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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙 《ネタバレ》 結論から先に言わせて頂くと、これは近年のメリル・ストリープという女優の主演作の中で、最も気合いがかかった、傑出した演技を見せている映画だと思います。去年の末、たまたまこの映画の公式HPで予告編を観た際に、「おおっ!これはっ!」と、ガツンと強烈に「くるもの」があったので、速攻当サイトに作品登録させて頂きました。好き嫌いは別として、今さら彼女の演技の上手さに関して異論を唱える方はいないと思うんですが、この映画の予告編からは、上手さを超える「何か」を自分は感じたんです。最近の「ダウト」や「ジュリー&ジュリア」など、どれも相変わらず巧いなあと感心しつつも、それ以上の何かプラスαはなかった。さてさて、20年ぶり3度目の満を持してのオスカーゲット、キャンペーンでの来日、公開に向けガンガン盛り上がってきました~♪、そして公開初日、仕事の後でレイトショーに駆け付け、鑑賞してきました。いやいや、期待以上!!映画自体、まさに「メリル・ストリープ一色」に塗り潰されているかのような、圧倒的な存在感とパワー。上映後、スクリーンの彼女に向け花束を投げ、「はは~~っ」とひれ伏したくなる衝動に駆られたくらい(笑)メリルの演技ばかりがどうしても話題になってしまいがちですが、過去と現在、現実と幻を行きつ戻りつ、英国初の女性首相サッチャー氏の人生を、主観客観を交えた演出もなかなか噛みごたえあり。自分自身、あるいは肉親の「老い」を、普段身近に感じて生活している(であろう)アラフォーの方にお勧め。政治色は意外に希薄なので、まだまだご存命サッチャー氏の強い政治理念等、深い部分までは知らなくとも十分理解できるはず。ところで、予告で観て気になっていた「紳士諸君(ジェントルマンズ)!参りましょう!」のシーンがなかったのはどうしてなんだろーか?? 私は、メリル自身のキャリア最高の神演技は、「ソフィーの選択」でのソフィー役だとずっと思ってきましたが、あれを越えられないまでも、演技的には同等水準のこの作品でめでたくオスカーを獲得した事、心から祝福したい気持ちでいっぱいです。これからもまだまだ進化し続けるであろう彼女を、一ファンとして見守り続けていきたいですね。メリル・ストリープに関する感想が大半になってしまいましたが、主演女優の魅力で語る映画っていうのも当然あるわけで。この作品もそのひとつだと思います。[映画館(字幕)] 8点(2012-03-17 00:40:50)(良:2票) 2. マイ・ブルーベリー・ナイツ 《ネタバレ》 この監督の映画から、スタイリッシュな映像美と、大いに見栄えのする美男美女スターたちの顔を除いたら、一体全体何が残るんだろう?という疑問と苦言を呈したくなる一篇。恋愛の切なさなんかち~っとも感じられないし、ストーリーもごくありふれていてつまらない。初主演ノラ・ジョーンズも最初登場してきた辺りはともかく、まだ一本の作品を背負えるほどの魅力があるわけでもない。皆さんお待たせ~♪と言わんばかりに、やっと後半登場してくる、ナタリー・ポートマンの相変わらずの奇妙で特異な存在感にだけは惹かれるものが。中身はなくとも雰囲気重視の観客向けかも。お洒落な業界人の方とかが集まるショットバーで映像流しっぱなしにしておくのが一番相応しいような作品だなあ・・・。ジュード・ロウは汗や粉で汚れててもやっぱりイケメンさんやね。[映画館(字幕)] 4点(2008-03-22 15:10:56) 3. まぼろし 《ネタバレ》 「デブラ・ウインガーを探して」でアメリカのある女優さんが、「フランスのシャーロット・ランプリングが羨ましい」的な発言をしていたのを、この映画を観ながら思い出しました。そりゃ彼女たちが羨ましくもなりますよ。若い時に既に「愛の嵐」という代表作を残しつつ、年を重ねたら重ねたでこんな芝居のしどころがある役が回ってくるんですもん。セックスの最中に突然笑い出し、「だって貴方軽いんですもの」っていう台詞が妙にリアル。熟年カップルのベッドシーンって苦手だけど、これはやけにエロチックで綺麗でしたね。先に「スイミングプール」を観ていたので、この監督の、何でもないシーンでも何故かドキドキさせられてしまう、ミステリアスなタッチが好き。賛否両論曖昧模糊拡大解釈可能なラストシーンも私は気に入ったので一点プラス。(追記)さかQさんともっつあれらさんのレビュー拝見して驚きました。私もラストシーン、彼女が何だか「弧を描くように」まぼろしに向かって行ったので砂丘の上を走るとそうなるのか・・・?って不思議に思ったんです。もし彼女があの「まぼろし」を「追い越していった」のなら、かなりラストの解釈が変わってきますよねえ・・・。原題「砂の下」も、もしかしたらこの監督さんはそこに何かを引っ掛けておきたかったかのかも。というわけでネタばれ有り登録もしとこ。[DVD(字幕)] 7点(2007-11-09 11:26:40) 4. マリー・アントワネット(2006) 《ネタバレ》 「ロスト・イン・トランスレーション」に全く乗れず、「スパイダーマン」の弱点がヒロインの存在そのものという自論を揺るぎないものにしてる自分としてはこのお二人のコラボ、正直怖いもの観たさの観賞となりました。・・・意外にも良かったです、いかにも女性目線からの、マリー・アントワネットという一女性を通したフランス小宮廷史。故郷ウィーンからベルサイユへのお輿入れの冒頭シークエンスから、丹念かつ延々と撮っているので、ああこれは彼女の生涯最後までは収めきれないだろうなって思ってたら案の定その通りでした。中盤のしつこい位の王妃ご懐妊お世継ぎ騒動は、ニッポン皇室ウォッチャーの方々に特に受けそうな感じ。衣装やらケーキやらの小道具類等、細部は凝りに凝った丁寧な演出が見られるけど、どうも全体として見ると構成がガッチリしていないというか腰が据わってない印象。あくまでターゲットをプチセレブ願望大の女性観客としてならこれで及第点なのでは?それでもバスチーユ牢獄襲撃スペクタクルシーンくらいは、クライマックスあたりに用意してもらいたかったかなあ・・・。ジュディ・ディビスの使い方がもったいないし、BGMの使い方には疑問百出。[映画館(字幕)] 6点(2007-01-20 13:19:10)(良:1票)
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