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1. ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
《ネタバレ》 う~む、アンバランスな印象。SFX部分は凝っており、意欲的に感じる出来だが、ドラマやテーマ部分の稚拙さがあまりにも致命的。
特に、ゴジラを「大東亜戦争の残留思念」という設定にしながら、それを生かそうともしない脚本には驚き。少なくとも、登場人物に当時の戦争経験者を出すべきで、靖国神社や在留米軍に全く触れていないのも、おかしく感じる。結局、ただの味付けに終わってしまい、残念。
また、「護国聖獣」という設定は正統派だと思うが、平成ガメラの焼き直しといった感は否めない。本一冊とセリフで処理される説明も、子供だましな印象を受ける。
主人公親子や周りのキャラクターにも、魅力を感じることはなかった。
「残留思念」「護国聖獣」「親子のドラマ」といった要素が、全部バラバラで全く生かされていない脚本といえるだろう。
気になった、細かい点…○ゴジラが吐く放射火炎は、最初だけ核爆発を起こしていたが、なぜ? ○浅かったり、深かったり…横浜湾って、深さ何メートルだよ?(笑) ○ラストの「放射能汚染の心配があるから近寄るな」…ていうか、みなとみらい全域が汚染されてますけど。[DVD(邦画)] 3点(2010-10-15 00:54:10)《改行有》
2. 告発のとき
《ネタバレ》 テーマや姿勢が真面目で、「いい映画」を目指しているのは好感が持てる。しかし、映画の出来としては今ひとつで、そのため心に残るはずの訴えが、うまく伝わってない感じを受けた。
特に、「戦争が引き起こす兵士たちの狂気化」を描くなら、戦場に出る以前(から変わった点)も描くべきであったと思う。主人公が元軍警察なのだから、その点には詳しいはず。
同様に息子の変化も、戦争前にどんな人間だったかを、父がもっと語るべきだったと思う。例えば「犬をよけて車を電柱にぶつけた」などの思い出話があれば、だいぶ印象が違うと思う。
また、地元の警察との確執があるが、「一般犯罪者」と「戦場(帰り)の狂気」の違いも描けたはずだと思う。それによって問題の大きさ、深さをもっと分かりやすく浮き彫りにすることもできたのではないか。
そして、「なぜ兵士が狂気化するのか?」という問題にまで踏み込んで欲しかった気もする。この作品なりの切り口が見たかった。
色々考えると、もっと面白く、心に残る作品に出来たと思うのでいささか残念。
[DVD(字幕)] 4点(2009-03-27 02:54:09)(良:1票) 《改行有》
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