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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. バンディダス 《ネタバレ》 例えば緊張するとシャックリをするサルマ・ハエックが何故にいざって時にクシャミなのかとか、オッチョコチョイな感じの捜査官はここぞというところで何もやらかさないのかとか、はたまたラストのスローモーションシーンとか、かなりいい加減なところがある映画です。・・・しかし、捜査官とお別れをする際の夕日に映えるペネロペ・クルスがとってもキュートですし、キスの件がその最後のシーンまで巧く繋がっていて女二人組に戻るのも合点が行くというものです。それにサム・シェパードの「つるんでるのが楽しかった」なんて台詞がとっても良いですし、ペネロペとサルマのラテン系美女を愛でる作品としては十分です。胸元がはだけた服装で川で腕立てふせしますし、夢のような変態プレイまであるのだっ!…といっても過度な期待は禁物、ポロりはありませんって、これはある意味、本作における最高のネタバレなのだ。[DVD(字幕)] 7点(2008-08-26 18:45:40)(良:1票) 2. ハプニング 《ネタバレ》 静止する人々、髪留めをおもむろに抜く読書中の女性、建設現場で次々と飛び降りてくる作業員たち、木に突進する車、芝刈機を動かす男…などなど自殺者のシーンがとても痛々しくて目を背けたくなります。その自殺を引き起こす前兆が、吹いてくる風、車のルーフにある切れこみ、ブランコでしなる木などで演出されるのですが、シャマラン監督はこういうのがとっても巧いと思います。最後に逃げ込む家の異様さもたまりません。・・・ただストーリーテラーとしてのシャマランのアイディアは枯渇してしまったのかと心配になってしまいます。例えば彼らが守るものはなぜ親友の子供なのかなど十分に機能しているとは思えません。「サイン」と同じように正体不明?の恐怖に襲われる…あるいは「ヴィレッジ」と同じように愛する者のために安全な空間から危険な外へ出て行く…のですが、「サイン」のように神の啓示で、「ヴィレッジ」のように愛の力で乗り切るわけでもありません。まさかシャマラン監督が地球の環境問題を題材にしているとは思えませんので、人知の及ばぬ圧倒的な力を前にした時、ただただ愛する者のそばにいたいということなんだと思います。スピルバーグ監督の「宇宙戦争」では人類は協力してトライポッドを撃破しましたが、本作では集団はダメだと言います。最後には男と女と子どもだけ、純粋に立ち返った時に助かります。だからこそ最後の妊娠関連のシーンがいずれも印象的で良いのです。[映画館(字幕)] 7点(2008-08-15 18:30:03)(良:1票) 3. パンと植木鉢 《ネタバレ》 珍しい手法、面白い切り口なのでついつい作品の世界に引き込まれます。テーマは慈しみの心と実践が大切ということでしょうか。個人レベルでの手を差し伸べ合いが人類救済の第一歩であり、そこに可能性を見出しまています。こう文章に起こしてみるとかなり気恥ずかしいテーマなんですが、正面から熱く訴えるのではなく距離を置き時に笑いも交えながら嫌味なしにサラっと流しているので好印象。言うなれば撮影秘話のようなメイキング映像を観ているような感じなのです。もう本当なのか演技なのか線引きできないくらい自然であり、監督の答えをそれぞれの代役である爽やかな青年たちによって違和感なしに提示するあたり巧妙な構成です。それにしても本作を撮り、自分の若き頃の役に壮大な希望を持つ青年を選んだ監督は今でもきっと夢追い人なのでしょうね。[ビデオ(字幕)] 8点(2007-02-19 18:06:27) 4. バーバレラ 《ネタバレ》 真にくだらない題材が、ポップでクールでハイセンスでアーティスティックに仕上がっているのは監督の手腕とジェーン・フォンダの肢体が見事だからに他なりません。美女にSFに冒険と男心をくすぐる要素を盛り込み、バーバレラが無重力ストリップを見せたり人食い人形に襲われたりセックス拷問マシーンにかけられたりと、男の妄想を具現化した耽美的カルト作品。私がバーバレラを助けた暁にはもちろんで〝古いやり方〟でお願いしたい。[ビデオ(字幕)] 7点(2006-09-29 18:20:32) 5. パリ、テキサス 《ネタバレ》 愛しか存在していないこの物語は何とも心苦しく、それぞれの登場人物たちの心理が的確に表現されていて苦悩と悲哀が伝わってきます。絵的に秀逸な場面もいくつもありトラヴィスがハンターの気を引くために後ろ歩きするシーンに心温まり、ジェーンが我が子をギュッと抱きしめるシーンに胸が熱くなります。それを見て私はあそこまで強く誰かを抱きしめた記憶が無いことを思い寂しくなります。強烈過ぎる愛の裏返しのようにトラヴィス夫婦が身勝手に写るのは、それぞれの異なる愛が存在する限り周囲も巻き込み傷つけることを感じさせます。ただ、個人的に弟をかなりイイヤツだと思っていたので手放しで感動とまではいきませんでした。それにしても〝パリ、…テキサスの〟とはなんて思わせぶりな台詞なのでしょう。荒野のパリ。何にもないその地はまさに無。愛が全てで他のものは無意味だとでも言うようです。[ビデオ(字幕)] 7点(2006-06-16 21:10:25)
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