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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. カレンダー・ガールズ 「もういちど輝きたい」オバサマたちの、うれしはずかしのヌード・カレンダー作りがほほえましい。 一躍時の人となりハリウッドにも招かれて、舞い上がってしまう彼女たちが踊らされているのに気づいた時は苦いけれど、そうやって一通り経験するのはいいこと。 ヘレン・ミレンが主演なのはグラマーだからかな? 「リトル・ダンサー」のジュリー・ウォルターズとのコンビでみんなを引っぱり、最後はヌードでなくっても素敵な彼女たち。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-04-07 06:59:59) 2. かいじゅうたちのいるところ 《ネタバレ》 WILD THING→かいじゅう? めずらしくCGをほとんど使わないファンタジー。 主人公マックスは女の子のような美少年、セットもオーガニックですが、キャロルをはじめとする子供番組のような巨顔のクリーチャーたちは苦手だなぁ… 表情などはよくできているんですけどね。 子供向けにしてはダークで説明もないのが変わっています。 母親にいわれた「手に負えない」(OUT OF CONTROL)を自分がいう立場になって初めて理解するマックスは、外から自分を見つめてその幼なさを知る。 荒涼とした風景や抑えた色合いは大人向き。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-05 06:59:59) 3. 画家と庭師とカンパーニュ ダニエル・オートゥイユにはルコントの「ぼくの大切なともだち」もあり、どちらも人に無関心な主人公が新しい知人によって変わっていくお話。 猛禽類のような大きな目をしたオートゥイユには偏屈男がよく似あう。 ルコントの都会的でしゃれた軽妙さに対してベッケルのこの作品は、パン・ド・カンパーニュ(田舎パン)のような素朴な味わい。 会話と自然でできていて音楽も最後のモーツァルトだけ。 庭や風景を映した映画は多いけれども、おいしい野菜を実らせてくれる菜園への愛情というのもあるのだ。 妻に離婚されたくない一方で適当に遊んでいるキャンバス(画家)と妻をあがめ惚れぬく国鉄退職者のジャルダン(庭師)は、およそ似たところがないのに気がおけない関係が形作られ、語り合う日々が続くのだが。 画家に連れて行ってもらったパリのルーヴルで庭師が目をとめるのは、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」。 コールドプレイのCDジャケットにも使われた名画に家で毎日見ていたカレンダーの絵だと親しみを見せるジャルダン。 限られた人間のものである抽象画の画家だったキャンバスの画風が変わったのもそのせいか。 「芸術のための芸術より人生に彩りを添える作品を」と。 妻の眼差しも自分本位だった夫の変化に和らぐ。 2人で釣りあげた伝説の池の主はあるものをねじふせた証、たとえ一時でも。 哀れっぽい映画には泣けなくともこれは泣けた。 小説に空白があるように、あえて描かれぬ部分に。[DVD(字幕)] 8点(2011-07-02 07:00:00) 4. かえるくんとマックス 子どもとペットの映画ならよくあるけど、ちびのマックスを田舎の自然の中に置いたのがGOO! この小さな作品がたくさんの賞をもらったのも、キッズムービーとして出来がいい以上に審査員の方々が子供時代を思いだしたからかも、原っぱ森や川べのいきものたちに心をときめかせたあの頃を。 背がのびて地面からの距離が遠くなるといつの間にかはなれてしまった友だちにもう一度あえたようななつかしさで、のどの手術で入院したお兄ちゃんとの約束を果たそうと「カエルの卵」(原題)をさがす旅に、少女ジェシーも巻きこんでの冒険が楽しく緑がまぶしい。 青いつなぎのマックスとピンクでまとめたイエッサの関係も子どもらしい緊張をはらんだもの。 おばあちゃんが焼いてくれるパンケーキもおいしそう(つーかクレープだね!) オランダって遠い国な気がするけど、これを見たらそうでもないかなって。 水ぬるむ春は新しい命が生まれる季節、見つけたらそっと見守りたい。[DVD(字幕)] 6点(2011-03-01 00:00:00) 5. かもめ食堂 ミドリさんがヘルシンキの書店で読んでいたのは「ムーミン谷の夏まつり」。シリーズ9作の中からこの本が選ばれたのは内容的に示唆する部分があるからだろうか。洪水で流され、劇場ねずみエンマが一人守る劇場に谷や周辺の住人たちが流れつき、当座の住居として住みつく。エンマの指導のもと、劇を上演し劇場として機能させるべく彼ら(特に疎外感に悩まされていたミーサ)は劇団員の一人としての自覚を持ち始める。劇場もレストランも、客がきて初めて生きたものとなるという点では同じだと思う。客に何かを提供し満足してもらうことで自分たちも何かを得られる。サチエさんの場合はこだわりの和食。彼の地から漂泊してきたミドリさんとマサコさんもそれに加わり、やりがいと居場所を見出していく。「ですます」調が古風にも清新にも感じられ馴れ合いになることもない。踏み込みすぎないさっぱりとした関係が好みの方向きで、家の小さなキッチンもぴかぴかに磨きたくなる。[CS・衛星(字幕)] 8点(2007-03-25 09:19:01)(良:1票) 6. COWBOY BEBOP カウボーイビバップ 天国の扉 TV版の4倍の尺が貴重な「小粋」を「粋」に変えてしまった感。30分でないと表現しえない軽妙洒脱もある。クォーターサイズ2クール分に馴染んだ体内時計が、けっして不出来ではないムービーを冗長に感じさせてしまうのかも知れず。フェイの「ぷるるん」はアクセントとしてなかなかよろしく、巻き戻された時間の中であってもスパイク存命は嬉しい。オーラスの巻で生きて終わると、ずうっと元気でいてくれる気がして。[映画館(字幕)] 7点(2006-01-17 20:09:46)
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