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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. レンブラントの夜警 「光の画家」レンブラント。 光あふれる画面ではなく闇に差し込み対象を浮かびあがらせる手法を用い、最も有名な「夜警」をめぐるグリーナウェイの推理劇。 若い頃から傾倒する画家とあって、あまり好き勝手にはできないとブレーキがかかったのか、少し畏まった印象。 画家や監督に興味がなければ入りにくい世界とも思われる。 けれど本人は思いを遂げ愉しんだに違いなく、アートシネマとしての存在感。 ポーズをとる自警団の中にはあの少女はおらず、画家のイマジネーションの産物。 家政婦ヘールチェは彼が探偵紛いに嗅ぎまわったあげく復讐のため送り込まれたという設定になっているが、3人の女優さんの印象が薄くて、予算を美術につぎこみ役者にはあまりお金をかけられなかったのでは、と邪推したり。 でもレンブラントがサスキアとヘンドリッキェの名を呼ぶのを聞くことができた、子供の時から忘れられなかったほど美しい名前。 敬愛するアーティストをスクリーンというキャンバスに描けるのは、美術を愛好する監督として至福の悦びではないかと思う。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-09 07:00:08) 2. レオン(1994) リュック・ベッソンの映画がヒットしたのは、アメリカナイズされたフランス人らしからぬ分かりやすい内容とハデな映像と情緒ベッタリの高カロリーのせいだと思っていますが、この映画もムズムズするくらいハズカシかったです。毛糸帽かぶったピュアな殺し屋と同じく毛糸帽のみなしご美少女とジャンキーの刑事なんて、コメディならいいけど。それでもジャン・レノ(役違っても顔同じだね!)×ナタリー(かわいいのはボブだから)×オールドマン(やっぱり上向いて「コキッ」でしょ)のトライアングルの磁場は強力。出来がよくないというより自分の好みではないということ。(ベタベタなのはAB型には合いません)スティングの曲の使い方も陳腐じゃあ?[映画館(字幕)] 6点(2010-05-02 06:01:46) 3. レ・ミゼラブル<TVM>(2000) 「モンテ・クリスト伯」に続いて製作されたフランスのTVドラマ大作。こちらの方が枝葉の多い「モンテ」より圧縮はしやすいが、これくらい尺がないとそれらしいものにはならない。ともに十数年投獄され、同じく一人の老神父に導かれながらバルジャンとダンテスの後半生は似ておらず、観ていて面白いのは「モンテ」だけれどもより惹かれるのは必ずしも報われたとはいいがたい「レミゼ」。自分に有利な言動は避けようとする彼の人生の終焉はさびしいものだが、それだけに感じ入る。がっしりとした体格のドパルデューはこちらの方が向いているかもしれない。フランス語の台詞をこなすマルコヴィッチの「法の番人」は彼独特の粘着質なジャベールで拮抗する。前半のヒロインであるファンティーヌはシャルロット・ゲンズブール。自国の名の知れた女優を使いたかったのかもしれないが、映画のユマ・サーマンの方がイメージにあっているように思う。ファンティーヌは不幸な一生とひきかえにしたように華やかに美しい金髪の女性だから。その娘の清純なコゼットに対して立つ負のヒロイン、エポニーヌの存在もミュージカルほどではないが革命に身を投ずるマリウスをはさんで小さくない。ラストは原作とも映画とも異なる劇的なシーンで幕を降ろしており、バルジャンとコゼットの絆を強調して生涯でただ一つの愛を手放した彼へのシンパシーを感じさせる。未見のDVDは8時間を3時間に短縮し英語吹替になっていることでファンには評判が芳しくないようだ。[CS・衛星(吹替)] 9点(2009-09-30 01:04:39) 4. レディ・チャタレー(2006) 06年版は堅実の一語に尽きる。 好奇の目を退け本質に誠実であろうとした分、映像作品としてはいくらか野暮ったくなってしまっているのは否定できないが。 役者もルックスより演技力で選ばれていると思われ、森番役の繊細な演技はよいけれどもコニーの心情は今ひとつわかりにくい。 そのつもりではなくても夫と愛人を両天秤に掛けている女が、彼らをどのような配分で見ていたかは観客にはわからないのではないか。 それにこの終わり方では結末を曲解されたとしてもいたしかたないだろう。 いつもながら、半身不随の夫が妻を喜ばせるために松葉杖で立ち、彼女の賞賛を得て目を細める様は同情の念を禁じえない。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-11 01:50:42)
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