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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
21. アモーレス・ペロス 愛だ何だとくどくどと語るのは野暮なこと。それでも、地べたに這い蹲って生きる者たちの語る「愛」は、何と説得力のあることか。「アモーレス・ペロス」=「犬のような愛」。ブラジルという地には、陰惨でありながらも乾いた不毛な愛が、何とも特別に映える。9点(2003-12-30 15:48:13) 22. アメリカン・ハート 《ネタバレ》 ラストは、ハッピーエンドとアンハッピーエンドの2バージョンが製作され、やっぱりこっちの方が良いだろう、ということで、あのラストになってしまったとのこと。当時エドワード・ファーロングは、「自分もひょっとしたらストリートキッドになっていたかも知れなかった、だからこの作品の出演を決めた」と語っていた。この映画で評価されたのはもっぱら父親役のジェフ・ブリッジスの方で、息子役の彼のことはあまり取り沙汰されなかったのだけれど、黙っていても多くを語る、彼の微妙な表情や雰囲気、所作は素晴らしく、またその美少年ぶりが更にそれに拍車をかけていた。雄弁よりも多くを語る沈黙が心に染み渡る。痛切なラストシーンの選曲も絶妙。9点(2003-12-14 16:06:37) 23. 青いパパイヤの香り 全く私事で申し訳ない話なのだけれど、レンタルでこの映画を借りて来て観終わってTVの番組画面に戻した瞬間、飛行機が双子のビルに突っ込み爆発炎上する映像が目に飛び込んで来たのでした。そうです。私がこの映画を観ている間にあの9・11のテロが起きていたのです。この物語のようなアジア的なゆったりとした時の流れから、突如世界の先端を走る都市での恐慌状態の中に叩き込まれた私。びっくりでした。そういう意味でこの映画は私にとってかなり印象的なものになってしまったけれど、そうでなくてもこの映画は、「世の中はシュールだよ、ここは激しさと穏やかさ、足踏みと進歩、相対するものが矛盾なく共存している本当にシュールな世界だよ」と語りかけるに充分な力を持っている。忙しい日本の中にどっぷりつかってしまっている私たちにとって、古き良き過去の日本にも通じる発展途上の国の時間の流れは、異質だけれども確かに心地いい。6点(2003-12-13 21:01:36) 24. アナザー・デイ・イン・パラダイス どうも綺麗にまとまり過ぎているような気もしたけれど、岡崎京子の漫画みたいな“破滅に向かって疾走する青春”みたいなものが好きな方は好きなんじゃないだろうか。ちょっと表層的な感じはするけれど、出来は悪くはない。主演のヴィンセント・カーシーザーと恋人役の女優は実年齢は10歳位違うのに(女性の方が上)、そんな違和感が全然なかったですね。6点(2003-12-12 14:20:25) 25. 悪魔を憐れむ歌 人知を超える永い間を生き続けた悪魔が、何であんなアメリカナイズされた俗物なのかがよく分からなかった。「これで7,8人殺せるぜ~」なんて言って悦に入るなんて、まるでただの変質者でした。そこが全然ピンと来なかった。あの悪魔には悪魔としての品位がなかった。得体の知れない怖さとか、染み入るような恐ろしさが感じられない。ただ、あの歌は印象に残る。無条件に口ずさみたくなる。いい感じに邪悪な歌です。貶しているけど、実はよくまとまった作品だとは思っています(笑)。6点(2003-12-08 21:24:51) 26. アルマゲドン(1998) 「インデペンデンス・デイ」と同じ匂いがする。自国礼賛映画を国外に出して外貨稼げちゃう国っていうのは本当に羨ましい限りですね。めでたいですね。残念ながら私もそれに一役買っちまいました。特撮の凄さは認めます。派手で良いと思う。視覚的には楽しいですよ。だから6点献上。でもこの映画に関しては、根底に流れるものが決定的にバカです。あ、あとブシェミがいた。ブシェミはよいよ。ブシェミは最高。ブシェミだけ最高。6点(2003-12-06 13:53:15)
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