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1. 名探偵ホームズ2/海底の財宝の巻
《ネタバレ》 ~『青い紅玉』のつづき~
青い…で描かれるロンドンの街並み、群衆の動き。海底…で描かれる戦艦の水兵たち、砲の動き。砲撃と爆発。
子供向けの作品だけど、作画やストーリーに手を抜かない姿勢がこの2作に込められている。
この当時は『大人の鑑賞にも耐えられるアニメ』なんてジャンルはなく、あくまでターゲットは子供だけだったのに、この作画クオリティ。
共同制作のイタリアに日本アニメの底力を魅せつける意味もあったかもしれないが。
戦艦のシーンで延々と流れる軍艦マーチ。時々チリン・ジャラジャラ…ってパチンコかい!遊んでるけど、ふざけてない。
キャラの見せ方が上手く、たった23分×2の作品なのに、メインキャラの性格がしっかりわかる。
ゲストのポリィにしてもライサンダー兄弟にしても、人じゃないけど怪鳥や潜航艇といったゲストメカも、1話のみの登場(TV版はあまり覚えていないので、たぶん他の回には出てこないと思う。)なのに、魅力が込められている。
これだけ短時間で密度が濃いにも関わらず、山盛りサンドイッチの調理や、飛行船のイギリス周遊など、本筋とは特に関係がないシーンだけど、宮崎作品らしいシーンをしっかり入れているのが凄い。
個人的な思い入れが強いため。とは思うけど、やはり宮崎監督の、一番脂が乗っていた時期の作品。
素人に声を当てさせたり、独り善がりな芸術性が出てなくて、監督の個性と商業作品としてのクオリティが共に高く出ている名作。[映画館(邦画)] 8点(2021-04-17 18:56:24)《改行有》
2. 名探偵ホームズ1/青い紅玉の巻
《ネタバレ》 懐かしい。劇場で続けて2回観て、TVシリーズで1回。今回は久々の視聴になる。まさかまた観られるとは…
正直、当時10歳の自分には、本命の風の谷のナウシカより、同時上映のコッチのほうが面白かった。
ここでのレビューは『海底の財宝』とは別作品の扱いなのね。
後年TV版を観た時、名前が微妙に違うので違和感を感じた記憶がある。
モロアッチ教授だったのにモリアーティ教授と呼ばれてたり、エリソン夫人がハドソン夫人だったり。
なんか、TV版はニセモノだって、そんな認識だった。
TV版の作画の甘さも気になった。ホームズやモロアッチ、エリソンの顔が人間臭かった。
恐らく制作第一話だった本作は、登場人物の顔が長めで犬っぽさが強い。やっぱこうでないと。
ウィキによると、この回はTV版の第5話だったそう。
モロアッチとの初顔合わせで「シャー(ベ)ック・ホームズ」と名乗る。ここがなんか、格好いいんだ。
当時の雑誌で『シャーロックと名乗った上に、後から(ベ)の音声を乗っけた』みたいな事が書いてあったけど、劇場では気が付かなかったな。
TV版では「ホームズ!」としか名乗らなくて、長年消化不良だったけど、ついに当時の劇場版を観られて感激。
劇場版初期の声が広川太一郎じゃなかったのも、今回初めて知った。
~『海底の財宝』につづく~[映画館(邦画)] 8点(2021-04-17 18:54:36)《改行有》
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