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プロフィール
コメント数 375
性別 男性
ホームページ https://camuson.exblog.jp/
自己紹介 自分のブログに映画や本の感想文を書き溜めておりましたが、読まれることが絶無のため、こちらに出張しております。
もし興味がありましたら、弊過疎ブログにもお越しください。

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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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21.  赤い風船 《ネタバレ》 赤い風船が、意思を持ったかのように男の子に付いてくるという、単純で素朴で、どこか可愛く、おまけに50年代のパリの町並みを堪能できます。悪ガキ達が風船を妬んで、パチンコで攻撃してきたりのサスペンス要素あり、最後にはファンタジー要素もあり、短い中で飽きることなくほのぼのと楽しめました。[DVD(字幕)] 6点(2023-05-24 19:31:30)

22.  バビロンの陽光 《ネタバレ》 フセイン政権崩壊3週間後。イラク北部のクルド人のお婆さんと孫息子が、戦地で行方不明となった孫息子の父親(婆さんにとっては息子)を探す旅に出るという話。北部の乾ききった荒れ地をヒッチハイクしてバグダードまで辿り着き、そこからバスで、父親が収容されているという南部のナシリア刑務所に辿り着くが、収容者の中に父親の名前は無く、行方がわからず。そこからは、どこそこの集団墓地を探せと言われれば、それ以上の情報がないので従うしなく、集団墓地をハシゴして探し回ることに。バビロンまで来るも、結局見つからず。といったような話です。実際に戦乱による行方不明者が数十万人いて、似たような境遇の遺族がたくさんいるとのことです。大きな感動はありませんが、荒涼とした大地と、そこで暮らす人々の営みが感じられて、途中であった人たちとの交流も描かれていて、悲しみだけで終わらず、しみじみとした味わいのある作品です。イラクには映画産業が無いので(監督の話では崩壊したとのことなので元は多少なりともあったのでしょうか?)、役者という職業も無く、演じ手は皆、素人から監督が選んだ人たち。この人しかいないだろうと思わせる人選と、自然な演技。見習いたいものです。映像特典の監督インタビューが興味深かったです。映画産業が崩壊したイラクでの撮影の苦労は、我々の想像する以上のものだったことでしょう。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-30 17:47:48)

23.  独裁者と小さな孫 《ネタバレ》 とある国の調子こいた爺さん独裁者と、更に調子ぶっこいた孫男児の話です。独裁者が、官邸から街を一望しながら、電力停止の命令を発すると、街の灯りがすべて消えて真っ暗になり、孫も大喜び。孫にも同じように命令させて、何度もやっているうちに灯りが付かなくなります。ついに、反体制分子が蜂起したようです。独裁者は家族を先に自家用飛行機で国外に逃がしますが、孫息子だけは、爺さん独裁者と一緒に残るとダダをこねます。すぐに家族の後を追って国外逃亡するつもりが、味方と思っていた軍も反体制派に寝返ったので、官邸に戻れなくなり、国内を逃亡することになります。変装して、流しの興業者を装いつつ逃亡している間に、悪政によりすさんだ社会と、自分に対する不平不満を見聞きしてしまう という内容です。とてもシンプルな内容ですが、体制は、時が来れば、信じられないくらい簡単にあっけなくひっくり返るものであるという感じが良く出ていて、なるほど実際こんな感じなんだろうなぁと思いました。甘やかされて育った孫の、状況を飲み込まないお花畑なバカさ加減に、鬱陶しさが募っていき、しまいには殴りつけたくなってきます。まあ、それだけよく演じていると言うことができます。序盤だけ出てきて国外に逃げてしまう仲が悪くて罵り合う美人姉妹が、結構好き。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-06 19:16:16)

24.  レオン(1994) 《ネタバレ》 公開当時はとても話題になったので、見てないものの、設定はだいたい知っていました。当時はとにかくジャン・レノ演じる非情の殺し屋のイメージが強烈でした。しかし、ジャン・レノを見慣れた今見ると、ゲイリー・オールドマン演じる麻薬捜査官のイカれ具合、その役作りの方に惹かれました。ナタリー・ポートマンは、12才の子役で、ほぼ実年齢なのですが、子役と言うよりも、小さい大人というか、体は子供で、顔が大人なので、日本人目線で見ると、めちゃくちゃバランス悪いです。美人なんだけど特別可愛くは感じません。大人になってからの方が可愛くなるタイプだと思います。たぶん。まあ確かに弟ちゃんはかわいいので、仕方ないね。蛇足:鬼武者3はジャン・レノの無駄使いだったことを改めて痛感。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-02 19:38:48)

