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プロフィール |
コメント数 |
895 |
性別 |
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自己紹介 |
ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。 「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。 映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。 目指せ1000本! |
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1. ファニーゲーム U.S.A.
《ネタバレ》 オリジナル版視聴済。
ストーリー、カット割り、カメラワークはほぼ同じなため、
逆にリメイク版から見た人にとっては結局不愉快なだけで手玉を取られることになる。
しかし、オリジナルを見た以上、どうしても比較せざるを得ないのも事実。
慣れなのか、オリジナルほどの不快感がなく、ナオミ・ワッツ、ティム・ロスといった有名俳優の起用、
生活感のない洗練された映像、ハリウッド特有のドライさがあってか、フィクション色がさらに強まり、
かえって陰惨な感じが薄まってしまった。
一線を超えた何かがこの映画には感じられなかった。
いっそのこと、ラストにもう一つ付け加えた方が良かったかもしれない。
暴力ゲーム(つまり本編)をクリアした子供とそれに無関心な親の会話を挿入するなりして。
アメリカへの嫌がらせのために焼き直しした割に全然効果なかったね、ハネケさん。[DVD(字幕)] 5点(2022-11-19 00:29:18)《改行有》
2. 2人のローマ教皇
《ネタバレ》 バチカンを舞台にした、新旧ローマ教皇の小品な会話劇。これだけ見ると堅苦しい題材であるが、ジョナサン・プライスとアンソニー・ホプキンスのベテラン二人による自然体あふれる好演と、ユーモラスな台詞の応酬が心地良い。保守派と改革派の対立する二人に及ぼした背景と、犯した重い罪による苦悩、そして再生までを丁寧に描く。お互いに影響を受けながらも氷解した関係になり、ファンタ片手にピザを食べたり、W杯中継に興じるシーンが微笑ましく、彼らもまた完璧ではないどこにでもいる人間なのだと親近感が湧く。軍事政権下のアルゼンチンの混沌とスラムの貧困描写は監督らしい。来日した現教皇のスピーチに違和感を持った人は少なくないと思うが、会社もトップも変化の意思がなければ社会も人も変えられないし、誰もが自分の世界に引き籠っている"無関心のグローバル化"への警鐘は、本作を見て説得力はあったと言える。[インターネット(字幕)] 7点(2020-01-05 10:09:28)
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