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1. 息子の部屋
例えば感動的な映画を観て、例えば学校の卒業式で、例えば近しかった誰かの葬式で、みんなが泣いている中、1人泣いていない人がいる。そういう時にその人を指して、「どうして泣かないの、何て冷たい人」と平気で言える短絡的な人間を、私は全面的に信用しない。私は、あまりにも近しい人が突然亡くなった時、極限の悲しみと絶望の中、涙1つ零さなかった人を知っている。後にも先にも私は、あんなに壮絶な悲哀と絶望を見たことがない。この作品は、よくある泣きの描写を強制的に見せ付けて涙を誘う、観る側を受動一本姿勢に追い込む、あざとい作品ではない。観る側が賢くなり、能動的に行間を読み取るべき作品。行間を読み取れた時、そこには強烈な感動がある。いい作品ですよ。リアルです。非常に。本当は私は、こういう映画をもっと観たいのです。9点(2004-02-20 23:17:47)(良:2票)
2. 無秩序な少女
エマニュエル・ベアールはあんなに美しいのに(画家のきたのじゅんこの描く天使に似ている)、汚れ役を恐れず、むしろ進んでガンガンやるのが凄い。タイトルからしてポルノちっくな作品かな?と思っていたけれど、全然違った。性描写を期待して観るような方はきっと肩透かしを食らうと思う。フランス的なデカダンさと病的な感じが好きな方にはいいのではないかと。でも逆にデカダンさそのものを求めて観ると、半端に感じると思う。5点(2004-01-26 18:07:18)
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