みんなのシネマレビュー
なんのかんのさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2336
性別

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1

1.  エレンディラ ヒロインは海に憧れ続け、ラストでやっと海のそばにテントを立てるが、また砂漠のほうに逃げていく。この青空が印象的で、海の青より空の青を選んだ、という感じ(青と言えば、初めて体売られたときカーテンを青い魚が過ぎていく。「百年の孤独」に、ずっと雨が降り続いて湿度が上がった室内を、魚が泳ぎ過ぎていくってイメージがあって、好きだった)。マルケスの小説って凄く映像的だと思ってたんだけど、やはりあれ文学なんだな。この映画で一番美しいイメージは祖母の夢語りなんだ。エイが空を飛んでいくような。その瑞々しさに比べると、ガラスの変色など、実際の映像で示されるとかえってイメージがしぼんでしまう。そこだけが特異点として浮き上がってしまう、日常の中の非日常として。全体が溶け合ったものになってくれない。さらに言えば、あの仕掛けはどうなってんのか、などとあらぬことを考えてしまう。これ映像の不利な点ですね。修道院から帰ってくるところがミソか。幸福と懐かしさで、彼女は懐かしさのほうを選んだってこと。[映画館(字幕)] 7点(2013-01-30 09:57:34)

2.  エドワールとキャロリーヌ 《ネタバレ》 当時としてはこれくらい当たり前だったのかもしれないけど、舞台をどんどん広げていくその手順の確かさみたいなものが、見てて気持ちいい。ルーシーショーのようなセットの舞台劇の雰囲気から、叔父さんの舞踏会へとね。こちらに鏡のある見立て。ベッドの下の隠し場所としての使い方。辞典から旅行カバンまで。ピアノの中の手紙を椅子を一回転させて目に止めさせるとことか。一つ一つはどうってことなくても、キチンとしてる。ポロネーズを何度も弾かせている間のコードを伸ばした電話。お互いに「ちょっと待って」でチグハグに進むとこ。脇役も風采のいいロシア人の給仕とか、ちょこちょこっと飽きさせないものを配置してある。職人芸ってこういうのを言うんでしょうなあ。夫婦お互いにちょっと危なくなりかけて、円満に収まっていくというこの他愛のなさも貴重。[映画館(字幕)] 7点(2012-07-12 09:50:50)

3.  エボリ 《ネタバレ》 反ファシズム運動のために南部に流刑されたイタリアの作家。そのアタマだけの社会主義者が、南の現実の中で教育されていくという成長もの。あっちの流刑ってけっこういい身分なの。街をうろつき、暑いときは墓穴に寝、絵なんか描いていられる(パヴェーゼの小説「流刑」でも、銃を携帯して地元の人と猟をしていた)。村長(『ソドムの市』の四人組の一人)と手紙について論争する場面は素晴らしいが、しかしあくまで文字の上での戦いであって、有効性ということから言えばいささか空しい。なのにけっこう意気揚々としてたりして、ヤな奴だなと思ってしまう。それが次第に厚みのある人間になっていって、医師として目覚め、迷信に対する苦笑が消え、村の聖人になってしまうという展開。ちょっと優等生的すぎる気もした。けっきょく北の歴史に参加すべく帰っていき、そのままこちらを訪れる約束を果たしていない、という苦味を残して美しい天気雨で締めている。ジャン・マリア・ヴォロンテがかっこよすぎるのも優等生っぽいんだ。とは言え、こういう「映画として充実している社会派」の監督も減った。[映画館(字幕)] 7点(2012-06-17 09:50:47)

4.  エル・スール 《ネタバレ》 最初は客席の後ろのドアがちゃんと閉まってないのかと思ってた。画面右上隅のあいまいな光が徐々に自己主張してきて、窓らしいと分かる。と中央に何やらモヤーッとした物体が浮かんできてベッドになっていく。犬の吠え声。たまらない導入です。そして光と影のドラマが展開する、というより光が差し込むことと陰っていくことのドラマ。これを見たころはスペイン内戦に無知で(いや今だってよくは知らないけど)、そのためにかえって父と娘の孤独が感応し合う話として、純粋に人間のドラマとして感動できた。この変わり者の父、南に父親や愛人を残してきたというより、そういった憎しみとか恋愛とかのわずらわしい感情を捨ててきたんだ。でもその分、娘への愛情が過剰に深まってしまった。これを愛情というか、同志愛というか、微妙なものだけど。娘の初聖体拝受式の日に、まるで彼女の成長を認めたくないかのように猟銃を撃ちまくる(カトリックへの鬱憤もあったのかも知れない)。そして娘を一個の他者として認めざるを得なくなったときに、猟銃は自分に向けられる。式の時は「父が私のために来てくれた」と喜ぶ娘、ラストでは「フランス語の授業はさぼれんかね」とまで言う父を残して娘は去る(娘にすがるような父のこの言葉に私は泣きそうになった、喫茶室のシークエンスが本作の白眉)。式の時は一緒に踊るけど、ラストで踊っているのは別の新婚カップル。娘は行方不明になったときベッドの下ではらばいになっていたけど、父は行方不明になったあと川岸で冷たく横たわっている。二人は相似形を作ったり対称形を作ったりしながら孤独を呼応しあう。だからどうしたほうがいい、と説教しているわけではなく、映画はただ見つめている。なのにこの父は強烈に印象に残る。80年代初めに紹介された映画でオメロ・アントヌッティぐらい名作率の高かった俳優はなく、喫茶室の場はあの石くれのような彼だからこそ泣けてくるのだろう。[映画館(字幕)] 9点(2009-08-29 11:09:34)(良:1票)

