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1. ライフ・イズ・ビューティフル
中々チャーミングな作品ではありますが、一人で脚本の90%以上の台詞を喋りまくる(多くはアドリブなのかな?)ロベルト・ベニーニのテンションに、最後まで着いていけるかどうかに全てがかかってる。イタリア語は全く解さないので、いくら字幕を読んでたにしても、私は非常に耳障りに感じました(「ピノッキオ」の後遺症か?)。あと、主人公と「素敵な」エピソードばかりに焦点を絞り過ぎて、その後ろでどれだけの人が迷惑を被っているのかが一切描かれないことも気になった。例えば車と商品を駄目にされた友人がどんな目に遭っているかとか、放送機材を使ったことで捕虜達がどんな目に遭っているかとか(たぶん凄く酷い目に遭ってる筈)。その辺もユーモアを交えて描いておけば、だいぶ印象も変わったと思います、6点献上。[DVD(字幕)] 6点(2005-08-26 00:06:45)
2. ラ・マンチャの男
ドン・キホーテとは、負け戦に挑む愚か者のことでも、現実から逃避した狂人のことでも、もちろんディスカウント・ストアの名前でもなく、高邁な理想に生きた誇り高きラ・マンチャの領主。彼の眼はまやかしの現実を見透かし、その向こうに潜む真実を見抜く。彼の折れた槍や曲がった剣は、腐った日常に首まで浸かった現実主義者(例えば私)の心を的確に貫く。現実、戯曲上の現実、そしてアロンソ・キハーナの妄想という多重構造的ストーリーが呼応し合う物語のダイナミズム、名曲と名台詞の数々、ソフィア・ローレンの大胆な演技と美貌、ピーター・オトゥールの「アラビアのロレンス」以上の名演と、見所満載の傑作ミュージカル。映画版の唯一のマイナスは、アーサー・ヒラーの凡庸な演出か。同じ舞台劇の映画化でも得意のライト・コメディではなく、大胆にもミュージカルに挑むとは、彼自身ももう一人のラ・マンチャの男だったのかもしれません、9点献上。9点(2004-12-15 00:17:28)
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