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プロフィール
コメント数 377
性別 男性
自己紹介 映画業界で仕事している関東在住の独身です。
いつも楽しく皆様のレビューを拝見しております。

食わず嫌いはしません、オールジャンル見ます。
前評も気にしません。
常に新鮮な気持ちで作品と向き合います。

今後とも宜しくお願いします

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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  憎しみ 政府や国家権力に対する不満や怒りを「暴動」という形で訴える。私たち日本人には真似できないことかもしれないが、それが国民性の違いといえる。 物語は、ボブ・マーリーの曲と共にそんな暴動シーンから始まり、人種・移民問題、貧富格差、犯罪や暴力などフランスが抱える社会問題を浮き彫りにしていく。とはいえ、力説しているわけでもなく、説教ぽさもなく、低所得者や移民が多く暮らす団地地区を舞台に、そこで育った幼馴染の若者たちの日常をドキュメンタリー風にさらりと映しながら、現代社会の歪みを淡々と描いている。 ヴィンツ、サイード、ユベールを中心に仲間内でじゃれ合ってるかと思うと、すぐ口論になったり、子供じみてるようで、投げやりな態度、でも何か生き方や自分を変えたいと体中にエネルギーを溜め込んでいて、些細なことですぐキレる。常に暴力や犯罪と隣り合わせの頽廃的、刹那的な若者たちの姿が実にリアル。「こんな生活から脱するんだ」という心の叫びが生々しく、「落下が問題ではない。着地が大切なんだ」というフレーズもテーマを明確に表しており、観ている側に痛いほど伝わってくる。若者たちの会話(フランス語が分かると)も面白く、モノクロの映像と音楽もカッコいいし観る側をずんと惹きつける。[DVD(字幕)] 10点(2012-05-18 01:00:18)《改行有》

2.  グレート・ブルー 《ネタバレ》 エリック•セラの神秘的なBGM、そして美しい海の空撮が 一気に別世界へと連れていってくれる。まさに魅力的なシーンである。 (あの「レオン」とある意味で入り方は似ていますね) モノクロームで表現された少年時代は幻想的でもあるが、それがジャックの 思い出であり、トラウマでもあると思う。 海とイルカを愛するジャックと負けず嫌いのエンゾという 対照的な2人の対決で物語は進んでゆく。 完全版ではジョアンナとの恋愛模様が追加されており、 ジャックの苦悩やまたエンゾの立ち位置も明確になっているが ジャックが海の底で佇み夢想するシーンなど、とりわけ オリジナル版のほうが想像力をかきたててくれる。 ジャックの追い求めていた答え。それがあのラストシーンへと 繋がっている。なんというロマン溢れる最後だろう。 まさにこれは男の映画である。ああ感動![DVD(字幕)] 10点(2010-11-01 23:53:22)(良:1票) 《改行有》

3.  レオン(1994) 《ネタバレ》 公開当時、劇場で観て涙をボロボロ流しました。公開から10年以上経った今観ても当時の感動を忘れさせないパワーと魅力に溢れ、自分自身が映画ってやっぱりいいなぁと改めて実感させてくれた生涯でも指折りの作品です。なんといってもマチルダ役に抜擢されたナタリー・ポートマンの可愛らしさ!2人が有名人の物真似をするくだりはすごく好きです。完全版では、2人の生活シーンが増えて長尺になってるためより一層二人の関係性に感情移入しちゃいます。悪役刑事のゲイリー・オールドマンの怪演ぶりも凄まじかった。冒頭の裏切り者かどうか調査するシーン。入り口付近の暖簾を両手でかき分け、薬?の有無を耳で中を確認する仕草から、それを噛み砕くシーンはホント鳥肌。そしてレオンとマチルダの別れに号泣。。大地に根を生やし普通の人生を望んでいたという素晴らしいラスト。ベッソンと名コンビのエリック・セラの曲も作品とよくマッチしてたし、やっぱり、スティングの「シェイプ・オブ・マイ・ハート」名曲ですね。これ聞くと切なくなるのは私だけではないはず。。 【2020年06月02日 劇場にて再鑑賞】[映画館(字幕)] 10点(2007-09-02 14:20:12)《改行有》

4.  ビューティフル・デイ 映像も音楽も良い。 台詞も少なく、フラッシュバックや事後の事象など 直接的な見せ方ではなく、あえて間接的な表現方法を用いてるのも特徴で 好感が持てる演出です。 本作品、一言で表すなら「感じて視ろ」ですかね[ブルーレイ(字幕)] 9点(2018-12-05 01:12:39)《改行有》

