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プロフィール |
コメント数 |
3358 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
監督別鑑賞作品数
成瀨巳喜男 69 溝口健二 34 川島雄三 42 小津安二郎 37 豊田四郎 19 石井岳龍 18 矢崎仁司 12 西川美和 8 山下敦弘 16 今泉力哉 22 フェデリコ・フェリーニ 24 ミケランジェロ・アントニオーニ 16 ピエル・パオロ・パゾリーニ 16 ルキノ・ヴィスコンティ 17 ロベルト・ロッセリーニ 15 ジャン=リュック・ゴダール 36 フランソワ・トリュフォー 24 ルイ・マル 17 ジャン・ルノワール 16 ジャック・ベッケル 13 ジャン=ピエール・メルヴィル 11 ロベール・ブレッソン 12 イングマール・ベルイマン 28 アルフレッド・ヒッチコック 55 ジム・ジャームッシュ 16 ホウ・シャオシェン 19 ウォン・カーウァイ 14 ジャ・ジャンクー 9 |
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1. グランド・ホテル
《ネタバレ》 群像劇だが、多数の人生模様が比較的分かりやすく描かれている。
それぞれの登場人物達の人生は、作為的に描かれてはおらず、ただ運命に流されるままに描かれている。
人生のシナリオは、理論めいたものではなく、突然何かが起ったりする。
ご都合主義的に登場人物達の人生シナリオを描くのではなく、運命論的に自然に描いているのが素晴らしい。
男爵の死も唐突だ。
しかし、他人に殺されるという不可抗力に、それまでの人生のシナリオなど関係はないのだ。
死は突然やってくるし、幸せや不幸も突然やってくる。
そうした悲喜こもごもを、群像劇ながら分かりやすく描いている。
しかも、登場人物達の人生シナリオも自然に描かれており、名作に恥じない出色の味わいがある。
役者についてだが、グレタ・ガルボは勿論魅力的であったし、それに負けないくらい、いやそれ以上に、ジョーン・クロフォードが献身的で魅力的な女性を演じていた。
更に又、ジョン・バリモアの紳士然とした雰囲気は群を抜いていた。[ビデオ(字幕)] 7点(2011-05-03 01:13:54)《改行有》
2. 虞美人草(1935)
《ネタバレ》 現存する溝口健二作品の中でも、特にマイナーな本作のレビューを、簡単ながら書いてみたいと思います。
本作は夏目漱石の小説『虞美人草』が原作となっています。
夏目漱石の原作の方は未読ですが、元々、夏目漱石は好きなので比較的興味を持って本作を鑑賞することができました。
本作は1935年の作品ですが、他の1930年代の作品と比べても特に保存状態が悪いです。
常に“暴風雨の状態”で映画を観ることになります。
セリフも当然聞き取りにくく、部分的に字幕で補われたりしています。
ただ、戦前や戦時中の溝口作品のほとんどが戦火で消失してしまっていることを考えれば、現存しているだけでも有難いわけです。
本作の数少ない巷のレビューを読む限り、かなり評価の低い作品であることが分かります。
しかし、個人的には普通に楽しめました。
理由としては、この時代の溝口作品にありがちな、「女が男のために一生懸命に尽くし、男だけは成功して、その女はむごいことになってしまう」というパターンとは異なるものだったからです。
もちろん、本作『虞美人草」の骨格的なストーリーは、原作の夏目漱石の小説によるところなのでありますが、私は当の夏目漱石自体を元々好きなわけで、その点も本作を楽しむことができた所以かと思われます。
ただ、巷の解説によれば、三宅邦子演ずる藤尾という女性が、最後に自殺をするらしいのですが、本作ではその最後の大事な部分が欠けてしまっているのです。
そういう点から見れば不満を多少感じなくもないですが、古めかしい日本文学が好きな私にとっては、意外にも普通に楽しむことができた溝口健二作品でした。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-09-10 10:08:33)《改行有》
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