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1. 御法度
《ネタバレ》 面白かった。衣装も映像も殺陣もよかったし、配役も。特に、トミーズ雅と坂上二郎のリリーフぶりは絶妙だった。松田龍平も、特に美貌というわけではないが品があり、あの役をこなせるだけの妖気もあって、なかなかの逸材だと思った。男色映画としても楽しめたが、謎解きの部分が特に面白かった。湯沢を殺したのは誰か?山崎を襲ったのは?惣三郎の「願」とは?最後にはいったい何が起こったのか?などなど。これらをつなぎ合わせて考えようとすると、意外にも、沖田総司の存在が不気味に疑わしく浮かび上がってくる。ひたすら「(男色は)嫌いです」「私にその気はありませんよ」を繰り返しつつ、随所随所でちらりと見せる妖しげな色気や中途半端な含み笑い。とりわけ、『雨月物語』について、ねっとりと熱く語る終盤の見せ場は、圧巻。これらがすべて、物語全体を支配する、「なにか不可解なもの」の伏線に思えてくる。演じた武田真治という役者を見直した。[DVD(字幕)] 8点(2006-04-23 04:26:56)
2. 恋する惑星
《ネタバレ》 すれ違い的に交差しない2つのエピソードの「かすり方」が素敵。4人の主人公のうち、ト二ー・レオンの愚鈍さ(おうちでの白ブリーフがあまりにもはまっていた点も含む)と、ブリジット・リンの金髪ヅラの似合わなさだけは、個人的に納得がいかなかったが、基本的な人物設定はおもしろかった。特に良かったのはフェイ・ウォンかな。彼女が演じた女の子キャラは、彼女の子鹿のような雰囲気に合っていたからこそ光ったのであって、他の人がミスキャスト的にやっていたら、完全にストーカーになってたと思った。その点で絶妙。半年に一回ぐらいの割り合いで繰り返し見たくなる佳作だと思った。8点(2003-11-29 09:16:23)
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