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【製作国 : イタリア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. ドリーマーズ とにかくエヴァ・グリーンのオッパイ(映画後半は、この人ほとんど裸)と、久しぶりに見た画面全体を覆うボカシ(その向こうは男性器の大写し)の印象しか残らない。本作のベルナルド・ベルトルッチは、男女三人の裸と風俗描写にしか興味が無く、肝心のマイケル・ピットの内的成長なり変化なりを完全無視。これでは彼は主人公じゃなくて唯の狂言回しです。では、一卵性双生児だと言い張る二人が物語を牽引して行けるかと言えば、さにあらず。自ら外界の情報を遮断して自堕落に生きる人間に、裸以外の魅力等あろう筈もありません。映画狂というのも、この二人にとっては現実逃避でしかない。そういう意味で彼らは「ドリーマーズ」でした。そういうことで、充分お腹一杯になるエヴァのナイス・バディに+1点して、5点献上。[DVD(字幕)] 5点(2006-05-13 00:04:44) 2. 永遠<とわ>の語らい 《ネタバレ》 (私もちょい長め) これ、ラストが無かったらホントに唯の(しかも少々退屈な)地中海クルーズ映画。比べるのも何だけど、作品の印象としては「DEAD OR ALIVE/犯罪者」に近い感じか。マノエル・デ・オリヴェイラとしては、確かに「世界情勢」のメタファーも意図したんでしょうけど、私自身はもっとドメスティックな皮肉(もちろんポルトガルにとって)を感じました。この母娘の史跡巡りは、言い換えれば戦場跡地巡り。未来を担う子供は、その地を踏む度に教訓を得ようとしてるのに、インテリで能天気な大人は「それは遠い過去のこと」と繰り返すばかり。自国の国力や文化の自慢大会と化している「西側クラブ」への入会も、一旦は辞退するものの“captain”のプレゼントに抗しきれず、半ば強制的に参加させられてしまう(この時、ポルトガル語だけが放棄させられる)。そしてポルトガルは「アメリカからの贈り物」によって危機に見舞われ、初めて「それは遠い過去のこと」ではなく、「今現在も続いていること」であると悟るのです。しかし、全ては遅きに失する。エンドロールが終わるまで映し出されるジョン・マルコヴィッチの表情こそ、目の前で起こってしまったことを理解できない「善意のアメリカ人」の顔なのです、7点献上。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-05-13 00:04:16)(良:3票) 3. とまどい 《ネタバレ》 何だかなぁ、観てるこっちが戸惑っちゃう…。そもそも、本作に登場する一体誰が戸惑ってたんだ? 映画を観た限り、「とまどい」と言うよりは確かに「躊躇」と言う方が近いと思う。ストーリーはプラトニックな旦那と妾の物語って感じ。肉体関係は最後まで無いにしろ、「ネリーとアルノー氏」の関係は明らかな愛人契約。しかし二人とも納得づくの筈なのに、また、途中からはお互いに愛情さえ芽生え始めた様なのに、関係は一向に発展していかない。抑制された男女間に発生するサスペンスや、若しくは女性の自立を描いた映画でもなさそう。もちろん直接的なエロ・シーンも無い。そしてエマニュエル・ベアール演じる主人公・ネリーに、私は映画の始めと終わりで変化を感じることも出来ませんでした、4点献上。[CS・衛星(字幕)] 4点(2006-04-09 00:02:11) 4. トロイのヘレン もちろん基本ストーリーは「トロイ」と同じですけど、本作の主人公はパリス。彼とヘレンの出会い、深まる禁断の愛、強大な敵国の后を奪い取ったことへの国中の批判等、「トロイ」では描かれなかったことが過不足なく描かれていきます。大艦隊・大軍勢の映像、城壁攻め合戦シーン等も、半世紀後の作品に全く負けてません。もちろん当時CG等ある筈が無く、ほとんどがセットとエキストラ。これは見応えがあります。しかし、本作で最も見応えのあるものは、ロッサナ・ポデスタ嬢の飛び抜けた美貌。彼女のヘレンは、パリスじゃなくたって連れて帰りたくなるってもんです、6点献上。6点(2004-11-26 00:13:30)
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