25.  ルムンバの叫び 《ネタバレ》 冒頭、死体となったルムンバが、語り部となっているのですが、何が何やらで、わかりづらかったです。死体からはルムンバの特徴である眼鏡が外されてしまっていて、顔もはっきり写されないので、後に出てくるルムンバと同一人物だと気付けなかったし、そもそも、なんの前触れもなくいきなり死体がナレーションを始めるとは思わないので、ただのナレーションだと思ってきいていました。作品を見終わって、いろいろな知識が得られた後に冒頭のシーンを振り返れば、演出としてけっして悪くはないと思えるのですが、もうちょっと、わかりやすいうまいやり方があったかなと。ルムンバが殺害された翌日には、土に埋められた死体は掘り起こされ、硫酸で溶かされたというエピソードがあるそうで(wikipedia調べ)、もともとそういう知識がある人が見ればまた違うのかとは思います。現地人による、いろいろな政党、政治勢力があり、権力争いをしているという構図が描かれています。100年ほど前に国王が暴虐の限りを尽くしていたことを考えるに、独立前なのに、それなりに教育が行き渡り、そこそこ民主化が進んでいたのだなと言うのが率直な感想です。主人公を演じた役者は、眼光鋭く、弁も立ち、写真で見る限り、本人に似ているようだし、適任者だったと思います。[DVD(字幕)] 6点(2023-02-25 17:25:31)

26.  サイレントヒル 原作ビデオゲーム「サイレントヒル」は実は未プレイ。その後のシリーズについては、「サイレントヒル2」はほぼリアルタイムで購入して、マルチエンディングのうちの1つのエンディングは経験済み。「サイレントヒル3」は途中までプレイ。それ以降のシリーズは未プレイ。なので、私のサイレントヒルのイメージは「サイレントヒル2」なのですよね。さて、映画作品についての感想です。サイレントヒルの町に入り込んだ後、最初の方に出てきた赤ん坊のような形状のクリーチャーのCG画像が、霧に包まれた静かな町のイメージと合わずイマイチだったので、かなり思いやられたのですが、杞憂だったようです。それ以外は、現実と超現実のバランスが良く、密度の高い芸術的な仕上がりになっていたと思います。1のオリジナルの話を知らないので何とも評し難いのですが、狂信的な宗教を道具として使うのは、実は個人的にあまり好きではないのですよね。腰を据えて深層まで抉ってもらえるならむしろうれしいですが、安易なテンプレートとして導入してしまうと、敵味方、善悪が分かりやすく別れてしまうし、狂信自体の心理はわりと理解しやすいものなので、わけのわからない不条理感とは縁遠い。後半、話の展開が宗教に絡んできて、オチを付けようと、説明的になってきているのが分かって、少し醒めてしまったところがあります。(蛇足)「ウォーキング・デッド」(TWD)のアンドレア役の人は、この頃はシュッとしてかっこよかったのね。TWDでそこそこイイ女的な扱いの謎が解けて納得。[インターネット(字幕)] 6点(2023-02-12 16:03:18)

27.  月世界旅行 《ネタバレ》 映画黎明期の作品ですが、作者の、人を驚かしたいという茶目っ気、遊び心がふんだんに盛り込まれていて楽しめます。カメラを固定した状態での舞台演劇になっているのですが、書き割りは絵画的で、幻想的でありながらリアルに描かれていて、コメディでありながら格調高い雰囲気があります。特に月に到着してから、地平線から地球が空を昇っていくシーンは、なかなか感動的です。月人とのバトルに発展しますが、次から次へと出てくる月人のやられアクションはショッカーの原型と言っても過言ではなく、当時としてはかなり画期的なものだったのではないでしょうか。評価したいところです。[DVD(字幕)] 5点(2024-02-09 17:33:24)

28.  過去のない男 《ネタバレ》 おやじ狩り的な暴漢に襲われて、記憶を失ったおじさんが、貧困コミュニティの中で生活し、おばさんに恋をするといったお話。時代設定は、金属製のオシャレな便器や、医療器具などを見るに現代なんでしょうけど、少し黄ばんで粒子の荒い、でも空だけはやたら綺麗な映像が、どこか郷愁を誘います。冒頭で理不尽な暴力がある以外は、底辺社会での男の生活を追う静かな作品。どこか小津作品を感じさせます。ご都合主義のジェットコースター的な展開からは最も遠い位置にあると言えます。それだけに、序盤の非現実的なコメディー描写が必要だったかどうか疑問です。この作品に描かれる貧困が、フィンランドの現実社会をどの程度反映しているのか、こちらに知識がないために判断できず、途上国の作品で描かれる貧困ほど、有無を言わせぬ強烈な切実感がなく、そういったところで、どうしても印象が薄くなってしまうんですよね。人間を疎外する硬直的な社会システムがテーマの一つと考えられますが、記憶がないというのは特殊ケース過ぎて・・・本来手厚い福祉社会システムの中で、どういう人間が網からこぼれて貧困に陥るのかの方に興味が行ってしまいます。ドキュメンタリーじゃないので、それを求めるのは違うかもしれませんが。[DVD(字幕)] 5点(2023-09-05 19:54:21)

