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【製作年 : 1950年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 決断の3時10分 《ネタバレ》 〝決断のとき〟が訪れるのは3時10分より少し前、ダンの奥さんが馬車でホテルに乗り込んで来て夫と抱き合った瞬間です。生活に困窮している実直な夫婦は、ここで「やっぱり生きてるだけで丸儲けね」とばかりにきつく抱き締め合い、2人の絆を目の当たりにした余裕綽々のグレン・フォードは初めて敗北の表情を見せる…。極悪には見えないスマートなグレン・フォードと、ヒーローとは形容し難いしかめっ面のヴァン・へフリンの曖昧とも思える善悪の境界線に決着が付いたこの瞬間がとても感動的です。 また、全編に渡って緊迫感の緩急が良くついていますし、酒場のシーンなどもとっても洒落ています(僅かな登場ながら酒場女が良い)。 ・・・ただ欲を言えば、アレックスの酔っ払いという属性が活かされていませんし、ホテルのロビーで寝ている子分にしてもさらに一工夫した使い方を求めたくなってしまいます。[DVD(字幕)] 7点(2011-02-28 18:37:41)《改行有》 2. 決斗!一対三 《ネタバレ》 「決斗!一対三」などという邦題と僅か83分という短さから、ウォルシュのいつもながらの痛快娯楽活劇だろうと思っていたのですが、どんよりと雲がかかっているような印象で、「追跡」(1947)を想起させます(あれほど見事ではない)。この薄暗さは主人公を演じるロック・ハドソンがパッとしないのも一因ですが(老けメイクをした時の方が魅力的だ)、ムチを振り上げる厳格そうな髭親父も何とも不吉ですし、婚約者のジュリーが美しく見えないのも彼女が幸福なヒロインになれないのだと予感させるものです。しかしながら、酒場女のロジーがとびっきり美しく撮られて現われた瞬間、彼女こそが救いの女神であり真のヒロインで、この先どれだけ不運が続いたとしても決して悲劇だけでは終わらないのだと確信させてくれます。 決闘に関しては実際のところ一対三で行われませんが、砂埃と枯葉が舞う強風の中での対決は見所になっています。また、時の経つのを紙面を使って見せますが、西部時代ですから仕方がないとはいえ、輪転機ではなく活版印刷なので軽快さに欠けています。それでもロジーが突如としてあられもない格好で大胆に着替えていたりするのは時間の経過と共にサービスシーンとしても有効です。[DVD(字幕)] 7点(2010-05-12 18:13:57)(良:1票) 《改行有》 3. 現金に手を出すな 《ネタバレ》 マックスは足を引っ張ってきた弟分のリトンのために、引退に備えて貯めておいた金塊を全て使ってしまった。それなのに助けたリトンが死んでしまった時のマックスの哀しみ。これはまさに男の義理・人情の世界。マックスは店で電話を借りる時、酒を注文し電話の用件を済ませ、代金を払って酒には手をつけずに店をあとにする。粋ですね。大人の男の魅力です。もちろんここぞという時は容赦ない悪人ですけど、品格も備えています。あの生活感が格好良い。あんな風な振舞いが出来るように年をとりたいです。白黒映画なので所々、観難い場面もありましたが、酒の肴のラスク、うまそうでした。 《追記》↑ええ、確かにそうですね。何を隠そう私もバリバリ食ってやろうと思いラスク買って実践したのですが…安物だったせいかもしれませんがラスクとバターを一遍に食った味がしました;。[ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-21 14:18:43)(良:1票) 《改行有》 4. 現金に体を張れ 《ネタバレ》 古い作品で話も入り組んでいるようで割と単純だが、実にテンポが良く簡潔で面白い。自分も一味に加わったよう気分になり僅かな読み違いのために起こる惨劇に目を白黒させてしまう。やはりどんなに用意周到なものでも悪事は露見してしまうのですね。ジョージの狂気っぷりや、お金が空港で舞い散ってしまう場面などは秀逸ですよ。タランティーノやその後の数々の映画に影響を与えたのも頷けます。それから坊主でがたいの良いおじさん、メチャメチャつえ~。[ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-21 14:15:41)
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