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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 一瞬の夢 定職を持たずスリで生計を立て、女性に対しても奥手で、それでいて言動はツッパッている。 コンプレックスを抱え、人生の目標や明確な生き甲斐を見出せていない迷える若者像(外見は若者っぽくないが)が、本作の主人公ウーである。 器用に生きてきた人間には決して共感はできないだろう。 ウーは、長い目で人生をみることができていない。 それでいて、どこかで刺激を求めているし、カラオケバーで出会った女性には、一応恋心みたいなものを持ちはする。 しかし、そんなフラフラした男に、女性は魅力を感じるはずもなく、それは“一瞬の夢”と終り、失恋することになる。 自分の20代の頃の苦しみを思い出すようで、観ていると辛いが、その分、強烈に感情移入できた。 何かが満ち足りていないからこそ、女性にのめりこむが、満ち足りていないプラプラ人間だから、相手にされず、逃げられる。 それで余計にふさぎこむ・・・ このような負のスパイラル、苦悩の青春の日々に立たされているウーを、本作は淡々と冷淡に客観的にカメラに捉えているが、物語の最後も何も救済は行われず、突き放した形で、本作は幕を閉じる。 作品としては救いがないが、アメリカ映画のように短絡的なハッピーエンドやバッドエンドにするよりは、数段マシである。 青春の一時期を切り取ったような作品だから、そんな短時間で結論めいたものは出なくて当然で、むしろその方が自然でリアリティがある。 ところで、カラオケバーのシーンで、室内の照明の影響で画面が赤くなる。 本作の監督ジャ・ジャンクーを、“キタノブルー”の北野武が見出したわけだが、このカラオケバーのシーンは、まさに“ジャジャンクーレッド”とでも命名したい様な映像で、北野武とジャ・ジャンクーという二人の監督の接点を見た気がした。[ビデオ(字幕)] 7点(2010-01-30 22:24:15)《改行有》 2. 犬、走る DOG RACE 大杉漣が古い家屋を屋根づたいに逃げる逃げる。 これは痛快だった。 歌舞伎町の周囲には、ああいった古い家屋が残っており、それらを上手に活かした逃走劇。 大杉漣が体を張って、逃げ回る。 ありそうでいて、ちょっとない危険きわまりないアクション。 しかもヤケクソに逃げる。 謝りながら逃げるかと思いきや、ふり返って物を投げる。 コミカルでいてスピーディなアクション、そして歌舞伎町界隈の汚らしい家屋を上手に活かしたロケーション。 なかなか良いのでは? だけど、それ意外はどうも物足りない。 『月はどっちに出ている』で素晴らしい演技をみせた岸谷五朗も、本作ではどうも空回りしていた。 その他のヤクザ陣も、いいキャストを揃えてはいるのだが、迫力と雰囲気づくりに物足りなさが残る。 監督である崔洋一が傑作『月はどっちに出ている』で見事に演出したあの作品の魅力はどこに・・・ 理由は定かでないが、本作ではその魅力を感じ取ることができなかった。 それが何とも残念である。[ビデオ(邦画)] 7点(2008-11-25 23:23:03)《改行有》 3. インディアン・ランナー 《ネタバレ》 世の中では理解されない男。 だがその男を、たった一人の弟として愛する兄。 兄弟でここまで愛情を注げるって、なかなか出来ないこと。 バックに流れる音楽と映像が、とても心地よい。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-06-05 18:39:45)《改行有》 4. インドシナ 《ネタバレ》 フランス映画のイメージとは異なる壮大なスケールの作品。 ドヌーヴおばさんは一人汚れず、泥臭くならない。 恋人同士が船上で、水筒の水を口移しで分けるが、水が無くなりツバを口移すシーンは気色が悪い。 インドシナという場所、そしてベトナムをフランスが統治していた歴史など、学ぶべき部分は多い。 長いけど、その分たっぷりと楽しめた。 フランス映画というよりハリウッド映画という趣き。 特別満足もできないが、特に不満も残らない内容だった。[ビデオ(字幕)] 6点(2020-07-30 14:27:43)《改行有》 5. イル・ポスティーノ あまりにヒューマン臭が強く、乗り切れず。 最後はハッとさせられたが、それまでがやや退屈した。[DVD(字幕)] 6点(2007-10-25 10:28:34)《改行有》 6. 119 まんま、消防署とその隊員についてのお話なのだが・・・映画にする程でもないんじゃないか?といった趣の作品だった。浅野忠信の登場シーンもそれなりに多いのだが、存在感が希薄で、うまく彼を使い切れていない感じ。もうちょっと彼の魅力を引き出さなアカンやん!竹中直人監督!![ビデオ(邦画)] 6点(2007-09-04 09:38:42) 7. 活きる 《ネタバレ》 1940年代から60年代を舞台に、中国のある家族の一代記を描いた作品。 博打で屋敷を手放し、戦争では死の淵を彷徨い、二人の子供は死んでしまう。 それでもなお人間は生き続けなければならない。 人間は弱くもあるが、時間を経るにつれ、辛い出来事を乗り越え逞しくまた生きていく。 その躍動感に満ちた人生を『活きる』と題し、描いて終わるのだが、どうも単調だし、尺も長いのがひっかかる。 チャン・イーモウはこの手の人情劇を撮らせると抜群に良い味を出せる監督だが、本作は変にスケールを大きくしてしまったせいで、初期の作品群に感じられた素朴な味わいが消えてしまっているように感じた。 後のワイヤーアクション大作で、それまでのファンを置き去りにしたチャン・イーモウが、その片鱗を見せた作品だと感じる。[DVD(字幕)] 5点(2011-09-28 09:15:32)《改行有》 8. イルマ・ヴェップ マギー・チャンが出ているものの、とても奇怪な本作。 面白いとは言い難い。 ただし、歳をとったジャン・ピエール・レオを拝めるという点においては、見所のある本作。 それに免じて何とか4点を献上したい。[ビデオ(字幕)] 4点(2007-10-15 10:07:30)《改行有》 9. イースト/ウエスト 遥かなる祖国 最後どうなるか?ただそれだけにしか興味を見出せない凡作。 だが、主演女優のサンドリーヌ・ボネールは魅力的。 疲れた大人の色気を感じる。[DVD(字幕)] 3点(2009-12-26 01:35:57)(笑:1票) 《改行有》 10. いつか晴れた日に 《ネタバレ》 内容がどうでもよく、出てくる女性陣に魅力なし。 景色はとても綺麗。 大佐は良い人だが、声が気持ち悪い。 つまりは生理的に合わなかった作品。[インターネット(字幕)] 2点(2020-12-17 23:07:43)《改行有》 11. イヤー・オブ・ザ・ホース ジム・ジャームッシュ作品の全制覇を目論んで強引に観た作品。 ニール・ヤングという人物に興味のない人にとっては、拷問意外の何物でもない作品である。[ビデオ(字幕)] 1点(2007-10-15 12:34:46)《改行有》
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