5.  アンジェラ(2005) 《ネタバレ》 翼が生えて天に帰ろうとするアンジェラに 別れたくない、愛してると必死にしがみ付く ラストは名シーン。 今度は誰かのためでなく自分の気持ちに正直に なり、アンドレと人生をつくっていくことに 決心したアンジェラ。 こういうファンタジー・ロマンスは好き。 一歩間違えばコントだけど、その微妙なラインの 上に成り立っている。 白雪姫?ではないけど古典的な題材を 現代風にしたあたりが上手い。 小ネタ的だけど「OK,OK」「そのOKはやめろ」「OK」ていう 会話劇はレオンとマチルダの関係でもありましたね。 ベッソン監督好きなやりとりなんですかね(笑)[DVD(字幕)] 9点(2011-01-09 23:02:34)(良:1票) 《改行有》

6.  レスラー ミッキー・ロークかっこえぇー!! 90年代に猫パンチなどと揶揄され、日本を失笑の渦に巻き込んだボクサーへの転向、 その後、俳優としてもパッとせず随分長い間影を潜めていた彼でしたが。。 それがし、今作品の彼はすごく輝いてみえます。勿論、当の本人の事なぞ経歴程度しか知らないわけですが、彼が幼少時代の頃に両親が離婚し母親に引き取られた時分の事と本編における父娘との関係、そしてプロレスラーとし全盛期だった頃との比較などなど、本人の人生とダブってみえてしまった。それが役にピタっとはまったのかまさに適役。 整形を繰り返したが故のボロボロの顔も一層渋くみえ貫禄すら漂う。スクリーンに映る彼の佇まいには哀愁すら感じました。 自分にはこれしかないという決意を胸に“生きた証”を残した彼から勇気を与えられた。 落ち込んだとき観ればまだ自分はがんばれるって言い聞かせられる。 ミッキーには、彼しか演じられない個性ある俳優人生を今後も続けてほしいと願う。 応援してるよミッキー・ローク![DVD(字幕)] 9点(2010-01-30 20:30:02)《改行有》

7.  汚れた血 《ネタバレ》 “アレックス3部作”と呼ばれる作品の中では一番好きです。ハレー彗星が近づく近未来が舞台。そして、愛の無いSEXをすると感染してしまう奇病などSFっぽい設定であるが、それが物語に直接関わることはない。単に動機的な位置づけとして扱われていることからもそう言える。病気とも無縁であり、アンナに一方的に恋心を抱くアレックス。利用されていることも知らず協力してしまうことからも、3部作通じてそうだが、アレックスは本当に純粋であり、自分の直感を過信して行動している。この作品ははっきりいって相当なロマンチスト向けであり、そこに直感的ではなく感覚的に共感できるか否かでしょう。私は後者であったため存分にその世界観を楽しめた。一目惚れしたアレックスの大恋愛であり、彼の心理、行動をちくいち観ていると切なさやら訝しさが伝わってくるのが良い。そして、モノクロームの夜のシーンは神秘的で美しく、髪をなびかせて去るシーンも印象的でした。また、個人的なことですが、劇中に登場するフランス産のタバコに憧れて同じものを吸い始めたのもいい思い出です。 [DVD(字幕)] 9点(2009-07-03 11:48:22)《改行有》

8.  マルホランド・ドライブ 個人的には、リンチ映画の中でもBEST3に入るくらい好きな作品。単純な娯楽作が大好きで、不条理劇が嫌いな方にはお勧めできないけど、今までリンチ映画を観て来て、リンチの作風が好きな方にはべったりとその世界観に浸れます。ナオミ・ワッツとローラ・ハリングというキャスティングも良かった。内容については、色んなサイトで論議されているようですが、見る側の思考・判断でいかようにも考えられますね。実際は、リンチの頭の中を覗いてみないと真実は分かりませんが・・・(笑)。年に1回はまた観たくなる中毒性。[DVD(字幕)] 9点(2008-05-10 09:46:11)

9.  ミックマック お腹を抱えて笑うというよりもクスクス、ニヤニヤしてしまうコメディ。 あまりにも楽しい映画であっと言う間に時間が過ぎて、エンドクレジットが恨めしく思ったくらい。「アメリ」のようなキッチュでポップなカラーテイストも完全に作品の世界観に溶け込んでるし、BGMもgoodチョイス!さりげなく反戦、兵器反対のメッセージを含ませてる点も全然嫌らしさがなく、物語冒頭に兵器会社の演説を聞いてたバジルが涙を流すシーンがとても印象的でした。最後は直接手を下さず社会的制裁を加えてて締めくくるあたりも良かった。[DVD(字幕)] 8点(2011-12-02 22:53:59)(良:1票) 《改行有》

10.  ジョニー・マッド・ドッグ 《ネタバレ》 一言で表すなら“すごく恐ろしい作品”。 今も世界のどこかで紛争や内戦は続いている。大人たちのエゴで戦争の道具として利用される少年たち。対立民族というだけで女・子供、年寄りまで畏敬なく殺される。正直見ていて胸クソが悪くなると同時に一瞬にして人生を奪われる恐ろしさを感じてしまう。 しかしながら、平和な日本で生まれ育った私としては、素直に観れないのだ。 よくリアリティという言葉が使われるが、それは本当に体験した者のみが語れる言葉であると思う。この作品は単なる群雄割拠の戦争ものではない。傍観者でしかない私には、この作品から命の尊さというものを改めて知ってほしいという願いが切実と伝わってきた。[映画館(字幕)] 8点(2010-05-17 11:23:18)(良:1票) 《改行有》

11.  96時間 明快なストーリー、魅せたい部分がはっきりしている非常にメリハリのきいた作品。 物語はテンポよく進みすぎるため一気に見れちゃいます。 リーアム扮する親父、愛娘のためなら何でもするムチャクチャっぷりで、事件に関係のない元同僚の奥さんをあっさっり撃つし、悪党に対してはとことん容赦ない。一切のためらいなく即殺するあたりが妙に気持ちよい。ほんと強ぇ~からこっちは俄然応援してしまう。ストレスなく気軽に観れる王道アクションです。[DVD(字幕)] 8点(2010-03-11 12:52:33)(良:1票) 《改行有》

12.  勝手にしやがれ この作品を初めて観たのはもう20年以上昔の事。 当時、映画を勉強していた傍らという理由もあるが、ヌーヴェル・ヴァーグくらいは知っておかないと駄目だよな程度で入門編として鑑賞。 落ち着きのないカメラワーク、ぶつ切りな場面転換、そっけないけど妙に洒落た台詞回しなどなど、当時としては斬新かつ実験的な手法に一定の評価を得られたのだろう。 そういう自分も、商業的な作品ではない寧ろ自己中的ともとれる作風に憧れていた。故に観葉植物的なまなざしで幾度となく見返したものです。「パットリシア~♪」などと口ずさんだり(笑)ジャン-ポール-ベルモントがアホ過ぎて好きだったり、街角の歩くシーンが素敵に見えたり、物語とは関係無いとこが一番見所だったり。曖昧さ加減が絶妙なバランスである。 他の映画ならきっと退屈してしまうかもしれないけど、この作品にはそういう魅力が詰まってるから惹きつけられるんだと思う。今時分改めて見直してみたが、普通に楽しく観れてしまう。これが私の性なのでしょうか。 自分の脳に大フィット。好きなものは好きです、やっぱり♪[DVD(字幕)] 8点(2010-01-28 20:58:21)《改行有》

13.  タクシデルミア ある剥製師の遺言 《ネタバレ》 毒っ気たっぷりのビジュアルにまず心を奪われた。これがこの作品に一番興味を惹かれたポイントです。 物語は父子3代の人生を描いてます。最初のエピソード一兵卒の男は、ひたすら自慰をしている男で妄想癖があり下品なのだが、その妄想にでてくる世界がこれまたえげつなかったりする。最後は撃ち殺されて終わりと救いがない。 そんな駄目男によって生まれたのが大食いチャンピオンの2代目。 夫婦そろって大食いでゲロを吐きまくる。とてもじゃないが食事中には見れない。とにかくいつ何時でも物を喰っているのだ。 で3代目が剥製師。昔の自慢話ばかりする今では太りすぎて身動きのできない父親の面倒をみている。結局、愛想をつかして出て行った後は、自分が調教していた飼い猫に食われるというオチ。父親を剥製にし、そして自分自身もという最後は目を疑うほど強烈なシーンで目に焼きついてしまった。 作品全体をとおして描かれているのは誰しも持っている人間の欲望ではないだろうか。 その欲望自体も人によっては性欲であったり食欲であったりと様々でしょう。 ひとえにこの作品を評することは難しいけどもいろいろ考えさせられ、そういう意味でもすごく印象に残った傑作になりました。 [DVD(字幕)] 8点(2010-01-16 15:28:28)《改行有》

14.  マーターズ(2007) 《ネタバレ》 何気ない会話、幸せそうな家族が迎えるよくある朝の風景である。 そこへ突如、猟銃をもった少女が、子供、女容赦なくその家族を皆殺しするという驚愕のシーンに面食らった。 こんな幸せそうな家族を襲うのは何故か?少女自身と同じ年くらいの子供までも撃ち殺すシーンがあまりに衝撃過ぎて、ちょっと頭がパニックになってしまい整理が追いつかないのだが、その関連性にすぐさま気付く。全身傷だらけの少女が逃げ惑うファーストシーンも充分インパクトある入口だったが、説明にならないエピローグをタイミングよくみせ、要所で観客の注意を惹く。この監督、実にストーリーテリングが巧みだと思った。 「奴」の正体の明かし方も言ってみれば単なる脅かしに過ぎないが、自傷行為を続ける彼女としっかり辻褄が合ってくる。 死と生の境界(或いは死後の世界)をみる術をみつけようとする変態教団の存在が明るみになるにつれ、正直、物語についていけなくなるのだが、それ以上に惹きつける要素がこの映画には備わっている。それは拷問を受け続ける少女の痛々しい姿ではなく、理想を求め続ける限りない人間の欲望を垣間見れるからではないかと思う。 覗き見るという行為そのものが快感であると同時にそれをさも擬似体験させてもらってるような感覚を与えてくれてるような気がしたから不思議だ。 クライマックスはある種のカタルシスを覚えたものだが、観る方を選ぶ、いや観てる人を選ぶといったほうが正しいかもしれない? [映画館(字幕)] 8点(2010-01-10 16:53:13)《改行有》

15.  屋敷女 《ネタバレ》 ここまで容赦ない内容だとは思わなかった。寸分たがわぬ過激な描写でここまでやるか!って思うほど。またその際に挿入される効果音がメッチャ怖いし、殺人鬼役のベアトリス・ダルのキレっぷりも凄かった。物語冒頭の交通事故で凡そ犯人の動機は予想できてしまうんですが、終盤のゾンビー警官含めた殺し合いには意表を付かれました。全編、赤いトーンの照明なんかはD・アルジェントを意識されてるのかな。序盤の窓ガラスごしのシーンの陰影はある意味芸術的な怖さを醸し出していましたね。いやぁ~この救いのなさは最怖でした。[DVD(字幕)] 8点(2009-01-18 11:58:33)(良:1票)

16.  ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 理屈ぬきに面白かった!一見無関係と思えるエピソードが収束していく終盤へのアプローチは見事!よく寝られた台本、そして登場人物も個性豊かで見ていて飽きない。パロディ要素も満載なので、映画好きならクスっと笑えること請け合いです![DVD(字幕)] 8点(2008-12-09 15:55:40)

17.  ターミネーター2 当時は、これまで公開された映画の中でCGカット数は最多だったそうな。CGでこんなことまで出来るんだなぁと歓心したのを覚えている。今でこそ観れば別に珍しいものでもないが、当時はとにかく衝撃を受けた。「アビス」でT1000の前身ともいえる映像を作り出したジェームズ・キャメロン監督は、スゴイ!「タイタニック」以降、世に作品を出していないが、なんでも次回作は、“誰も見たことの無い映像をみせてくれる”と、何かのインタービュー記事が雑誌に掲載されていた。非常に楽しみだ。[映画館(字幕)] 8点(2007-12-14 13:35:35)

18.  ぼくの伯父さん とてもシュールでいて、フランス人監督らしいお洒落でセンスのあるコメディ作品。思わずサイレント映画と思えてしまうほど会話は少ないです。笑いといってもMrビーンみたいに分っかりやすいコテコテなギャグではなくって、ちょっと唇を曲げる程度のクスっていう笑い。けっこう古い年代に製作された割には、ハイセンスな世界観で、それを見ているだけでも楽しかったりします。作品として、又、コメディ映画として“オチ”を求めない方にお勧めの作品だと思います。[DVD(字幕)] 8点(2007-07-29 12:44:59)

