しみじみしたいい映画でした。まじめ男が初めて思い切った行動に出たのは(ロシアンルーレット)不発に終わり、彼の命は「うまくいく奴」の遊戯の中に終えられてしまう。このバックに延々とワーグナーが流れることで、つまらん事故が荘重な運命悲劇の様相を帯びるんだ。神話のなかの兄弟の相克って感じで。なぜピストルに弾が入っていたのかを理解していく長回しが素晴らしい。[映画館(字幕)] 7点(2013-03-11 09:45:39)

4.  イタリア麦の帽子 人のちょっとした傷を描くのがいい。靴が合わない、手袋の片一方がない。妻にしょっちゅうネクタイの緩みを注意される、なんてのが傑作で、もうビクビクしちゃって条件反射的に首元に手がいくようになっちゃうの。悪夢の世界ということではキートンと同じだけど、質が違う。キートンの悪夢は荒々しく襲いかかってくるが、こちらは直接暴力の被害は受けない。あちらは第三者の目から見れば、ああ大変なことになってるなあ、と同情される状態なのに対し、こちらは孤独。絶望的なのだが場を取り繕おうと懸命なわけ。キートンが「恐怖の悪夢」であるのに対して、クレールは「不安の悪夢」と言えるかもしれない。当人に何の落ち度もないのだから不条理の悪夢には違いないんだけど、「関係」の形で出てくるので、キートンの悪夢が比較的サッパリしているようには行かない。粘つく。これがクレールコメディの特徴だろう。フランス映画の粋はしっかりあり、最後はピタリと収まる。絶品である。[映画館(字幕)] 8点(2012-07-25 10:16:38)

5.  インドシナ 《ネタバレ》 長い連続ドラマの総集編って感じ。気分がつながらないところ、早回しされてしまったような感じがしばしばあった。ヒロインの気持ちの変化なんかゆっくり見せていくような気配を漂わせといて、あっさりナレーションで跳んだりする。ナレーションはうまく流れを作ってくれれば無駄を省くからやってはダメとは思ってないが、この映画の場合リズムを崩してるんだなあ。見せ場がつながっていってくれない。長編小説の醍醐味のひとつは、忘れていた登場人物が再登場するとこで、ドミニク・ブランは後半の思わぬとこで出てきて大活躍するだろう、と期待してたらただの情婦になっただけでガックリ。インドシナと言っても、「インド」はカンボジアまででベトナムは完全に「シナ」ですな。風景、村芝居のシーンなんか驚くほど日本情緒に近い。というわけで歴史を背景にした大メロドラマですが、興味深い人物に欠けてた。この全体ドローンとしたとこが植民地的なのかも知れない。欧米で植民地ものドラマとなると、近代に疲れた人の逃げ場所として描かれることが多かったが、そうでもなかった。退屈はしませんでしたが。[映画館(字幕)] 6点(2012-02-13 10:24:56)

6.  イン・ザ・スープ この監督は海と父との取り合わせが好きらしい。ジョー(シーモア・カッセル)は友だちと言うよりも父的になっている。ニコニコ笑いながら悪いことに誘っていくジョーがなかなかいい。サンタのかっこして車を盗んだり。ブーシェミがキートン的な困惑に落ちいっていくあたり『ミステリー・トレイン』の彼を思い出させる。車の席の構図なんかも。おっかない男との対話、心の声に対してエッと言われたり。こういう被害妄想的ユーモアってこのころの流行のようでもあり、サイレント時代から連綿と続いていたようでもある。ジャームッシュの匂いが強い。本人も出てるし。前作『父の恋人』では男のオカマ役だったJ・ビールス(「こいつ女じゃねえ、男だぜ」って言われる役。ついでに言っとくとこのひどい役を設定した監督とビールスは結婚したが、やがて別れた)が今回は女性役。作品として面白い気分はあるんだけど、ちょっと物足りない。この監督はいっそセンチメンタリズムに徹したほうが、ジャームッシュとの違いを出せたか。[映画館(字幕)] 6点(2011-09-25 10:12:32)

