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プロフィール
コメント数 1679
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

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評価順1234567891011121314

81.  裏窓(1954) 《ネタバレ》 舞台を見るかのような映画。外から丸見えであることにあまりに無頓着な犯人。演劇的な見せ方に、どうしても違和感が。 何か意外な展開か捻りがあるのかと思ったが、それもなく肩透かし。 グレース・ケリーの美しさは見る価値あり。[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-07-29 21:38:38)(良:1票) 《改行有》

82.  ブレイブハート 《ネタバレ》 キャサリン・マコーマックの笑顔がとてもキュート。 その笑顔が3分の1にもならない前半であっさり消されたのはもったいない。 壮大なスケールでの戦闘シーンは、さすがに迫力があって圧倒される。 初夜の花嫁を領主に持っていかれるというのは最大の屈辱で、スコットランド農民の立場の弱さを端的に物語る。 スコットランド貴族が保身のために寝返ったあたりは、ドラマティックでよかった。 エドワード王の冷酷非情なキャラが立っている。 その王が死の床にあるとき、王妃が耳元で囁いた復讐の言葉。 王にとっては剣で突かれるよりもこたえたに違いない。 ソフィー・マルソーの気品ある美しさは、王妃の役に適っていた。 ただ、ストーリーはおかしなところもチラホラ。 ウォレスは新妻を殺されて復讐に立ち上がったのに、王妃と不倫してはひたむきな愛もぶち壊し。 それで処刑前に亡き新妻の幻影を見たところで、感動なんてできるわけがない。 イギリス軍に対してまったく戦意のなかった農民たちが、ウォレスの演説で一瞬にして180度変わってしまうところも解せない。 そんなに人々の心を動かすほどのことは言ってなかったし、ずいぶんと簡単な扇動に見える。 エンターテイメントのために民衆の心の動きを単純化しすぎていて、深みは感じられなかった。 それに、マコーマックとメル・ギブソンが同年代の幼なじみというのは無理がありすぎ。 どうみたって年の差カップルに見える。[DVD(吹替)] 5点(2014-11-17 21:52:01)(良:1票) 《改行有》

83.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 スリリングではあったけど、出来の良かった前作よりパワーダウン。 盛り上げることを優先して辻褄の合わなくなっているところや説得力を欠くところが散見される。 ベインに完膚なきまでに叩きのめされたのに、これといったプラス要素もなく次にはやっつけていたのも都合のいい展開。 セリーナがなぜ過去をそこまで消したがるのかピンと来ないし、人物のキャラ設定や状況設定がいまひとつ明確に伝わってこない。 なので、その行動に必然性があまり感じられないところがある。 奈落から這い上がった子供がベインではなく女だったというのは上手く騙されたが、ミランダの犯行動機が陳腐で薄い。[DVD(吹替)] 6点(2013-06-16 23:41:35)(良:1票) 《改行有》

84.  ワイルドバンチ 他の西部劇とは一線を画したサム・ペキンパーらしい西部劇。 描かれるのは殺伐とした世界の中で無法者たちの生き様、人生の黄昏時を迎えて散り際を悟った男の美学。 バイオレンス描写に定評のある監督だが、今見るとさほどインパクトはない。 この監督に影響を受けたタランティーノや、邦画では深作欣二など同系列のものを先に幾つも見てしまったからか。 同年に公開された『明日に向って撃て!』派の自分には、琴線に触れるほどではなかった。[DVD(字幕)] 5点(2014-02-23 11:49:23)(良:1票) 《改行有》

85.  スウィングガールズ 《ネタバレ》 田舎の高校の吹奏楽部が傷んだ弁当を食べて食中毒で部員が一人を除いてダウン。 その原因を作ったド素人集団がビッグバンドジャズに挑戦するドタバタコメディ。 補習逃れのために嫌々やってた連中が次第に音楽の魅力にのめりこんでいく様子が楽しい。 ダウンしていた正部員が復帰して、おもちゃを取り上げられた子供のように泣き出す姿がかわいい。 この手の学園青春ものは、「がんばっていきまっしょい」「シムソンズ」と同じく舞台が田舎でないとしっくりこないが、この作品も山形弁と田舎の風情がいい具合にハマっていた。 矢口史靖監督は『ひみつの花園』もそうだったが、笑いのセンスがいい。 ヤンキー風の二人のフォークソング、猪に追われるストップモーション、土手から豪快に転げ落ちる自転車少年、竹中直人演じるジャズ初心者の指導教師。 コミカルシーンがあちこちに散りばめられていて笑える。 ストーリはマンガチックでご都合主義の突っ込みどころも散見。 男と遊び歩いてた連中が練習もしてなかったのに4人の演奏に見事に加わったり、応募忘れの音楽祭に急遽代役での出場が当日決まったり。 理屈に合わないところがたくさんあるので、それに引っかかっていると楽しめない。 あくまでマンガチックなコメディとして、ご都合主義を押し切るノリとパワーを楽しめるならこの作品が大好きになる。 ステージ最後の演奏曲「シング・シング・シング」は、思わずノリノリでスイングしてしまうくらいの勢いと楽しさを感じた。 「すべての人間は二種類に分けられる。スウィングする者と、スウィングしない者だ」 会場にジャズのリズムの拍手が広がったときは鳥肌が立つ。 ジャズにはいままで関心がなかったが、この映画で興味を持ってしまった。[DVD(邦画)] 9点(2013-05-26 20:44:16)(良:1票) 《改行有》

86.  夜のピクニック 《ネタバレ》 この映画と似たような夜行登山の行事があったので、なんだか懐かしい。 等身大の高校生を描いているので自身の学生時代と自然と重ねて見ることに。 派手な展開は一切なくまったりと高校生の一日を描いている。 そのためインパクトが弱く印象に残りにくいが、じんわりと来るものはある。 時々アニメなどギャグタッチの演出が挿入されるが、等身大のリアルな高校生という作品のトーンと合わず違和感あり。 口もきけなかった異母兄弟を中心にストーリーが展開するが、その会話でお互いを気にしてよく観察していたことがわかる。 空気を読まない暴露発言で周りを凍らせた杏奈の弟、夜通しハイテンションな高見、超打算的で男を惑わす亮子など、脇で登場するキャラもいい。 多部未華子が女子高生役にうまくハマっていてリアル感を増している。 恩田陸の原作小説は未読だが、読んでみたくなった。[DVD(邦画)] 6点(2013-06-02 00:45:40)(良:1票) 《改行有》

87.  ダイ・ハード 《ネタバレ》 孤立無援のビルの中、一人でテログループと対決するブルース・ウィリスはヒーローものの基本スタイル。 息もつかさぬ攻防に、主人公に感情移入して思わず力が入る。 主人公の敵はテログループだけでなく、無能で的外れな指揮官、浅はかな人質社員、配慮の足りない報道陣にもことごとく足を引っ張られる。 唯一力になっている相棒のパウエル巡査にしっかりしろと声援を送りたくなる。 自然とそういう気持ちにさせるストーリーの運び方が実に巧い。 ジョンの妻が怒り狂う犯人の一人を見て「人をあんなに怒らせることのできるのはジョンしかいない」とジョンの生存を確信するくだりはおもしろい。 緊張感の中にチラリとユーモアをのぞかせるのがいい。 パウエルが全然役に立ってないなと思いきや、ラストでお約束通りの活躍。 勧善懲悪のわかりやすい映画だけど、ジェットコースターのように最後までスリリングな起伏が楽しめる。 アクション映画のお手本のような作品だ。[ビデオ(吹替)] 9点(2013-07-17 21:04:01)(良:1票) 《改行有》

88.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 鬼上司ミランダのふるまいに、自然とアンドレアに肩入れしてしまう。 ミランダもプライベートでは思わぬ人間らしい弱さを垣間見せて面白い。 アンが変わっていくにつれて、彼氏など今までの人間関係もギクシャクしていく様子がうまく描かれている。 夢のために人を冷酷に切り捨てていくミランダの生き方を、アンは最終的には選ばなかった。 ミランダは見込んだ相手に去られて、ダメージも大きかっただろう。 それなのに、アンの生き方を認めて再就職を陰でサポートしていたのが粋でよかった。 脚本がよくできていて、テンポと起伏があって最後まで一気に見せてしまう。 ただ、うまくまとめているものの、予想の範囲内ではあるのであまり後には残らないかも。[DVD(吹替)] 7点(2013-01-16 22:12:32)(良:1票) 《改行有》

89.  リトル・ミス・サンシャイン 《ネタバレ》 こんな車には絶対同乗したくない。 そう思わせるギスギスした空気。 登場人物が個性的で実にいい。 バツ1子連れの母。 言うことは立派だが実の伴わない短気な父。 退役軍人でヘロイン使用がバレて老人ホームを追い出された祖父。 ニーチェに影響されて夢を叶えるまで口をきかない兄。 ミスコンで優勝を夢見る無邪気な妹。 そんな一家に、自殺未遂を図ったゲイの伯父まで加われば、珍道中にならないわけがない。 マイクロバスは故障で、押しがけしないと走れない。 祖父が薬物中毒のためかポックリ逝ってしまう。 兄は色覚異常が判明してパイロットの夢が絶たれる。 父は浮沈を賭けたビジネスの契約に失敗。 次から次へとトラブルに襲われて、青息吐息の崩壊寸前。 それでも何とかミスコン会場に到着したものの、参加者のレベルの違いは歴然。 出場しても恥をかくのがオチなので、父は辞めさせようとするが、母は本人の意思を尊重すべきと主張。 どちらも娘を思ってのことだが、結局出場するオリーブにどうなることかとヒヤヒヤさせられる。 もうこの時点で、どっぷり感情移入していったよう。 祖父から教えられた下品なダンスを未熟に踊る姿に、凍りつく会場。 いつの間にか家族の身になって、観ているこちらもいたたまれなくなる思いに。 そこからが感動的。 オリーブを傷つけまいとの思いで、一緒に盛り上げるために次々とステージに出る家族にハートを揺さぶられる。 恥ずかしくて痛々しくて、それでもって熱くなる何ともいえないシーン。 戸惑う観客の中で、一家の姿に共鳴する一部の観客が救い。 一家の表情は、それまでが嘘のように晴れ晴れとしていた。 オンボロバスは家族の思いやりと協力でやっと走り出せる。 この気持ちがある限り、負け組では終わらないはず。 ファミリーの良さを振り返らせるハートウォーミングな秀作だ。[DVD(吹替)] 8点(2015-01-04 00:03:46)(良:1票) 《改行有》

90.  刑事コロンボ/第三の終章<TVM> 《ネタバレ》 人気作家マロリーに契約を切られた出版社のグリーンリーフ社長の逆恨み。 老夫婦相手に事故を起こしてアリバイ作りをしたのに、うっかり「彼ら」と複数で呼んでしまう。 酔って記憶がないはずなのに、こうした小さな矛盾がコロンボの大好物。 ただ、メインストーリーが少し複雑になっていて、これがコロンボシリーズには合わないような…。 グリーンリーフは誰かに殺人の濡れ衣を着せれそうになっているように偽装し、共犯として利用した爆弾マニアのエディを用が済めば殺害、そのエディをマロニーの遺作の作者としてでっち上げ、出版権を自分のものにしようと謀んだ。 つまりはエディが自分の書いた作品をマロリーとグリーンリーフに横取りされての復讐というのが犯人の筋書き。 2時間の本格推理ものならふさわしい内容だけど、1時間15分程度の短い枠の上にキャラが魅力のシリーズなので、こうしたこみいったストーリーより適度にシンプルなほうが向いていると思う。[DVD(吹替)] 6点(2013-11-04 00:18:11)(良:1票) 《改行有》