5.  永遠と一日 《ネタバレ》 この監督が紹介され出したころの作品は、叙事詩と抒情詩が拮抗しているようなところに魅力があったんだけど、どうもこのころから抒情詩のほうへ傾斜していっていて、なんかもう一つ固い芯がほしいところ。叙事詩的な部分の映像のほうがいい。横一列の車、横一列の警官。十名ほどの人がぞろぞろ歩くってのは、もうこの人のサインみたいなシーン。結婚式の場面などは、またかと思うがやっぱりいい(この人はミュージカル監督なんだと思ってる)。そして水辺ということ、海、川、港、ここらへんは抒情詩的な題材だけど。国境の金網にぶら下がる人々、死体置き場の階上から見下ろす人々、つまりどれも“人々”の映像がいいんだ。そもそも“無言の無名の人々”っていうのが、叙事詩的なんだろうな。いつも一縷の希望を託すようなラストだったのだが、今回の朽ちたテラスでの幻影のダンスってのは、この人にしては退嬰的な気がした。[映画館(字幕)] 8点(2008-12-10 12:13:05)

6.  エスター・カーン めざめの時 《ネタバレ》 世の中とうまくいかない女の子が、かえって生き生きと役者をやる。非現実の舞台にのみ没入できる。人生になにも期待していないから、アガることもない。そういうものかも知れないなあ、と思う。繰り返されるアイリス・アウトが、ちょうど舞台の幕の覗き穴から現実の世界=客席を見ているようで。でもやがて現実に乗り出していかなければならない時が来る。現実からの逃避場所であった舞台が、突如現実にさらされる場所として感じられる。激しい舞台恐怖。この「ヘッダ・ガブラー」が、本編の白眉で。舞台から逃げようとあらゆる試みをするヒロイン、自分で自分を殴って口を腫れさせたり、割れたワイングラスの破片を噛み砕いたり、やることがすごい。それでも芝居は進行する。ここらへんはサスペンス映画のノリ。力ずくで舞台に押し出されると、彼女はなにかを突破したかのようにセリフを語り出す(実際には声は聞こえず音楽になるのも憎い)。こういう話には弱くて、すぐ感動してしまいます。切羽詰ったところでの人生肯定もの。[映画館(字幕)] 7点(2008-07-19 12:11:29)

7.  エデンより彼方に 擬古典主義映画っていうのか。徹底してハリウッド黄金期のスタイルを踏襲する。斜めに書きなぐったようなタイトル。音楽もほとんど伴奏のように流し続ける。旦那が出社するときの音楽なんか、そうそうこういう感じこういう感じ、とニンマリしてしまう。ラストの平行四辺形に組まれたキャストのタイトルに至るまで凝っている。スタイルを踏襲するってのは、すでに完成した形式を利用して、それを外から眺める視点を持つことだろう。差別や偏見のテーマの扱いに、そういう積極的な成果が出ていたかどうかはハテナだ。それよりも、作者はひたすら耽溺の悦びに酔いしれてしまっていた。雑誌の取材で暖炉に手をついて微笑むポーズなんかの時代性、「ときとして違う世界の人間の方が心を許せる」「でも許したらもう違う世界の人じゃないわ」なんて会話の妙、メロドラマに必須の駅頭シーン、そういったもう完成した型を、古来の茶器を撫で回すように改めて愛でている映画と思えばいいのだろう。[映画館(字幕)] 7点(2008-05-23 12:16:25)

8.  エレニの旅 もちろんすばらしい映画ではある。筏を連ねての葬儀や、樹に吊るされている羊たちや、水没していく村など、アンゲロプロス以外には作れない厳粛な映像が展開している。難民の世紀としての20世紀を検証しようとする姿勢も正しい。でもなんかツルッとしている。初期の作品はもっと歴史と人間がジャリジャリと擦れ合っていた。脚本にトニーノ・グエッラが加わるようになってから、このジャリジャリ感が少しずつ薄れてはいないか。どこかページェント的、オリンピック閉会式のショーを見ているような気にもなってしまうのだ。[映画館(字幕)] 7点(2007-12-05 12:25:20)(良:1票)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS