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1. アドルフの画集
本作の一番の目の付け所は、「芸術+政治=権力」という主張(今でこそ「悪」や「全体主義」の象徴に見えますけど、ナチス時代の制服やその他諸々のデザインは、世界的にも突出してカッコ良いですよね)。キャンバスの上で自分を表現することに挫折した芸術家は、現実世界をキャンバスに、政治力を絵の具として、第三帝国という理想の芸術を具現化しようとした訳です。しかし、劇中でその片鱗が見えるのは終盤の一瞬だけ。これは勿体なかった。原題からマックスが主人公であることは重々承知してますが、それにしては彼のキャラクターに中途半端さや弱さが目立つ(あの寸劇の意味も不明)。また、画廊の得体の知れない雰囲気にばかり凝って、その他(特にヒトラーの演説)の演出も弱かったと思います、5点献上。[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-05-13 00:03:17)
2. アンダーワールド(2003)
吸血鬼一族と人狼一族の戦いに禁断の恋を交えたアクション・ムービー。一緒に観た女性が「デビル・メイ・クライ」にそっくりだと言ってましたが、私はそのゲームを知らないので問題無し、と思いきや、私にとってもこの映像や超身体能力のワイヤー・アクション&CG等は見飽きた物ばかり。ってか、吸血鬼と狼男の戦いがほとんど銃撃戦ってのもどうかと思う。唯一の救いはケイト・ベッキンセール。「パール・ハーバー」の下品な尻軽女からは想像もつかないカッコ良さで、哀しみの女ヴァンパイアを演じてます。黒のレザー・スーツはキャリー・アン・モスよりも断然イケてます、3点献上。3点(2003-10-25 15:49:59)
3. アンダーグラウンド(1995)
ジュネ+キャロ作品に近い作風で綴る「フォレスト・ガンプ」のアンチテーゼ(?)。第二次世界大戦から現代までの旧ユーゴスラビアが辿る悲劇的な歴史を、滑稽なる大河ドラマで体感させてくれるカンヌ映画祭パルムドール受賞の傑作。しかし惜しい、惜しすぎる! 最後の最後まで完璧だったのに…。この映画のメッセージは映画自体でいやと言うほど解るので、ラスト3~5分程カットしてくれていれば文句なしの10点。だからと言って傑作に変わりはないですけど、すんなり終わらせて感動に浸らせておいて欲しかった私としては、残念ながら9点献上。9点(2002-02-24 19:07:57)
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