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プロフィール |
コメント数 |
227 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
当方のレビューは全て独断と偏向に満ちております。 「公平・公正なレビュー」などというつもりは金輪際毛頭まったくありませんので、どうぞご安心ください 。 |
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1. オープン・ユア・アイズ
《ネタバレ》 マルホランドドライブみたいな内容なのに、映画学校の生徒が作ったみたいな素人くささばかりが気になってしまった。主役の色男は圧倒的な美男子であることが求められる役所なのに凄みがなく、真顔でも口角が若干上がっている口元のせいか呑気でアーパーなお兄ちゃんに見える。彼に何の苦悩も狂気も感じないのは、悪夢をテーマにしたシリアスなこの物語に於いていかにもまずい。雰囲気作りのための重要アイテムであるスケキヨ風マスクはドンキで買ったパーティグッズのような安さ。ヒロインはカメムシみたいな干瓢みたいな顔の女性で、これはもうどこが魅力的なのかさっぱりわからない。脇役のヌリアの方が数段格上の女優と感じた。配役、演技、演出、美術、カメラ、脚本と全てがテレビドラマクラスのお手軽な作り。泣かせるはずの流れなのにラストの主人公の落下シーンは真下から狙うという、ど直球の撮り方でふざけてるみたいに見える。どことなくトータルリコールを思わせるストーリーなので、監督はバーホーベンのギャク風味を真似たのかな? なんて考えが頭をよぎる。[DVD(字幕)] 2点(2021-06-28 08:19:12)(笑:1票)
2. オーソン・ウェルズのフェイク
初公開時、渋谷パルコかどっかの上にあった劇場で観ました。手品が趣味の監督の人となりとタイトルから「これはだましにかかってくるんだろうな」と多少は用心していたのですがみごとにひっかかりました。最近見返してみてネタが割れていても充分楽しめることに驚きを感じました。単なる贋作にまつわるドキュメントでもなく、いわゆるミステリーというくくりにもあてはめられないけれど登場人物も作品のスタイルも内容も、また映画そのものの存在自体もとてもミステリアスというメタな作品。このように他に類例がなく、しかもちゃんと面白い作品を創造するというのは実はとてつもなく偉大なことであって作り手の頭とセンスの良さは尋常ではないと感じました。まるで手品のような作品なので、ミスディレクションに翻弄されることに快感をおぼえる私には最高のご馳走です。手品のタネを知ってくだらないと腹を立てるタイプの人にはまずお勧めできませんが。[映画館(字幕)] 10点(2004-09-26 19:35:29)
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