7.  イヴォンヌの香り 《ネタバレ》 波を追っていたカメラがゆっくり上昇し、船、甲板の女の脇に移っていく出だしは結構ドキドキしたんだけど。けっきょくこの監督は女には興味がないのね。女にうつつをぬかしている男の心理が好きなんだ、ヘンなの。世の中から逃げてる無職、いうのも『髪結い』に同じ。ドンファンの対極というか、いい大人たちが少年のように憧れるの、この人の映画では。でもそういう話では『髪結い』という傑作があるんだからもういいんじゃない、と思ってしまう。この人の映画ではレコードが回ると、物思いに沈んでいく。若い日は帰らない、っていうようなシャンソン。役者があんまり良くなかった、とりわけ女、危なっかしさが感じられない。スタッフがカメラに写らない脇で、一生懸命スカートに風送ったりしてたんだろうけど。「だから目を離すなといっただろ」「離さなかった、見つめすぎたんだ」だって。[映画館(字幕)] 6点(2010-07-16 09:49:44)

8.  田舎司祭の日記 《ネタバレ》 神に祈れなくなった司祭の苦悩なんて、悪いけどどうでもいいです。こういうこと悩んでる人がいるんだ、という興味以上には突っ込めず、また中途半端に分かったつもりになるのも失礼かと思って、それなりに眺めるように鑑賞した。重要な領主夫人との会話の場、信仰論争の凄味は伝わってきて迫力あるんだけど、語られている言葉が頭の中で整理されないうちに次々進んでしまい、やはり私には消化不良気味。でもこの映画は、世間知らずの若者が社会に出て戸惑う、という普遍的な青春ものの面も持っていて、頭でっかちの青年司祭が、領主夫人が抱く現実のナマな苦悩・悲惨に対してはまったく無力で、ぺちゃんこにされちゃう、という話でもあるわけだ。村人たちが向ける冷たい視線、こいつ司祭やってく能力あるのか、と常に量られているような不安感、少女ですらそういう目で見てくる。そういうところはシミジミ迫ってきて、つまりすごく分かるところとすごく分からないところとが、渾然としている映画だった。オートバイの青年(領主の甥なのか)と出会うとこなんか、やっと主人公が明るい顔になったぞとホッとすると、駅に着いてまた神様の話始めちゃうから暗くなっちゃう。ブレッソンとしては『抵抗』や『バルタザール…』みたいに無条件で感動はできなかったが、スタイルはもう完全に出来上がっていて、きっと見る人が見れば傑作なんだと思う。[DVD(字幕)] 7点(2008-09-23 12:17:35)(良:1票)

9.  インランド・エンパイア あ~あ、とうとう行っちゃったなあ、って感じ。この人の映画は、意味が無意味に引きずりこまれかけ、意識が無意識に飲みこまれかけ、それでもかろうじて踏んばってる、っていうスリリングな面白さがあったんだけど、ついに無意味・無意識が勝利をおさめたみたい。最初のうちはなんとか意味を取れないことはないの。久しぶりに大役が回ってきた女優の話ということで、女優の卵で描いた『マルホランド・ドライブ』の逆サイドから,ハリウッドの魔を描く、って意図か、とか。でもそうねえ、女たちが出てくるあたりからか、もう無意識が暴走しちゃって、わけ分かんなくなる。ま、あの女たちだって無理すれば、ヒロインを嘲笑する“若さ”って意味を取れないこともないんだけど、あの東欧(ポーランド?)の部分になるとお手上げ。これはどういう意味だろう、って考えること自体が、もう後半は無意味に思えてくる。ただ名所旧跡を観光で回ってる感じに近い。極端な顔のアップが表情の意味をなくし、グロテスクな物質に還元してしまい、かえって無人の部屋のたたずまいに何やら意味が隠され詰まって感じられた。今ここまで好き勝手させてもらえる監督はそうはなく、思えば3時間、私はこのわけの分からなさ、無意味の国の観光ツアーをけっこう楽しませてもらった。[DVD(字幕)] 7点(2008-05-09 12:18:48)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS