みんなのシネマレビュー |
|
【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
21. 青いパパイヤの香り 全く私事で申し訳ない話なのだけれど、レンタルでこの映画を借りて来て観終わってTVの番組画面に戻した瞬間、飛行機が双子のビルに突っ込み爆発炎上する映像が目に飛び込んで来たのでした。そうです。私がこの映画を観ている間にあの9・11のテロが起きていたのです。この物語のようなアジア的なゆったりとした時の流れから、突如世界の先端を走る都市での恐慌状態の中に叩き込まれた私。びっくりでした。そういう意味でこの映画は私にとってかなり印象的なものになってしまったけれど、そうでなくてもこの映画は、「世の中はシュールだよ、ここは激しさと穏やかさ、足踏みと進歩、相対するものが矛盾なく共存している本当にシュールな世界だよ」と語りかけるに充分な力を持っている。忙しい日本の中にどっぷりつかってしまっている私たちにとって、古き良き過去の日本にも通じる発展途上の国の時間の流れは、異質だけれども確かに心地いい。6点(2003-12-13 21:01:36) 22. アナザー・デイ・イン・パラダイス どうも綺麗にまとまり過ぎているような気もしたけれど、岡崎京子の漫画みたいな“破滅に向かって疾走する青春”みたいなものが好きな方は好きなんじゃないだろうか。ちょっと表層的な感じはするけれど、出来は悪くはない。主演のヴィンセント・カーシーザーと恋人役の女優は実年齢は10歳位違うのに(女性の方が上)、そんな違和感が全然なかったですね。6点(2003-12-12 14:20:25) 23. 悪魔を憐れむ歌 人知を超える永い間を生き続けた悪魔が、何であんなアメリカナイズされた俗物なのかがよく分からなかった。「これで7,8人殺せるぜ~」なんて言って悦に入るなんて、まるでただの変質者でした。そこが全然ピンと来なかった。あの悪魔には悪魔としての品位がなかった。得体の知れない怖さとか、染み入るような恐ろしさが感じられない。ただ、あの歌は印象に残る。無条件に口ずさみたくなる。いい感じに邪悪な歌です。貶しているけど、実はよくまとまった作品だとは思っています(笑)。6点(2003-12-08 21:24:51) 24. アルマゲドン(1998) 「インデペンデンス・デイ」と同じ匂いがする。自国礼賛映画を国外に出して外貨稼げちゃう国っていうのは本当に羨ましい限りですね。めでたいですね。残念ながら私もそれに一役買っちまいました。特撮の凄さは認めます。派手で良いと思う。視覚的には楽しいですよ。だから6点献上。でもこの映画に関しては、根底に流れるものが決定的にバカです。あ、あとブシェミがいた。ブシェミはよいよ。ブシェミは最高。ブシェミだけ最高。6点(2003-12-06 13:53:15) 25. Undo “アンドゥー” 息苦しく重苦しく濃密で病理的な、歪曲した官能。そういう雰囲気はとてもよく出ている。とりあえず山口智子は女優として色々な引き出しがあるのだな、と感心した。連ドラでは見ることの出来ないダウナーな山口智子を見てみたい方に。5点(2003-12-30 16:55:19) 26. 愛と精霊の家 「グレン・クローズが泡吹いて倒れた」という話だけ聞いて観てみたけれど、想像したのとは随分違った(笑)。キャストが不思議な位豪華だけれど、何だか無駄に長い。シリアスで重厚な物語を描こうとする製作者の意図、その意は汲めるのだけれど、やたらに弱く印象が薄い。冗長なだけになっている。ちょっと失敗しちゃったかな。ただ、ギャロは当時から「只者ではないオーラ」を放っている。凄い存在感。見るからにヤバい感じでした。4点(2004-01-24 14:43:23)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS