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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. ガタカ 《ネタバレ》 惜しい。他の方も仰っているように、ディテールの粗さが、この作品の最大の難点。土星まで比格的容易に有人ロケットを飛ばせたり、産まれる前の遺伝子操作で、肉体や精神性まで調整できるくらいに科学の進んだ時代の割に、殺人事件の科学捜査がやたら大雑把でヌケているし、本人認証システムも血や尿の検査くらいで、やけに杜撰でご都合主義的。作品の設定のために、科学技術のレベルがコロコロ変わるため、リアリティや説得力に欠ける。「人の価値や可能性」、「持つ者と持たざる者」など、テーマは深いものの、よくあるだけに新鮮味もイマひとつ。ラストでジェロームが自殺するというのも、「未来は決まっていない。夢を求め続ける気持ちが大事」という前向きな展開に反するような気がする。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-04-09 17:57:19) 2. 壁の中に誰かがいる 《ネタバレ》 タイトルだけを聞くと、「アパートの怪しげなの隣人」やら、「壁に塗り込まれた死体」といったギミックを連想しそうになるけど、実際は、序盤のタロット占いで語られているように、少年少女の成長がテーマの根底にある作品。 それはそれでいいとしても、ホラーの中に時折見られるコメディ要素と、その「さじ加減」が、この作品を中途半端なものにしている。 命がけの脱出劇や、異常兄妹による監禁や殺人がリアルな割りに、何故か「トムとジェリー」ばりの「どたばたコメディ」のような軽いノリが入るので、せっかくの緊張感に水を注している。 また、壁の中や地下室でロクに食べ物も与えられないのに、何人も監禁されている人達が暮らしているとか、あれだけ人数がいるのに脱出できないのかとか、なんでゾンビみたいになってんだとか、突っ込み所が多いのも気になる。 要するに笑わせたいのか、怖がらせたいのか、はっきりしてくれってコト(笑)。全体的に真剣さとおふざけのバランスが取れていない中途半端な作品の典型。いつも思う事だけど、どんなジャンルにしても「やるならとことんやる」という姿勢が大事だね。[ビデオ(字幕)] 3点(2006-06-23 20:22:54)《改行有》 3. カル 《ネタバレ》 伏線らしきものはあるが、本格ミステリーのように論理的な推理を楽しめるほど考え尽くされた内容ではない。意図的に謎を謎のまま放置して、観客にあれこれ解釈させるというのが最近の流行なのか。作中の謎がきちんと説明されずに終わるというのはルール違反だと思う。どんでん返しもあるが、まったく普通のレベルで、特に驚かされるものでもない。また「死体の各パーツを組み合わせて、理想の存在を創り上げる」+「ミステリー」という設定が、島田荘司氏の傑作「占星術殺人事件」のパクリで、しかも、「占星術」と違ってバラバラにする行為が動機のみの問題で、その行為が有機的に不可能犯罪を形成している訳ではないというのもお粗末。4点(2004-02-21 11:59:41) 4. カリートの道 一般人にとっては簡単に手に入る当たり前の生活も、一度、裏の社会に足を踏み入れてしまった人間にとっては叶え難い夢になってしまう。もう少しで手に出来たはずが、男として義理と人情を重んじるがゆえに、その平穏な生活を永遠に失ってしまう。しかし、男子としてその選択は決して間違ってはいないはずだ。裏切られたことは問題ではない。自分の生き方に背中を向けなかったかどうかが問題なのだから。 7点(2003-11-29 21:58:55)
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