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1. サリヴァンの旅
《ネタバレ》 そうかこの監督の名前プレストン・スタージェスって言うんでしたね、観終わった後素でサリヴァンだと勘違いしていました。マイケル・J・フォックスが著書『ラッキーマン』の中で触れていたので気になって観たのですが、どうやらこのプレストン・スタージェスという人は恐ろしいほどのセンスの良さの持ち主のようで。登場人物のユーモアとウィットに富んだ会話、前半のトレーラーチェイスでのスピード感、そして映画開始数分後に画面にTHE ENDの文字を出してしまう演出の粋さ。肖像画の表情がチラホラ変わるところはコーエン兄弟の『レディ・キラーズ』でも引用されていましたね、というか『兄よ、いずこ』=『オー・ブラザー!』か。そもそもこの手のテーマは今の時代だからこそと思っていたのだけれど、まさか半世紀以上も前から持ち上げられていたとは
驚きです。後半はいよいよ笑い事ではなくなってきましたが、コメディ映画がコメディであるということの意味をしっかりと教えてくれる素晴らしい作品だと思います。「コメディばかり観ていると頭が馬鹿になる」とか言ってやたら小難しい映画ばかり観ている輩に是非とも見せてあげたいですな。それにしても「キャプラみたいな映画を撮りたい」だとか「ルビッチなんて知らん」という発言は随分とまあお茶目な監督だこと。8点(2005-01-29 22:47:27)(良:1票) 《改行有》
2. 三十四丁目の奇蹟(1947)
《ネタバレ》 何と、まだ見ぬこんなにも素晴らしいクリスマス映画があったとは!クリスマスのWOWOWに感謝。これはおそらくサンタクロースに限らず、現実に囚われすぎてしまい信じることを忘れてしまった人々の悲しみを訴えかけた作品だと思います。特に母親(モーリン・オハラ)が自分の娘(ナタリー・ウッド)に「サンタさんなんて居ないのよ、あのサンタクロースは私が雇ってクビにしたわ」などと説明するシーンには唖然としてしまいました。そういう意味でこれは案外純粋な子供には見せられない映画なのかもしれません、なので個人的には是非とも夢を見ることを忘れてしまった大人の方々に観て貰いたいです。基本的には僕もサンタクロースを信じていない人間ですが、この映画を観てまた久しぶりに信じたくなりました。それにしても最後のあんな裁判がまかり通るのは世界広しと言えどもアメリカ映画の中くらいでしょう、そんなアメリカ映画の良さを再実感したのでした。8点(2004-12-25 20:07:46)(良:1票)
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