29.  ブリキの太鼓 《ネタバレ》 3歳で自らの意志で成長するのをやめた男が主人公。第二次大戦下の自由都市ダンツィヒ(現在ポーランド領)がおもな舞台。彼の周りの人たちが、彼の奇行に翻弄され、ナチスの侵攻に翻弄される様子が描かれていきます。奇人の視点で奇妙な世界観を見せつつ、庶民の生活を見せつつ、戦争の影響も見せつつという感じですが、いろいろと欲張りすぎて話が散漫になっている気がします。主人公の彼は適役ですね。キモい狂気の幼児を良く演じています。レクター博士を彷彿とさせます。しかし・・・肌身離さずブリキの太鼓を叩き、奇声を発してはガラスを割るキモい狂気の幼児でさえモテモテだというのに、お前らと来たら・・・[DVD(字幕)] 5点(2023-03-26 15:46:33)

30.  ビフォア・ザ・レイン 《ネタバレ》 オムニバス3部構成。第1部は、海を背にした僻地に建てられた修道院を舞台にした話。第2部は、うってかわって、都会で写真誌の編集者として働くキャリアウーマンの話に。不意に襲う暴力の暴発しか共通点がないなと思ってたところ、第3部で、すべての話がつながるような構成です。イニャリトゥの「アモーレス・ペロス」に構成や雰囲気が似てるような気がしますが、本作の方が全然古いので、この手の作品としては先駆けだったのかも知れません。第3部でうまくつながって、なるほどと思う反面、第1部で目の色変えて少女を追っかけていたのに対して、第3部でいとも簡単に逃がしているなど違和感も残ります。日常の中の非日常をさりげなく切り出していると思うのですが、全体的に詰めが弱いというか。人の死が、印象に残ると言うより、逆に受け手を不感症にしてしまうようなところがあります。不意に訪れる理不尽な死のリアリティはあるのでしょうが、感情の方が追いつかず、あまり残らない感じです。[DVD(字幕)] 5点(2023-02-25 17:48:14)

31.  裏切りのサーカス 冷戦中のヨーロッパが舞台で、いかにもヨーロッパらしい色見のない渋味のある街の景色、IT化前のモダンなオフィスインテリアなどが興味深く、映像的には飽きることがありませんでした。ということで良質な映画だということはわかるので、気力を集中して鑑賞したのですが・・・なかなか頭に入ってこないんですよね。結構早い段階で、初見ですべて理解するのは無理だとあきらめてしまいました。登場人物が多く、でもそれぞれがあまり大きな役を負ってなくて、キャラが立っているわけでもなく、しばしば回想場面が挿入されるので混乱させられるし、リアルタイムでの緊張感があまり感じられない。そして、結局のところ、諜報組織のうちわもめという、とても狭くて閉じた世界の話なので、迫ってくるものがないんですよね。エンターテインメントとしてみると、消化不良です。だからといって、もう一度見たくなるようなミステリアスな謎も感じられない。でも、雰囲気は嫌いじゃないし、ロシア娘はイイ![DVD(字幕)] 5点(2023-02-17 18:03:07)

32.  スノーデン この程度のスパイ活動は、アメリカならやってるだろうな思う話なので、衝撃度としてはそれほどではなかったです。諜報員が自分の担当プロジェクトを有利に進めるために、特定の個人を狙い撃ちにして個人情報を取得し、有利な関係を築くなど、極めて非生産的で、みみっちい活動を行っていることの方が大きな驚きだったかも知れません。実話なので致し方ないのですが、エンターテインメントとしては、手に汗を握るような緊張感はなく、あまり面白くはなかったかな。ルービックキューブは出来過ぎだなと思いましたが、調べたところ事実ではなく演出だったようです。悪い演出ではなかったですけど。[インターネット(字幕)] 5点(2023-02-07 17:03:16)

33.  太陽がいっぱい 《ネタバレ》 ひどく昭和の匂いがする映画です。また、ひどく映像が小汚いです。昭和的な、安っぽくて埃っぽい小汚さが、うまく再現されているのではないでしょうか。部屋の中に蝿が飛んでたりしますし。安っぽくて埃っぽいのは、たぶん、カラー映画がまだ小慣れていなくて、しっとりとした落ち着いた色がうまく出せなかったんでしょうね。アラン・ドロンがパスポートを偽造するシーンだけは、幼い頃に、テレビで、そこだけ切り出したものを見たことがあったのですが、そのときに勝手に想像した背徳感や、スリルや、ドキドキワクワク感をあまり感じることができなかったのが、少し残念です。[DVD(字幕)] 4点(2024-02-01 17:24:03)

34.  アメリ 《ネタバレ》 少女時代に、勉強はすべて母親に自宅で教えられ、学校に行かせてもらえなかったため、友達ができず、コミュニケーション障害ぎみの若い女性が主人公です。基本コメディーで、主人公がコミュ障ゆえに話してコミュニケーションを取る代わりにいたずらをするという設定なのですが、どちらかというとコメディーを成り立たせるための後付け設定で、コミュニケーションをテーマに深く掘り下げるという姿勢はなく、切実感やリアリティとは全く無縁で、最後は恋愛成就のハッピーエンドとなっています。そんな中で、コメディーの主たる部分が、「そのいたずら犯罪ですから」と苦笑いしながら突っ込む程度しか楽しむすべがないのが辛いところでした。色恋についても途中すっとぱしてバッコンという感じで、設定とマッチしてないような気がしました。風変わりな脇役達の雰囲気は悪くなく、話の転がし方は巧みで、特に証明写真にまつわる日常系ミステリを絡めた部分は見事なのですが。[DVD(字幕)] 4点(2023-08-03 20:05:16)

35.  レバノン 《ネタバレ》 1982年のレバノン内戦を、イスラエル軍の戦車の中からの視点のみで描いた作品。戦場にいながら視界が限定され、戦況がわからないことによる焦燥感、外界で起きている凄惨な現実と、その実感が伴わない疎外感、などが表現したいところだったと考えられるのですが、限られた視界で、いかに観客に状況を把握させるか、エンターテインメントとして成立させ得るか、というジレンマに陥り、戦車からの狭いスコープ視点の動きに合わせて、外界の事象を都合よく不自然に配置するような本末転倒なことになり、なんとも中途半端な出来になってしまったなという感想です。スコープからの外界の情報量を半分以下に削るか、観客には俯瞰させて戦車外の映像も見せるか、どちらかにした方がよかったかなと思いました。[DVD(字幕)] 4点(2023-07-10 19:07:04)

36.  11'09''01/セプテンバー11 《ネタバレ》 <1.イラン>5:たわいのない話の後ろに、教育の大切さであったり、情報の不均衡であったり、遠すぎて肌で感じることができない政治的意思の影響であったり、子供の環境適応能力であったり、生命力であったりが感じられます。 <2.フランス>3:手紙をタイプしているときに、テレビが点けてあって、その中に911のビル崩壊映像が映っているのが、随分不自然だなと思いました。 <3.エジプト>3:USA!な人たち以外にとっては、「>>1 うん、知ってた。」という内容で、ここまでわかりやすく主人公に言葉で説明をさせると、ベタベタで深みがまったくなくなることがわかりました。映像作品と言うよりは、プレゼンテーションですね。 <4.ボスニア・ヘルツェゴビナ>3:9・11発生時の各地の反応という意味では、11作品の中で、最も作り話っぽくないとは思いますが、その分ほとんど印象に残らないというのも事実です。9・11と言えば、まずは何より映像の衝撃なのですが、みんなでラジオに聞き耳を立てているというような世界もあったのだなあと。 <5.ブルキナファソ>4:他意がなく、一番わかりやすいです。笑えますし。伝統的な武器の方が恐いし、痛そう(笑) <6.イギリス>5:長編映画が何本も作れるような題材を短い尺によくまとめたなと思いますが、予備知識がない中での初見では、さらりと流れてしまう印象。何回か見直すと理解が深まります。 <7.メキシコ>4:生の素材を使っているので緊迫感はあります。作家としてオリジナルに作った素材はないのですが、それでも個性を放っているので、短編集の一篇としてはありかなと思いました。 <8.イスラエル>4:技術的には一番頑張っている作品で、役者も熱演しているのですが、映像が綺麗すぎて、嘘くさいんですよね。グロテスクさと緩急が足りないのかな。 <9.インド>4:テーマに沿った題材を飾ることなくひねることなく扱った作品です。面白みには欠けますが、実話に基づいてますから重みはあります。 <10.アメリカ>8:この話が9・11とどう関係するのか?この発想は凄い。そして構成力も凄い。都市の表と裏、光と影の対比が、都市の懐の深さを感じさせる。素晴らしい。 <11.日本>3:体験した戦争を語るには、第二次世界大戦まで遡らなければならない。と言うことは、その間、平和だったと言うことで、幸せなことなのですが、こと、このテーマで表現をする際には、不利に働いてしまったかなと。そう考えると、これが日本の精一杯ということで、あまりけなす気持ちにはならないのですよね。[DVD(字幕)] 4点(2023-04-03 20:04:54)《改行有》

