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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. きっと、うまくいく ものすごっっっく面白かった! 数多くの大絶賛も納得の、笑えて泣ける素晴らしい青春映画でした。 本作では2つの物語の機軸があります。 ひとつは2人の男が印象深い親友であった「ランチョー」を探す現在の物語。 もうひとつは過去の工科大学での思い出を綴る物語です。 この2つが巧みに絡み合い、爽快感あふれるストーリーが築かれています。 そして本作はインドという国が抱えている深刻な問題も描いているのです。 インドは「数字に強い国」とされており、IT業界への進出もめざましく、日本にも多くのインド人の技術者が働いています。 しかし優秀な人材がいる一方、競争社会になっているために若くして自殺をする人も多くなっているのです。 (最近のインドの教育はとても発展しているのですが) 本作ではエンジニアになるべく工科大学で勉強する学生たちが出てくるのですが、彼らが抱える悩みもとても深刻です。 そこに現れたのが、名前から風変わりな男「ランチョー」です。 彼は物怖じせず教授に意見をたて、そして色んな人をギャフンと言わせます。 学校というものは村社会で、学生側は文句があっても我が身かわいさに意見をおおっぴらに言えないところもあります。 しかしランチョーはそうではありません。これがなんとも痛快なのです。 またこの映画は「喜怒哀楽」がとても早く切り替わる映画です。 楽しいシーンの次でとても悲しいシーンが出てきたり、深刻でせっぱ詰まっているシーンでも笑いを入れたりします。 観客をひとつの感情に縛り付けず、感情をとても刺激してくれるのです。 青春物語だけでなく、恋愛やミステリー要素も上手く機能しています。 膨大に積み重ねた伏線を無理なく回収してくれるのもたまらない! あえて問題点をあげるなら、女性にとって眉をしかめるであろう「単語」で笑いをとるシーンがあることでしょうか。 これも終盤の伏線になっているのですが、もう少し工夫してもよかったかな?と思ってしまいます。 あとは主人公たちは結構悪いこともするので、その辺でも気に入らない方が多いかもしれません。 ここまで「観て良かった」と万人が思える映画はなかなかありません。 上映時間の長さなんて、全く気にならなくなるはずです。 本国インドでの公開からまるまる4年、日本でこの映画が公開されたことがうれしくて仕方がありません。[映画館(字幕)] 9点(2013-07-28 12:06:42)(良:1票) 《改行有》 2. キル・ビル Vol.2 《ネタバレ》 監督が好き勝手に作った映画第二弾。 前作が「俺、こういうニッポンや血しぶきチャンバラやアニメが大好きなんだよ!」という監督の主張っぷりが聞こえてきそうな映画なら、こっちはだいぶ落ち着いて「俺なりにカンフー&マカロニウェスタンな切ない復習劇を描いてみました」みたいな映画。 それを形にしたのが役者たちの演技。前作では派手なアクションばかりに目がいきがちでしたが、「静」のシーンが多い今作では演技を集中して観ることができます。故・デヴィッドキャラダイン扮するビルは前作では全く顔を見せていなかったのですが、今回は出ずっぱりで切なく、悲しい悪役を演じています。特にスーパーマンの話をするときの貫禄たっぷりの演技が大好きです。 一番好きな台詞は「you and I have unfinished buisiness」(日本語訳・ショーブはマダツイチャイナイヨー)です。一瞬で決着が着く勝負の前のこの台詞で鳥肌が立ちっぱなしでした。タランティーノ監督のこだわりが感じられる作品です。 [DVD(字幕)] 9点(2010-08-19 15:25:26)《改行有》 3. キル・ビル Vol.1(日本版) 《ネタバレ》 初めて観たときあまりにも面白くてレンタル中の2泊3日で3回見直した。公開当時中学生だったので劇場で観れなかったのが本当に悔しかった。 何回も観てますが冗談抜きでまったく飽きません。キャラと台詞の格好良さ、大胆な構成が面白く、テンポよくクライマックスに物語を運んでくれます。 主人公が血塗れのモノクロシーンから始まり→いきなり家の中でのアクション(しかもこの章の〆は日本語でのモノローグ)→主人公が襲われた後の現場のシーン→画面が2画面になって昏睡状態の主人公に刺客がやってくる→復讐相手の出生をアニメで描く・・・という映画の文法やらなんやらがぬけ落ちてそうな展開の映画なんだから、なかなか真似できるものではないと思う。 好き嫌いの分かれる映画で、監督が自分の好きなものを好きなように撮った映画なんだからそりゃ受け入れられなくてもしょうがない。でもこんだけ好き勝手やって世界中で大ヒットするのだからタランティーノ監督は幸せだ。こんだけ「好き!」でいられる要素を詰め込まれるとこっちまで楽しくなる。自分はこんな作り手が楽しそうな映画は大好きです。[DVD(字幕)] 10点(2010-08-19 15:24:16)《改行有》 4. 嫌われ松子の一生 《ネタバレ》 「逆ビッグフィッシュ」のような映画。主人公の物語は本当にあったことであり、彼女が現実ではない夢を見るのはラストのみです。どんなに不器用ながらにも生きて、現実をきらびやかに描いても、実際に松子が望んでいたのはこのラストシーンのことだけだったと考えると涙が止まりません。 現実とはかくもつらいものだけど、彼女はその現実をずっと見つめていました。だからでこそ、やっとラストの台詞が言えた松子に「おめでとう」と言いたくなるのです。 [DVD(字幕)] 10点(2010-07-16 20:05:16)(良:1票) 《改行有》
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