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1. サンダーバード6号
映画的なゴージャス感のある前作よりシンプルでテレビシリーズに近い印象ですが、「サンダーバード」本来のハラハラ感はこちらの方がありそう。 出動シーンが省略され、オープニングもちがうので少し地味な気はしますが。 IRの頭脳ブレインズが大きくフィーチャーされた作品で、ジェフに依頼されたサンダーバード6号の試作品を作っては壊すのがもったいない。 一方で彼が開発した人工重力飛行船スカイシップ・1をめぐる陰謀が進行、ぺネロープも巻き込まれてしまいます。 彼女の声を録音するテープレコーダーや前作のトランジスタなど、今ではレトロなアイテムが使われるのもこのシリーズの興味深いところ。 サンダーバードよりも黄色い複葉機が活躍するのも特色で、アクロバティックな飛行が楽しめます。 サンダーバード6号のお披露目シーンは「やっぱり!」なのですが、なんともほほえましいラスト。 既存5機の中では2号が一番人気があり、輸送能力だけでなく発進シーンやズングリとした愛嬌のある生物的なフォルムに加え、渋いグリーンもきいてます。[DVD(字幕)] 7点(2012-05-22 17:50:12)
2. サンダーバード(1967)
ITCのスーパーマリオネーションは、この前に「スティングレイ」、この後にも「ジョー90」「キャプテン・スカーレット」などが作られましたが、人気・知名度からいってもジェリー・アンダーソン製作の人形劇シリーズを代表するのは、キャラやメカの設定が秀逸で夢のある「サンダーバード」。 南太平洋の孤島トレーシー・アイランドに秘密基地があるというのも大きな魅力でした。 2本の映画のうちでも1作目は予算も多かったとみえ贅沢な作りで、重厚な中に英国らしいユーモアがのぞく楽しい作品。 映画的なヴィジュアルを意識してか、ゼロ・エックス号を披露するシーンはバリー・グレイの音楽と共にハイライトの一つ。 国際救助隊(INTERNATIONAL RESCUE)の5人兄弟のうち、メインがスコット・バージル・アランにしぼられているのはテレビと同じで、ゴードンとジョンはやや脇役的。 末っ子アランの夢の場面は遊び心があり、スウィンギング・スターの名も60年代を感じさせます。 火星の岩蛇(ROCK SNAKE)は怪奇的でありながらどこかユーモラス。 2人の女性ミンミンはティンティン、英国貴族のエレガンスを漂わせるレディ・ぺネロープも正確にはペネロペでしょうか。 最後のマーチング・バンドによるテーマ演奏もイギリス的な響き。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-05 16:00:02)
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