37.  まぼろしの市街戦 《ネタバレ》 ある街にドイツ軍が時限爆弾を仕掛け、イギリス軍通信兵の主人公が、爆弾を探し出して解除する役目を負います。一般市民は街から逃げてしまい、派手な格好をした精神病患者が街に繰り出します。彼らは、自分が貴族や将軍や売春宿の女将の生まれ変わりと思い込んでいて、主人公もハートのキングになりきって、彼らとうまくやりつつ、任務の遂行をめざすというような話です。ヨーロッパの古びた石造りのモノクロームの街と、色とりどりの服をまとった精神病患者達の饗宴(狂宴?)とのコントラストが美しいです。ただ、かなりわざととらしい喜劇仕立てなので、見る人を選ぶと思います。私としては、苦手な部類でした。ヒロインはピチピチでかなりカワイイです。[DVD(字幕)] 4点(2023-03-08 18:40:57)

38.  燃ゆる女の肖像 《ネタバレ》 フランスの時代もの。主人公の女性画家が、雇われて孤島に出向き、お屋敷に住むお嬢の肖像画を描くという話。屋敷は海にほど近く、東尋坊のような崖がありつつ、広い砂浜もあるというちょっと不思議な地形。シーンの大半が屋敷の中で、母娘+下女と女画家の4人の女が主要人物で、男はほとんど登場しない。石造りの屋敷の閉ざされた空間の中での出来事が続く中、きまぐれにも暴風吹きすさぶ海辺に向かっては、また戻るというような具合で、流れる時間をゆったりじっくり描写するという作品。落ち着いたいい作品だとは思うのですが、エンターテインメントとして面白いかというと、うーんとなってしまいますね。まったく予備知識なしに見たので、展開自体は驚けましたが、共感や特別な感情が湧き起こらないままに終わってしまった感じです。落ち着いた作品なので枯れた巨匠の作品かなと思いつつ、後で調べると監督は女性でした。本作の屋敷のお嬢役と別れたばかりとのこと。そういうクリエーターの個人的な情報を事前に知らなかったのは、作品を鑑賞するうえで、よかったかなと思います。[映画館(字幕)] 4点(2023-02-13 18:57:57)

39.  愛のコリーダ 《ネタバレ》 テーマがチンポコということもあり、とんだチンポコ映画になっています(いい意味でも悪い意味でも)。阿部定事件がモチーフになっています。最近のしおれた役柄を見慣れていたので、藤竜也が若くて威勢がいい角刈りで最初は気持ち悪かったのですが、それにはすぐに慣れて、だんだん可愛くさえ感じてきます。それと反比例して、主演女優が鬱陶しくなってきます。これは本当に残念なことで、申し訳なくさえ思うのですが、一瞬たりとも色気を感じることができませんでした。しゃべり方が大きいんでしょうかね。時代劇的女言葉が板に付いてなくて、すべての台詞が一本調子でべたぁっと間延びしていて、台詞が動作や感情と完全に分離してしまっているんですよね。意図してやっているか否かに関わらず、結果的に、とてつもない大根演技に見えてしまいます。その一方で藤竜也が、ほぼ現代語で緩急を付けて、自然な演技をしているので、余計それが目立ってしまって、どうしてこんな事になっているのかと、とても気になってしまいました。映像は海外を意識した日本的なものとなっており、丁寧につくられていて美しいです。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2023-10-31 18:48:24)

40.  ある歌い女の思い出 《ネタバレ》 王家の召使いの娘として育った歌姫(主人公)が、父親のように慕っていた王家の跡継ぎの訃報を聞き、廃墟になった王家を訪れ、彷徨いつつ、王家で過ごした娘時代を回想するという話です。主人公は、現在ではせいぜい20台後半、回想シーンでは10台後半といったところでしょうか。主人公だけ、時代に応じて別々の役者が演じているのが、まず不自然で、混乱を誘います。そして、ただひたすら、王家の日常の一端を回想するだけなので、かなり退屈で、とてつもなく長く感じてしまいました。役者は良く演じてると思います。少女時代の主人公は健康そうで愛嬌のある、奥山佳恵系統。[DVD(字幕)] 3点(2023-04-09 13:08:20)

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