19.  リヴィッド 《ネタバレ》 前作「屋敷女」で過激な暴力描写と展開に度肝を抜かれたわけで、今作では、どんな地獄絵図を用意しているかと思いきや、意外や意外、所々グロいシーンはありますが、倫理的にも前作と比較にならない程落ちついた印象です。 寝たきりの老婆が住む古びた屋敷に、隠された財宝目当てというおバカな動機で忍び込んだ主人公達に想像を絶する恐怖が待ち受ける、というB級ホラーファンが手拍子で喜びそうなくらい至極単純な大筋なのですが、照明やカット割りなど撮り方が実に巧く、単調ながらも飽きさせない。所謂ゴシックホラーのツボをしっかりと押さえている。 特に、老婆の一人娘アナが人形っぽくカクカク動くあたりがすごく怖かった。 ネタバレですが、この屋敷に住んでいる老婆、あの有名なホラー映画「サスペリア」の某バレエ学校出身というのが判明するんですが、イタリアンホラーの帝王ダリオ・アルジェントの大ファンという監督本人の談話もあり、どうりで雰囲気がそれっぽいと思いました。 技法だけに留まらず、唐突で脈絡のない様な展開はまさにアルジェント流。主人公の介護指導員がいきなり少女を殺してしまう伏線があるんですが、老婆の輸血用?それとも一人娘アナのため?前述、「サスペリア」の伏線もあるんで、この老婆自体が魔女の生き残りなのか?はたまた吸血鬼、別の化物なのか?でもアナは日光を浴びれないらしいとこを見ると吸血鬼なのかな・・・う~ん分からん。ほかにも、一人目の首を切られてしまうシーンで出てきた少女たちは何?生徒たちの幽霊か何か?まぁ結局正体不明で謎のままなんですよね。。それが狙いなのかな?? それと、主人公の巨乳美少女クロエ・クールーちゃん、両目の色が違うという設定で、エキセントリックな雰囲気と相まってすごく良い感じだったんだけど、この子の一挙手一投足が思い切りがいいというか、優柔不断というか、アナと体が入れ替わったのに平然としてたり(普通は動揺しそうなもんですが・・・)、ちょっぴり理解に苦しんですが、可愛いから許してしまう(笑)そういえば、ベアトリス・ダルがこの子の母親役で夢か妄想にでてくるんですが、「屋敷女」の強烈な印象が焼きついていたので、クライマックスで何かあるのかなぁと期待してたんですが何もなくて残念。 最後は、なんともいえない空虚感が漂うんですが、ファンタジーホラーというこの手の作品に相応しい最後ともいえる。 [DVD(字幕)] 7点(2013-01-20 22:49:10)(良:2票) 《改行有》

20.  メランコリア 《ネタバレ》 妹思いの姉、カッコイイ旦那、祝福してくれる友人や親族たち。こんな立派な屋敷で豪華絢爛な結婚式・披露宴をやれるなんてホント幸せものですよ。でも、そんな周囲の気持ちとは裏腹に、ありがたみすら気づかず問題行動ばかりする主人公ジャスティンは紛れもない重度の欝病です。良識ある人が見れば普通はイライラします。 特に冷めた言動の母親然り、この母にしてこの子有りっていう感じですが、この結婚式の前半部分がとりわけ秀逸であり、長丁場とも言えるこういう伏線がじっくり描かれてるから故に、終末的な後半部分をより引き立てています。前半ではいたって正常であった姉の旦那。天体望遠鏡をみながら惑星が衝突するのを知ってか知らずか一抹の希望を打ち砕かれた瞬間、その直後信じられない行動をとるわけですが、人間ってのは何がきっかけで豹変してしますかわからない、まかに感情を持ち得た生物だと言わしめている。また、これまで冷静だった姉も取り乱しはじめるあたり、ジャスティンとの気持ちの揺れが逆転しちゃってる点も狙いなのだろうか? 冒頭の地球滅亡のシーンと後半のクライマックスあたりはシンクロしているわけですが、幻想的なシーンはとくかく美しい。幸せとは格も儚く崩れ去ってゆくものなのか…と絶望すら感じてしまい、何とも言えぬ重苦しいの展開なのにも関わらず、一瞬たりとも目が離せないのは、すでにその人物に感情移入しているからに他ならない。それは誰しもがもっている感情を上手くフィードしたラース・フォン・トリアー監督の演出力なのかもしれない。現実と非現実とは紙一重とはよく言ったものだ。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2012-12-25 21:27:39)(良:1票) 《改行有》

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