91.  刑事コロンボ/別れのワイン<TVM> 《ネタバレ》 シリーズの中でも名作と誉れの高いだけのことはある。 コロンボが共感を覚える犯人の登場はこの作品からで、それまでの犯人像は冷血で利己的な憎むべき対象として描かれることが多かった。 殺された異母弟よりも純粋にワインを愛した兄のエイドリアンに同情してしまう。 ワインの専門知識がストーリーにうまく生かされている。 ワインはボトルからデカンターへ移しかえることで息づかせる。 ここでミスがあるとワインが台無しになるので、高価なワインは誰にも任せず自分でやる。 ところが、一度だけ(義弟の殺害直後)他人にこの過程を任せている。 エイドリアンは吉報へのお礼だと説明するが、「手は震えませんからね」とチクリと核心を突くコロンボの言葉に、水面下での攻防を見るようでおもしろい。 逮捕の決め手になったのもワインの性質に関わることだった。 犯行時、ワイン庫の空調を止めたために40度を越えた猛暑でワインが酸化してしまった。 このワインがダメになったことを識別できる舌を持つのはエイドリアンを含めてもごくわずか。 皮肉な話だが、いさぎよく自供を承諾する犯人に好感が持てる。 その伏線として、何よりも大切なワインがダメになったことと、秘書に秘密を握られ迫られていたことが効いている。 もともと善人なので、重荷を下ろして楽になりたい気持ちもあったのだろう。 ラストで乾杯する二人には互いへのリスペクトを感じる名シーン。[DVD(吹替)] 8点(2013-11-01 21:45:06)(良:1票) 《改行有》

92.  プライベートレッスン 青い体験 《ネタバレ》 タイトルでラウラ・アントネッリが出ていたイタリア映画のようなものかと勝手に思っていたが、全然違った。 エロティックなシーンもあるが、シリアスな青春ものに仕上がっている。 なんでこんなタイトルがついているのか不思議。 この作品に登場する人物は、感情が激しすぎて違和感を覚える。 恋愛がうまくいかなくては泣き叫び、求愛表現も積極的で激しい。 恋愛がらみで二人も自殺しているのはちょっとやりすぎ。 その自殺も説得力のあるものではなく、何でそんな選択になるのかがよく理解できない。 特に、女性教師に惚れていた高校生の自殺は意味不明。 この辺りは韓国独特なのだろうか、感情の波長が合わないので共感するのが難しい。 看護師役のぺ・ドゥナはこの映画で初めて知ったけど、コケティッシュでチャーミング。 スタイルもいいが表情の豊かさが魅力的で、ストーリーの物足りなさをカバーしている。 邦画でも主役に抜擢されて日本の監督にも認められているようだが、それも納得の存在感。[DVD(字幕)] 5点(2013-01-09 00:02:24)(良:1票) 《改行有》

93.  殺人の告白 《ネタバレ》 リアリティなんてクソくらえとばかりにエンターテイメントに徹している。 そのため突っ込みどころは満載で、それはそれでいいのだけれど、盛りだくさんにしすぎたために目が散ってしまう印象。 サスペンス映画だと思っていたら、意外とカーアクションの比重が大きく、それがしつこく感じられた。 アクションはほどほどにサスペンスに集中してくれたほうが良かったのに。 韓国映画は鬼畜な悪人を描くのは妙に上手い。 どんでん返しもあってストーリーが起伏に富んでいるので、それほどアクションに頼らずとも引き込まれたはず。[DVD(吹替)] 5点(2014-09-10 21:19:39)(良:1票) 《改行有》

94.  ピクニックの準備 《ネタバレ》 『夜のピクニック』は既に観ていたが、それを観ていないとたぶん面白くも何ともない。 歩行祭の前日譚を登場人物ごとの視点からオムニバス形式で描かれる。 ①杏奈(加藤ローサ)、②さくら(近野成美)、③高見(柄本佑)、④千秋(松田まどか)、⑤梨香(貫地谷しほり)、⑥亮子(高部あい)、⑦貴子(多部未華子)、⑧美和子(西原亜希)、⑨融(石田卓也)の9話。 全部合わせても一時間ちょっとなので、それぞれはそんなに深い話にはならず軽いタッチ。 6人の監督で撮っているため、監督ごとのカラーが出ているよう。 印象に残ったのは、③ぶっ飛んでファンキー、⑤短い中に起承転結うまくまとめたコメディー。 ⑦と⑨は貴子と融のお互いへの特別な意識がよく出ていた。[DVD(邦画)] 5点(2013-07-22 20:53:03)(良:1票) 《改行有》

95.  ミュージック・オブ・ハート 《ネタバレ》 ヒステリックな中年女は大の苦手。 でも、この情熱には動かされる。 演じるメリル・ストリープもさすがに巧い。 熱血教師もの、音楽ものは好きなジャンル。 調子よくテンポはいいが、深みがないのが惜しい。 実話に基づいた物語のせいか、障害を克服するのがあまりにアッサリとしていて、挫折や葛藤が少ない。 そのため感動も控えめに。[地上波(吹替)] 5点(2015-03-22 00:29:27)(良:1票) 《改行有》

96.  エグザイル/絆 《ネタバレ》 見始めて、あれ?どこかで見たメンツで既視感があるなと思ったら、ジョニー・トー監督が『ザ・ミッション 非情の掟』のメインキャストをもう一度集めた作品とのこと。 ラストの銃撃戦の幕開けに、キャプテン翼かと思うような連携プレイで高く蹴り返された缶。それが床に落ちるまでにすべてが終わっているというマンガのような演出。もうコントの域に達するくらい、いちいちキザで臭いんだけれど、それをてらいもなくやってのけるのがこの映画。リアリティなんてクソくらえで、あくまでダンディにスーパーカッコよく決める。 香港ノワールは、どこか日本の任侠ものやハリウッドの西部劇に通じるものを感じる。 幼馴染みだった5人の積み重ねた過去がほとんど描かれていなかったので、5人の絆の強さの根拠を実感することができなかったのが残念。[DVD(吹替)] 6点(2015-05-15 00:31:00)(良:1票) 《改行有》

97.  モテキ 《ネタバレ》 31才セカンド童貞男の妄想が炸裂して面白い。詩がストーリーにリンクしたカラオケの演出もいいし、作品の中で使われている音楽もいい。パフュームとの唐突なダンスも楽しかった。 未練たらしく最後に一回やらせてとまでみっともなくもしつこく迫る藤本に、「あなたでは成長できない」と心臓をぶち抜いてトドメを刺すみゆきの一言。 観ているこちらがいたたまれなくなるほど。 みゆきが苦悩するのは不倫の自業自得だけど、振り回される藤本はたまらない。 麻生久美子がフラれて藤本に泣きすがるシーンも同じく痛かった。人間の情けなくてカッコ悪い部分が見事に描けている。 キャストがどれもばっちりハマっている。男をその気にさせる長澤まさみが、とにかく魅力的。この作品はこれに尽きる。 童貞の理想の彼女であり、既婚者の理想の愛人にもなっている。 麻生久美子も十分魅力的だが、さすがに旬の長澤まさみには勝てない。フラれてエロ親父のリリー・フランキーに高級寿司をご馳走になり、ベッドを共にしてしまうのが妙にリアル。 グダグダしている森山未來に、ドSなくらいにカツを入れる真木よう子もスカッと気持ちがいい。 ところが、あのラストはなんでストーカーから奇跡の大逆転となったのか。夢物語すぎてちょっと冷める。 今までいろんなことから逃げてきたみゆきが泥だらけでしがみつく藤本の姿勢に気持ちが揺らいだということだろうけど、いくらなんでも不自然で唐突なのでついていけない。気持ちが変わるにしても、ストーカー行為で警察に捕まってという展開を経ていれば、また違ったかもしれないが。大逆転にも説得力があれば最高だったのに。 『ボーイズ・オン・ザ・ラン』と本作が、痛いダメ男の応援歌としては双璧か。 恋愛ソングに勇気をもらってみゆきに告白に行こうとした主人公のように、この映画に勇気をもらって同じようにする人がいるかも。 リアルではまあ勘違いの玉砕に終わるだろうが、それも青春かな。奇跡が起きれば儲けものだし。[DVD(邦画)] 8点(2013-06-14 23:26:17)(良:1票) 《改行有》

98.  東京難民 《ネタバレ》 大学を授業料未納で除籍され、ネットカフェ難民、ホストクラブ、貧困ビジネスへと流れて、すべてを失ってしまった終わった人間。でも、まだ終わってなんかないんだよっていう、格差社会の底辺でうごめく人への応援賛歌のようだが、セリフがありきたりで説明的なところもあるので、あんまり響いてこない。チャラい大学生がこれといったエピソードもなく、やたらと正義感の強い良い人になったのもしっくりこない。作り方もあざとさが鼻につくし、惹かれるようなキャラもいないので、ストーリーに入っていけず最後まで共感できなかった。 ストーリーに乗れないものだから、映画のテンションが上がるのに従って、自分のテンションが下がてどんどん乖離していく。感動的?な涙のシャンパンコールもシラーッと見ている自分がいた。裸を辞さない大塚千弘の体当たり演技がもったいない。[CS・衛星(邦画)] 3点(2015-07-05 02:14:14)(良:1票) 《改行有》

99.  ニュースの天才 《ネタバレ》 主人公がめちゃくちゃ嫌な奴で反吐が出る。 息を吐くように嘘をつき捏造を平然とやってのけ、バレそうになってもその追及をまた嘘で逃れようとする姿にイライラ。 しかもまるで自分が被害者のように周りの同情をかう。 おまけに編集長を逆恨みして陰口をいう姿に、早くこいつをぐうの音も出ないほどに叩きのめしてくれとの思いがどんどん募っていく。 結果的には真実が明るみになってカタルシスが得られるのだが、ラストシーンで弁護士に付き添われてただ黙認するだけの姿も非常に見苦しいものがあった。 この実話の主人公が後に弁護士になろうとしたのを知ってまた嫌な気持ちに。 ただ、法律事務所に勤務しているものの弁護士にはなれなかったらしい。 映画でこいつに腹を立てた身としては幸いなことに、司法試験にパスしたけれど弁護士としての資質に欠けるとして審査に通らなかったようだ。 世の中に良識が残っていたことにホッとするが、もし開業できていれば悪党を擁護するのに打ってつけな、さぞかし有能な弁護士になったことだろう。 再鑑賞しても薄れることなくこれだけ嫌悪感を催す主人公も珍しい。 不快ではあるが、この作品に巻き込む力があるということか。[CS・衛星(吹替)] 7点(2018-04-12 21:02:29)(良:1票) 《改行有》

100.  グッバイ、レーニン! 《ネタバレ》 ベルリンの壁崩壊を体験した東ドイツ市民の目線が興味深い。 母が意識を失っている間の劇的な東西対立の瓦解。 意識を取り戻した母に息子が突き通そうとする嘘は、大本営のプロパガンダのよう。 ただ、違うのは息子の場合、母を案じるという純粋な愛情で動いているということ。 母も最後は真実に気づいていながら、そんな息子に騙されたふりをする。 テレビ画面ではなく息子を見つめる優しい目が印象的。 母は父を裏切って西側に後を追っていかなかったくせに、子供たちに父を祖国を裏切った浮気者に仕立てあげていたのは最低の所業だ。 それでも母を責めずに労わり続ける主人公の優しさと家族愛が胸に迫る。 その一方で、父との関係は消化不良。 父も新しい家族を作って、解放後も息子や娘の消息をたずねようとしなかったし。 メインではないが主人公をサポートしたロシア女性ララが魅力的だった。 重苦しくなりがちな設定やテーマだが、映画オタクの捏造ニュースなどコミカルなシーンを交えて描いているので楽しめた。[DVD(吹替)] 7点(2014-09-27 14:42:35)(良:1票) 《改行有》


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